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射精のメカニズム

 みなさんPC筋を鍛えていますか。無射精オーガズムの実現はもうすぐです。がんばって股間の筋肉を鍛えましょう。

 いままでのエクササイズでは、興奮のレベルを上げたり下げたりする操作や、一定のレベルにとどまる練習をしてきましたが、つぎに無射精オーガズムを体験する前に、射精のメカニズムを知識として理解しておいて、このことを頭に置いた上で、普段とはちょっと違った射精の仕方で、実際に射精のプロセスを体験してみましょう。おそらく大部分の人は、このレッスンを通じて、今までに体験したことのないような不思議な感覚を体験することになると思います。そこで、一気に書くと全体の文章が長くなってしまいますので、まず今回は射精の仕組みを知識として学んでおいて、次回に普段とは少し違った射精を体験してみることにしましょう。

 それでは、射精の仕組みの解説を始めますが、まずは普段の性器のようすから書いていきましょう。まず精子が@精巣(睾丸)で作られます。ここで作られた精子は、A精巣上体に流入して、ここで成長しながらB精巣上体尾部まで移動して行きます。そして、このくねくねとした細長い管の中で待機しながら、射精の時を待つのです。精子がここまで到達するのに十二日間かかります。しかし、射精する機会がないと、古くなった精子は吸収されてしまいますので、この部分には常に新しい精子が出番を待って待機していることになります。

 そして私たちが性的に興奮し始めると、普段はぶら下がっていた睾丸が、少しずつペニスの根本の方にせり上がってきます。やがて袋状の陰嚢はほとんど平らになってしまって、睾丸も外からは分からなくなってきます。そして、さらに興奮が高まって、オーガズムに達すると、脊髄の中にある射精中枢が反応して、射精反射が発生します。すると、精子を放出するための、非常に精巧なメカニズムが作動を開始するのです。

 まず、精子が待機してるB精巣上体尾部に、律動的な収縮が発生して、精子はC精管の中に押し出されます。押し出された精子は、精管の中を通って、膀胱の近くにあるD精管膨大部というところまで移動します。そして、精子はこの少し膨らんだ部分に一時的に貯められるのです。ここまでを「移動の段階」と呼びます。

 続いて「放出の段階」に移るのですが、その前にちょっと尿道の状態を見てみましょう(下の図)。普段の尿道はE内尿道括約筋とF外尿道括約筋の二カ所で締め付けられていて、尿が外に漏れないようになっています。そして、この二つの括約筋に前後をはさまれた状態のG前立腺があって、この前立腺の中を尿道が貫通しています。
 この両側が閉ざされた形になっている尿道の中に、さきほどDに移動していた精子がI射精管を通って射出されます。それと同時に、H精嚢からは精嚢分泌液がこの閉じた空間に射出されます。精嚢分泌液というのは、精子の運動を促進したり、子宮を収縮させたりする成分が含まれています。さらに、G前立腺からは前立腺液がこの内側の閉じた空間に絞り出されます。前立腺液というのは、精液の白い色をしたのがこれです。精液の栗の花のような匂いも前立腺液の中に含まれています。

 このように、二カ所の括約筋に挟まれた部分で精子と、精嚢や前立腺からの分泌液とが一緒になって、この時点で初めて「精液」と呼ばれる粘液ができあがるのです。

 次に、この精液を体の外に放出するのですが、逆方向にある膀胱の中に射精されたりしないように、膀胱側にあるE内尿道括約筋がさらに強く締まります。続いて、射精のために周辺の筋肉が一斉に強く締め付けられるのですが、それと同時に、出口側にあるF外尿道括約筋がゆるみます。すると、圧力のかかった精液は、勢い良く飛び出して、尿道の出口に向かって突進して行くのです。

 この射精の律動は、全部でだいたい五回から十二回くらい連続して発生します。初めの内は 0.8秒間隔で律動するのですが、回数が進むに連れて、間隔があいてきて、射精の勢いも減少していきます。放出される精液の量は、前の二日間に射精したかどうかによって変わってくると言われてていますが、だいたい 2〜5mlくらいの量が射精されます。

精液の構成は、一回の射精量を仮に3.5mlとすると
  精嚢から 2〜2.5ml
  前立腺から 0.5ml
  精管から 0.5ml
  クーパー腺(カウパー腺)、その他から 0.1〜0.2ml
となっていて、精嚢からの分泌液がその大部分を占めています。射精したばかりの精液は、まだ十分に混ざり合っていなくて、白い部分と透明な部分とにはっきりと分かれているのですが、時間がたつにつれて混ざり合ってきて、やがてほとんど透明に近いような白っぽい色になっていきます。

 以上が、オーガズムに達したときに発生する射精のプロセスです。このように射精のプロセスは、まず精子が精管膨大部まで移動する「移動の段階」と、移動した精子が体の外に放出される「放出の段階」の二つがあることが分かると思います。この移動から、放出まで、全部でだいたい二秒かかります。そして、この移動と放出の違いが分かれば、射精のときに、移動段階と放出段階を感じ分けることもできるのです。

 それでは、以上のことを頭に置いたうえで、次のレッスンでは、普段と少し違った射精の仕方で、射精のプロセスを感じ取る練習をしてみましょう。


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