十津川警部 ロマンの死、銀山温泉
目次 主な登場人物
第1章 逃亡の詩
第2章 大正ロマン
第3章 若い死
第4章 三人目の犠牲者
第5章 臨戦一課
第6章 苦闘
第7章 花の墓標
ISBN4-334-07469-3

2002/5/25初版

光文社
800円(税引)
新書版2段書き259ページ
中田浩子
長沢食品社長・長沢
M産業第一営業課長・田原敬
木下健・原田由美・佐々木要・長谷川秀
小川弘子・浅井いずみ・堀宏一
ホームレス・秋田と呼ばれる男
私立探偵・高野亮
N金融・田沼、松木
神林代議士

三田村刑事・北条早苗刑事
田中刑事・三上刑事部長
小浜警察署松本警部
N金融江戸川支店強盗事件、幼児誘拐事件、そして、社長愛人宅に押し入った男女二人組―。
一人二百万円と、強奪金額を決めたストイックな事件が連続した。
捜査を始めた十津川は、若い男女七人のグループ「ロマンの残党」の存在をつかむ。
社会から落ちこぼれた彼らは、自らの人生の再生をはかるために、東京を脱出し、大正ロマンの香りただよう銀山温泉に、
新しい生活の拠点を作ろうとしていた。
そんなさなかに、N金融事件の実行犯・長谷川秀の死体が荒川沿いの空き地で発見された。
闇の組織も、彼らを追っているのだ。しかし、なぜ?事件は、捜査陣の予想を超えて、大きく動き始めた。 (裏表紙文)

「小説宝石」にて2001年9月号から2002年3月号まで連載
私にとっては、以前から銀山温泉は行ってみたい温泉になっている。実際はどうなっているかわかりませんが、 真ん中に川を隔てて、両側に古い(ごめんなさい)感じの宿が並ぶ。あの感じがいいんですよね!
アクセスは、山形新幹線大石田駅よりバスで約40分。自家用車は景観保全を理由に、乗り入れは禁止されており、駐車場など での無断駐車などで、トラブルが発生しているとの事です。大正ロマンを求めるのなら、やはり鉄道で行きましょうね。
さて、事件は「ロマンの残党」を名乗るグループが、問題のある企業から、現金を盗み取るところから始まります。ただ、 悪い事をしたつけは回ってくるもので、金の奪回ではなく、命が狙われる事に。十津川警部たちは、そのグループのメンバー に、ある意味同情しながら、事件の真相を追う事になります。どういう結末になるのか!

評価
☆☆☆☆☆ 星4つ(星5つで満点)    このご時世、こんな事件が起こりそうな気がします。