※このお話は、かなりの度合いでR指定です。自己責任で閲覧願います。
なお、18歳以下の方の閲覧は、ご遠慮くださいますようお願いいたします。










ふわり。と、なにかが幸村を包み込んだ。上品な香りが鼻を掠め、幸村の胸がトクリと鳴った。
「政宗殿?」
ぎゅう。と、後ろから抱きしめる人はよく知った人物である。
奥州筆頭伊達政宗。
幸村の好敵手だ。戦場で出会うたびに、心が喜びに震えるそんな相手。



だが、今は違う。
その伊達政宗は幸村を抱きしめているのだ。襲うわけでもなく、その手に刀を握っているわけでもなく―。
「真田、幸村」
耳元で囁かれた声は、低い。少し甘さを含んだその声に幸村の体がビクンと反応する。
ただ名前を呼ばれただけなのに。
答えることもできずに固まっていると、背後で政宗がもう一度名を呼んだ。
「幸村」
今度は、少し掠れた。妙に胸がドキドキした。
(政宗殿…?)
なにをしようとしているのか。幸村には想像もできない。ただ、背中に感じる政宗の温もりがやたらと幸村の心を乱した。
「…幸村…」
「っ!」
れろ。と、政宗が幸村の耳朶を舐めた。耳の中を舌で嬲られ、ちゅう。と、吸う。
それだけで幸村の体をゾクゾクと不思議な感覚が駆け巡った。
(なに…?)
慌てて逃げようとするが、がっちりと背後から抱きしめられているからそれもできず、
ただ戸惑っていると、政宗の悪戯な舌は耳を辿り首筋へと降りてくる。
「…んっ…やっ」
ザラザラした感触に身を震わせていると、不意にチクリとする。
ちゅう。と、再び吸われた。
「や、やめるで…んんっ…ふんっ…ふっ…」
抗議しようと口を開いたら、顎を捕まえられて唇を塞がれた。
始めはただ口を塞ぐように。
それから、唇を舌でなぞってきて愛しそうに吸われた。
(は、破廉恥…)
だんだんと苦しくなって閉じた口が弛むと、にゅる。と、舌が入り込んできた。
意思を持ったそれは驚き慄いて引っ込んだ幸村の舌を易々と見つけ出すと、絡めて吸う。
「んっ!!んん!!」
いつのまにか体は政宗の方に向けられていて腰を引き寄せられてしまっている。
離せ。と、いうように胸をドンドン叩くがびくともしない。
そのうちにだんだんと頭がフワフワしてきた。
(…きもちいい?)
くちゅ。ちゅ。と、響く音は卑猥なもので、いつもの幸村なら破廉恥と騒いでしまうであろうものなのに、政宗が幸村の口を吸うたびに、フワフワしてもっともっとと強請りたくなってゆく。口の端からは、唾液が漏れ出し、それが流れて光っている。
体の力はだんだんと抜けて、いつのまにか政宗にすがりつくような格好になってしまっていた。
(まさむね、どの)
ようやく唇を解放されたとき、唾液が糸を引きその様子にうっとりした。



「かわいい」
普段は異国語で誤魔化してばかりなのに、幸村がわかることばで愛しそうに政宗は言う。
頬を優しく撫でられ思わず目を閉じた。
そうしたら、瞼にちゅう。と、してくれてそのまま頬、鼻、もう一度唇、顎、喉仏とふわりふわりと政宗の唇が触れてきた。
その柔らかなものがだんだんと幸村の体を下っていって、乳首に触れた。
「…あっ!」
すごく気持ちいい。舌先で弄ぶように転がされて吸われる。
ビリリとそのたびに電流が走ったかのように、幸村の体は跳ねた。
(なんだ、これは)
はじめての感覚だった。政宗が触れるたびにぞくぞくとした感覚が背中を這い上がった。
政宗の人差し指が、幸村の小さな胸の突起の回りを円を描くように刺激する。
「…あっ、やめ」
首を左右に振って幸村は懇願する。女子のようにあげてしまった声が恥しくてたまならいが、どうにもこうにも我慢できない。
体が熱かった。わかりたくもなかったが、下半身にその熱が集中してあっというまに溜まっていた。
「そうじゃねぇだろう?」
優しい声に胸がきゅう。と、する。おずおずと視線を合わせると、甘くて優しい瞳が幸村を見返した。そのまま顔が近づいてきて、軽く口付けをされた。
「ま、政宗殿。なぜ…?」
返答のかわりに微笑まれた。一瞬、その顔に見惚れている間に、再び乳首に吸い付かれる。
「ひぁっ…んっ」
吸い上げるようにされて、舌先で先端を潰される。それからまた吸われて先端を今度は軽く噛まれた。
「あっ…やぁっ!」
子どものような声をあげると、嬉しそうに政宗の口の端が持ち上がった。
「こんなになってるのに、嫌なのか?」
「ぁ」
ぴん。と、弾かれたのは、幸村の下半身で。すっかりと大きく膨らんだそこは、指で弾かれただけで爆発しそうになっていた。
そこに指をあてて、形状を辿るように政宗は愛撫してくる。
「胸だけでこんなになって、」
グニ。と掴まれて揉み解される。あまりに気持ちがよくて、幸村は再び呻いた。人に触られたことなどない。そこを強く弱く揉まれてあっという間にそこは痛いぐらいに張り詰めていた。
「淫乱」



