もしもバトン [ 2006/02/19 ]

     ご自由に持って、きてから後何日か熟成された「もしもバトン」。

  1. 理想の女(男)が記憶喪失で落ちている。
    「………あの、大丈夫ですか?」
    「ええと……、そのう、記憶をお持ちでない…?です…?か?」
    「ええとええとええと――――あっ、あの、じゃあ私の知ってる病院でよかったら連絡できますけども…」
    「外科と内科と呼吸器科と皮膚科と婦人科…ぁは必要ないですよね、えーとどこだったらいいんでしょうか」
    「あっ。あのあの、最初に気づいた時にいた場所ってここですか? そう? じゃあ何かこの辺であったのかもですね」
    「うーんと、そしたら怪我がないようだったら警察いってみましょうか」
     ぺぽぱぽ(電話)
     うーん、ご本人さんの記憶喪失具合にもよりますが、一般常識が通じるならいくつか話しかけてみて病院か警察かなあ。
     あとは、目で見たり話してみたりした理想具合をメモってメモってメモってメモってメモって(以下略)参考にします。
     腰砕けになったらどうしよう(何の心配ですか)
  2. 歩いていたらサインを求められた。
    「はっ? えっ? えと、何ですか? え、サイン? は?」
    「あー、間に合ってますから。いりませんから。もう持ってるんで。いや今ちょっと手がアレなんで」
     何かの勧誘〜契約書サイン、または何かのデモ〜署名、と勘違いして適当におどおどしつつお断り。
     求めてきた相手が知り合いだったら、
    「えー何でサイン? 今じゃなきゃだめなの? 今書くもん持ってないよー」
     で、たぶん書かないです。つまり結局書かないです。
     卒業アルバムのサインすら書いてあげなかつたわたし。あれって貰ってもアルバムごとどこかいっちゃうんですよたぶん。
  3. 引出しからドラえもんが出て来た。
    「ぎゃっ?!」
     びびって引き出しを閉めるか、びびって引き出しを引き出し(外し)ますよ、たぶん。
     だいたい、あんな丸っこく大きなモノが出てこれるような引き出し自体が無いんですから、それでも出てきたとしたらそりゃあもう凄い体制になってにゅるりとやってくるに違いないんです。見てすぐにそれがドラとは気づくまい。
  4. 殺し屋に「死に方くらい選ばせてやるよ」と言われた。
    「あーじゃあ保留で」
     即行回答。なぜならこんなことを言うひとが回りに皆無なので、いざ言われても本気にしないだろうからです。
     (あきれて)はい、はい。な感じで適当にあしらおうとするんだろうなあ私。
     本当に本気で、本物の殺し屋だと証明されたならば、
    「じゃあ絶対に痛くも苦しくもない方法で、優しい孫たちに見取られて幸せに幕を引くのでオネガイシマス」
     …ひ孫づくりまで入念に計画されたらどうしよう。
  5. 見知らぬ大富豪に遺産を遺された。
     怖っ。
     遺族とかマスコミとか何か色々世間が壊そうなので、発表もできず放棄もできず、以後ずっともやもやとすごすことになりそうです。
     やだなあ。いらないなあ。
  6. 初対面で「B型?」と聞かれた。
    「あー…いえ、ちょっと寝不足なだけで。いえ、大丈夫です」
     B型肝炎とかと勘違う可能性大ですよ。
     会う人会う人に、見るからにA型だもんねえと納得されまくる顔(?)をしているものですからー。
  7. 預金残高が増えていた。
    「はっ? ありえねえェェェェ!!!」うあああああ。
    「ぽ、ポイントか!? ポイントがついたのっ?」がしがしがしがしがし。
    「ひいいい家計簿と合ってなあぁぁァァァ」カチカチカチカチ。
     口座管理は家計簿とクレカメモとオンライン照会とで毎月定期チェックしているので、身に覚えのない増加だったらばかなり慌てますね。
     でも基本は、
    「おお、今月も順調にキャッシュバックv」
     でしょう(うふ)
  8. カモシカの様な脚にされた。
    「やばい、やばいよ健康な足だよ…!」
     がくぶる(溢れる嬉しさ)
     ポイントは美醜よりも頑強さです。野原を思い切り駆け回りたい。
     でも実際カモシカのような足ってキレイなんでしょうかねえ…。足だけそうなっても、相対的なバランスの問題でかえってキモくなったら元も子もないような気がします(余談)
  9. 前に並んでる人に「俺の背後に立つんじゃねぇ!」と言われた。
    「………………………………」
     なにこのひと、という目で見てから、何事もなかったように顔を逸らし、さりげなくちょびっとずつ斜め右横位置に移動します。
     虫の居所が悪いときだったら、「じゃあ後ろ行ってください!」プチきれ。
  10. 「犯人はあなたです!」と言われた。
    「なんのですか」
    「…。えっ。アレッ? あ、あの、今の冗談…、だよね?」
     とっさの何かにすぐに反応できない私。
  11. 鏡を見たら目がヤギ目になっていた。
    「母上さま母上さま、また目の調子がおかしいみたい。どうしよう〜><」
     と、ヘルプの電話をします。そして次第に違う話題にシフトし、本題を忘れて長話を聞かされて、じゃあまたですー、で切れる。という感じでしょう。
     後日また鏡を見て→電話して→忘れる。そのうち気にならなくなります、ヤギでも何でも。
     本人よりも周りのひとの方が気にするんじゃないでしょうか。
  12. 尻の割れ目が消えた。
    「?」
     の、限りでしょう。座り心地が変わるなら座って「?」、でなければトイレで「?」。
     日常生活に支障が無ければ、ヤギ目と同じく忙殺されていくと思います。
     えーでもトイレどうするんだろう…。
  13. 偶然手に取った本の主人公が、明らかに自分だった。
    「すっごい!ありえないくらい私の日常じゃん!!」
    「えっていうかこれ売れるの? 売れるのこれ普通の日常じゃん私似だよ売れるのっ?」
    「うわあ誰かに見せたい、いやああでもこんなのにお金使いたくないいぃぃ」
     本の置いてあった辺りを、その本片手にしばしうろうろ。結局買わずにタイトルと作者と出版社をメモして帰ります。
     帰宅途中、ふと寒気を感じて背中を丸めてみたり。周囲の目が(ていうかストーカーが)気になる小心者。
     ちなみにメモったものは後日知人に話して、その本を見てもらいます。
  14. モナリザがこっちを見ている気がする。
    「…コンニチハー。…なんちゃって」
     あははと空笑いしながらそっと立ち去ります。

    ・ネクストランナー5名
     ええと、じゃあ私もマネして、ご自由にどうぞでどうぞ。