目次 | 主な登場人物 | ||
第1章 お市の方 第2章 ダイイングメッセージ 第3章 虚実の間 第4章 変節 第5章 ライバルの死 第6章 からくり 第7章 敗れし者 解説 小梛治宣(文芸評論家) |
ISBN978-4-06-276177-2 2008/10/15初版 新書版は2005/10との事 講談社文庫 495円(税引) |
「小説時代」編集長・小田沼 小田沼の部下・井上 作家・広沢弘太郎 広沢の妻で画家、通称「お市の方」・富永美奈子 広沢の秘書・木村由紀 美奈子の恋人・山内慶 作家・白川純也 白川のマネージャー・野中秀雄 三上刑事部長 | |
時代小説作家の広沢は自分の妻を戦国時代の美女になぞらえ「お市の方」と呼んでいた。 しかし妻には愛人がおり、その男が刺殺体となって発見される。現場には「オイチ」とダイイングメッセージが。 また柴田勝家が秀吉に勝っていたら、という広沢の歴史小説は事件にどう絡むのか。十津川が辿り着いた真相は?(裏表紙文) |
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歴史のifが同時進行していくものです。 これは織田信長が亡きあと、後継者争いで争われた柴田勝家と羽柴秀吉との争いで、もし歴史とは逆に柴田勝家が勝って いたらというものでした。 先日、歴史のミステリーで「お市の方」の事を放送されており、お市の方は信長の妹で、 兄の野望が為に悲運の最期を辿った女性として紹介されておりました。 又、三人の娘の運命も紹介され、一番姉のお茶々 は後に敵方の将の側室となり、三女のお督は秀吉の後の政権、徳川時代の二代将軍・秀忠の正室となり、その後、千姫を産んだ という歴史があるという事。 このifがあればという前提で小説の中の小説が展開されます。ただ、だいたいどうなったのか わかったのですが、完全に秀吉が滅亡するところまで書かれておらず、その点が私にとっては不満な点でした。 そして、肝心の事件においても、この人が犯人で動機もはっきりしているんですが、決定的な証拠が出ておらず、if小説同様 、やや不満な点がありました。これも、文学的には良しとするんでしょうね。そこが、私にはわからない点なんです。 評価 ☆☆☆☆☆ 星3つ(星5つで満点) 以前のGメン75もそうだったな(古すぎ!かな) |