「はぁ…ああっ」
駄々っ子のように首を振ると、その顎をとられ口を塞がれる。そのまま帯を引っ張られて、着物を脱がされた。ぶるん。と、幸村のそこが露になる。
赤く腫れたそこは、すでにトロトロと先走りが滲みでて、早く触れてといわんばかりだ。
「イキてぇだろう?」
上下に擦ったり、袋を弄ったり。絶妙なさわり加減で幸村を追い詰めてゆく。
「ふっ…んっ…もっ」
早く出したくて自然と涙目になる。懇願するように、手を伸ばして政宗に触れると、政宗は顔を寄せて頬に唇を寄せた。
「こんなにドロドロになって…」
「ち、ちがぁっ…はっ」
「違うのか? だったらこのままだぜ?」
それは嫌だ!
とっさにそう思って、政宗の顔をじっと見つめると、政宗が一瞬。うっ。と、つまったような顔をする。それから、はぁ。と、息を吐いて。
「その顔、お前。反則」
「……ああっ!」
思わず声をあげた。政宗が、いきなり幸村の両脚を持ち上げるとそこに顔を埋めたのだ。そして、ぱっくりと幸村のそこをくわえた。
「ひゃっ…あんっんっ…いやぁ」
ねっとりとした感覚に呻いた。こんなこと。そう思うのに、あまりの気持ちよさに幸村は脚を閉じることも忘れて、ビクビクと下半身を震わせた。
幸村のそこに絡みつくように愛されて、扱かれる。そうすると、たまらなくなって腰がもぞもぞとして、自然に揺れてしまう。
(怖い)
そう思った。このまま下半身がどろどろ溶けてしまうのではないかという未知の感覚に幸村は子どものように泣きだした。


「も、やぁっ!」
名のある武将とは思われない鳴き声に政宗の口の端が再び持ち上がる。愛しくてたまらないというように、吸い上げるようにしてから、舌先で先端を押し開いた。
「いやぁぁっ…で…出るっっ…!」
体が思い切り跳ねる。腰の震えは止まらないし、熱が吐き出されようとそこはビクビクいっている。
破廉恥な。そう思ってもとめられない。今は、ただこの熱を解放したい。思わず、両手で政宗の頭を押さえつけた。すると、さらに執拗にしゃぶられながら、袋に手を伸ばされ、それを揉み解された。
痛いぐらいの感覚に幸村は全身を引き攣らせる。そのまま、ビクンと、腹筋が震えた。
「ぁ…」
どぴゅ。と、政宗の口の中に吐き出してしまった。羞恥で涙目になったまま政宗を見下ろした。


(の、飲んだ!!)
ごくん。と、喉が上下した。あまりの恥しさに幸村は両手で顔を覆って、床に沈む。
吐き出した余韻と、政宗に飲まれてしまった衝撃でぼんやりしていると、突然ぞくりと背後に違和感を感じて目を見開く。
「な、なに?」
びっくりしてその箇所を見ると、政宗の指が、幸村の背後にいれられていた。
ぬぷ。と、突き入れられた指に、幸村の体が一瞬強張る。それをほぐすかのように周囲を崩すようにグリグリと押され、解されてゆく。
「んぁっ・・・あっあんっ」
ぞわぞわと這い上がる感覚は、先ほどのそれと似ていて。
似てはいるけれど、ずっと体を熱くさせるような気がして、なんとか逃げようとして腰を浮かした。その瞬間。
「んぁぁぁあっ!!」
つぷ。と、指をいれられてある場所を突かれた。今まで感じたことがないぐらいの強い快楽の波が押し寄せて、身をよじらせる。
「ここか…」
何度も執拗にそこを攻められ、幸村はビクビクと体を震わせた。全身が痺れている。
政宗にそこを擦られるたびに、腰のあたりが熱く重くなっていくのがわかった。


