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いろいろな調査結果


 これまでにいくつかの調査や、治療に関わっている人たちの経験などから、自己女性化の人たちには、いくつかの傾向があることが知られています。これはあくまでも「こういう傾向がある」というだけでして、すべての人がこうだといっているわけではありませんので、誤解のないように。

 まず少年のころについてですが、自己女性化の人は子供のころから女性的だったというわけではなくて、まあだいたい普通の子供のようなケースが多いようです。普通とは言っても、男らしい行動をするのが苦手です。リーダーシップを発揮したり、野球やサッカーのような集団でやるスポーツが苦手です。  自分自身はそれほど女性的ではないにしても、女性的なものに対する憧れというか、羨望のような感情を抱いたりする傾向もあるようです。女の子の服や、身につけている装身具、大人の女性が使う化粧品、女性らしい態度や女性としての役割などにあこがれたりするのです。そして、そういうことが許されている女性という存在を、うらやましく思ったりするのです。

 これとは反対に、性同一性障害から女性化する人たちは、少年のころから女性的な印象を与え、年齢的に早い段階で治療を開始する傾向があります。逆に自己女性化の人たちは、相対的に年齢が進んでから治療を受ける傾向が見られるようです。両者の違いは、前にも書きましたように、女性化した自分を想像したときに、性的に興奮した経験が一度でもあるかどうかということです。

 思春期になると、普通の男性はガールフレンドを作ろうとして女性に近づいていったりするのですが、自己女性化の人は、普通の男性ほどには積極的ではありません。そもそも人間関係に対する興味が少なくて、人よりも物、たとえばパソコンや機械などに興味を持つ傾向があります。

 成長して大人になると、自己女性化の人は、表面的にはごく普通の家庭を持っている人も多いようです。結婚していて、奥さんも子供もいる、という感じです。仕事の面でもそれなりの能力が必要な地位についていたりします。しかし、家庭を作らず、収入も少ないという人もそれなりにいるのではないかと思います。

 女性化願望を持った人たちは、様々なストレスにさらされて、自分が何者であるのかを見失ったときに、女性化を実行に移す傾向があるようです。たとえば、失恋や離婚、失業、人間関係のトラブル、そういったさまざまなストレスにさらされたときに、女装を始めたり、女性ホルモンに手を出したり、性転換手術を受ける、といった行動を開始する傾向があるようです。こういったことは、女性化願望の原因とも関係がありますので、このことについては後で書くことにします。

 最近の世界的な傾向として、女性になりたいと思う男性が増加しているそうです。日本でも女装の解説書が出版されたり、男性向けのブラジャーが発売されたりして話題になりました。これからも、女性化したい男性が増えて行くでしょうし、それにともなって、いろいろな話題が出てくるのではないかと思います。

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