奇祭の果て 鍋かむり祭の殺人
目次 主な登場人物
第1章 死の装飾(かざり)
第2章 悪の三角形
第3章 伊勢物語の頃
第4章 つれなき人
第5章 第四の殺人
第6章 関係者
第7章 最後の祭
ISBN978-4-16-745438-8

2010/12/10第1刷
文春文庫
514円(税引)
254ページ
中村圭介・川口和彦
女優・吉川香里
クラブママ・石黒和子
浅野由香利
由香利の両親・浅野茂光、多恵子夫妻
崎田助教授
藤原信介、入江隆夫
渡辺純子・中島敬太郎
法律事務所所長・行方貞晴
早川慎太郎、山下四郎
弁護士・細川正夫、梅沢智子、木内
草野誠
原田守、榊原絵里子、工藤光一
日本探偵社社長・桜井

北条早苗刑事・三田村刑事・ 本多一課長・三上刑事部長
検屍官・松木、初動捜査班・滝田警部
滋賀県警捜査一課本城警部
六本木のホテルで殺された人気女優の顔には鉄製の鍋、目黒のマンションで死体で発見された有名クラブのママの顔には紙製の釜が被せられていた。
2人の共通項は30代の美人で資産家、離婚歴そして派手な男付き合い。芸能界、政財界を巻き込んだ巨大スキャンダルには多すぎる容疑者が。
十津川警部・「祭り」シリーズ第7弾。(裏表紙文参照)

初出誌「オール讀物」平成19年5月号〜11月号、ノベルズ版 平成20年3月文藝春秋刊
この作品は、上にも書かれてあるように、「祭シリーズ」の第7弾です。これまでは、京都の祇園祭とか、郡上祭、海外では 韓国の春香祭と、結構、有名な祭が題材になりました。今回は逆に、日本三大奇祭の一つ、鍋かむり祭が題材だという事。
この本を読むまで、知らなかったのです。祭好きな方ならば、知っているかもしれませんが・・。
事件の中でも、この祭りの模様は描かれています。数え年が8才の少女8人が、着飾った衣装にで鍋をかぶり、お旅所というところから、 1km離れた神社まで、練り歩くというのが中心の祭りとの事。十津川警部もこの光景に、「何とも、微笑ましい祭りだよ」といっしょにいた亀井刑事に 話しています。しかし、祭りというのは、元々、表面で見える様子とは全然違う意味合いという事になっている場合があるとの事で、この祭りも、 そのようにとらえられる説もあるようです。その内容は、この事件のネタばらしともなるので、これぐらいにしておきましょう。 ちなみに、この祭りの鍋冠祭保存会のホームページは、こちら(鍋冠祭保存会のホームページ)です。

評価
☆☆☆☆ 星4つ(星5つで満点)   殺された女の頭に、鍋?