釧路・網走殺人ルート
目次 主な登場人物

第1章 急行「まりも」
第2章 石北本線
第3章 東京
第4章 新しい疑問
第5章 新たな殺人
第6章 調査依頼
第7章 足跡を追う
第8章 反撃
第9章 指名手配
第10章 冷たい海
第11章 確執
第12章 再編成
第13章 真相に向って
第14章 最後の殺人
第15章 最後の切札

ISBN4-06-181359-5

昭和63年/4/5第1版発行
講談社
680円(定価)
257ページ新書版
横領犯・古谷伸行
ホステス・中村エリ子
太陽興産経理・畑野ひろ子
太陽興産、管理部長・日野、林秘書課長
太陽興産、社長・鳥井(優)社長
太陽興産、常務・鳥井(良)(優の弟)常務
長田かおり
村川調査事務所・村川明
桂エンタープライス役員・桂あや子
十津川警部友人、経営コンサルタント・横田
村川の彼女・原田美知子

清水刑事・三上刑事部長・本多捜査一課長
北海道警釧路警察署羽田警部、寺西刑事
北海道警室蘭署辻警部
福島県警三迫警部
会社から横領した1億円を持って北海道へ逃げた古谷伸行は、いつのまにか警察から
殺人犯として追われる身になっていた。身に覚えのない殺人罪の疑惑を晴らすため、古谷が進んだ道は?
真犯人が張りめぐらしす巧妙なからくり!息をのむ意外な真相!
北海道旅情の醍醐味を満喫させる長編トラベル推理の決定版。
(裏表紙文参照)
「西村京太郎長編推理選集」月報'86年11月〜'88年1月連載
京太郎さんの「殺人ルート」ものでは、釧路・網走ですから国内で最も東になるんじゃないですかね。 「オホーツク殺人ルート」ってのがあるから、そちらの方が東かな?だから何だっていう訳ではありませんが・・・(笑)。
この本は実は、母親が読んで実家に置いたままでしたので、かなり古い表紙のものです。講談社ノベルズでの取り扱いは 中古以外あまりないようです。
事件は会社の金を横領し、北海道へと逃亡してきた古谷伸行が、急行「まりも」に乗り込み、ホステスの中村エリ子と 落ち合う事になっていたが、声をかけると死んでいたというシーンから始まります。
今では廃止されたこの列車ですが、ブルートレイン全盛期には、急行料金で気分が味わえる事で、人気のあった列車だった という事。根室本線の夜行急行を語る中で、この列車を抜きに語れない知名度はあるだろうと思われ、最終的には、 特急列車にもなった列車だった。ただ急行「狩勝」と、特急「おおぞら」の狭間に入り、復活と消滅を余儀なくされた 列車だったようである。
話はずれましたが、古谷の現れた現場で次々と殺人事件が起こり、地元道警では古谷の犯行と決めつける訳ですが、 我が十津川警部は「やりすぎだ!」と感想を語っています。実質の捜査権がこの時点ではない訳で、どう捜査に関わって くるのかも、いつものように気になるところですね。

評価
☆☆☆☆ 星4つ(星5つで満点) 最も東の殺人ルートかな?