「あぁあっ…ひっうっあああっん」
一度吐き出して、萎んだそこが再び完全に勃ちあがっている。
パンパンに膨らんだそこは政宗の指の動きにあわせて、びくんと反応して、じわりと先端を滲ませている。
自分で耐え切れず弄ろうと手を伸ばすとその手を掴まれ、片手で両手首を拘束されてしまった。
「…もっと気持ちよくさせてやるから、我慢しろ」
熱をどうにかしたい。気持ちのいいところを指で突かれるたびに、幸村は懇願するように、尻を振りはじめた。
誘っているようなその動きに、政宗の喉がゴクリと鳴った。
「やだぁぁ…あっあっ」
とうとう幸村が耐え切れなくなって幼子のように嫌がって見せると、優しく瞼に口付けを落とされる。
あやすように優しく顔中に口付けを落としながら、政宗は突然、一気に指を引き抜いた。
「ぁ」
突然なくなった感覚に、きゅう。と、内壁がしまる。物足りなさそうな声が思わず幸村の口から飛び出ると政宗が嬉しそうに笑う。
その笑顔が、男前で幸村は見惚れた。


「? ……あ、やぁぁぁ!!」
突然、はるかに質量のあるものがそこにあてがわれて、幸村のそこを押し広げた。
ぐい。と、入り込むそれは明らかに大きくて、痛みに悲鳴をあげると、政宗が放置しっぱなしだった幸村自身に手を伸ばしてくる。
ぐに。と、揉まれて身悶える。
一瞬、気がそがれたそのときに、ぐぐぐ。と、政宗が入り込んできた。
「これが、俺だ」
そういって、額に口付けをしてくる。もう、反応を示す余裕など幸村にはない。
「あっあっ…んっ…はっ」
張り詰めた切っ先が、感じる箇所を擦ってくる。もうそれだけで、幸村の意識はバラバラになって理性なんてものは弾け飛んでしまう。
「溶けちまいてぇ」
グイグイと攻められて声にならない悲鳴をあげる。政宗が腰を大きく動かして動くたびに、結合部分から、ぐちゅ。ぬぷ。と、いやらしい音が響く。
その音にもあおられて、幸村は乱れに乱れた。
(腰から下が全部溶けそう)
蕩けてしまって政宗と混ざり合って。もっともっと気持ちよくなりたくなって政宗の動きにあわせて腰が揺れ始める。
「んぁ、あっんっ」
貫かれるたびに、幸村のそこからぴゅ。と、精液が飛び散る。こんな弄られてもいないのに信じられないと思うも、とめられない。
(政宗どのの顔も余裕がないでござる)
目は相変わらず優しいけれど、どこか獰猛な光を宿し、幸村の体を愛しそうに抱え、腰を揺らすその息遣いは荒い。
それがとても嬉しくてな泣きそうになる。
「まさむね、どのっ」
「幸村っ」
ガクガクと揺さぶられて、そこを政宗の指で弄られて、幸村はとうとう限界を超えた。
「あっ、―――っ!!」
ぶるりと腹筋が震え、再び精を放つ。と、同時に内側もきゅっと締まって、それが中でガチガチに硬くなっている政宗を刺激する。
「っ」
ぶるっと震えて、幸村のなかに政宗の精が放たれた。







「?!」
飛び起きようとして、幸村は全身の痛みに顔を顰めた。そのまま倒れこんで、不可解な現状に眉をひそめる。
まず、なぜ自分の隣に独眼竜の顔があるのか。
そしてなぜ、自分は素っ裸で、幸村の腰に独眼竜の腕が回されてしっかりと抱き込まれているのか。
(…ぁ)
かぁぁぁぁ。と、赤面する。
そうだ、そうだった。さきほどまでの己と政宗の間にあったことを思い出して、幸村は恥しさのあまりに逃げ出したくなった。
「ん…幸村?」
幸村が目覚めた気配で目が覚めたのか、政宗が身を起こして、やや呆然としている幸村の顎を捉えて軽く唇を重ねてきた。
「…は、破廉恥でござるよ」
語尾が消えそうな声で言うと、優しく微笑まれた。
「ああ、昨日のあんたの乱れようは凄かったな…だが」
「あっ」
ぷに。と、乳首を指で押されて、ニヤリとされる。
耳元に唇を寄せて囁かれた。
「俺は、嬉しかったぜ」
「!!!!!」
幸村の大絶叫は、政宗の口の中へと消えた。








無駄に長かった・・・。初めてのR指定だったのに。
なんか想像以上に、殿が優しく彼のSっけは何処へ?!みたいなことに。
私に鬼畜を求めてはなりません。
ただヤってるだけの文章でした、お恥しい。お目汚しでした。
ここまで読んでくださってありがとうございました!
20.1.31.
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