夢日記1986年分 ( 昭和61年 ) | |
No 0084 1986年 昭和61年 1月3日 金曜日 空を飛行している事に気がつくところから夢がはじまる。空から自分自身を見る視点が、歩いている景色を見る視点とは別にある。自分の姿は45番の夢と同じ黒の革ジャンの下が光沢のある緑のタートルネックのシャツを着て、黒のスリムのレザーパンツをはき、黒のサイドゴアブーツを履いている。胸があり、髪の毛も肩より長くなっていて女になっていることがはっきりわかる。 地上が見えず上も青い空である。前方に雲が突然現れて、雲の中に飛び込んでしまうが、上に出る。ここでも突然目の前に巨大な白い立方体が出現してあわやぶつかると思った瞬間壁をくぐり抜けて、図書館か博物館のような場所にいる。広い内部を歩いていると、 天井まである大きな本棚が、たくさん並んでいる、一つの部屋の広さが体育館くらいある部屋が幾つも連なる広い廊下に出る。一番手前の左手の部屋に入り中を見ると部屋の中心に大きな白い正方形の机があって、8角形のような図形が表面に書かれている。ここが37番と77番の夢と同じ場所であることに気が付く、そのまま手近な本棚の本を取り出して座って読もうとしたところで目が覚める。 No 0085 1986年 昭和61年 2月21日 金曜日 48番の夢の研究所大学の建物があるメインストリートを正面の方へ歩いている事に気がつく。空から自分自身を見る視点が、歩いている景色を見る視点とは別にある。自分の姿は16番の夢と同じ黒のロングのタートルネックのシャツの上に黒の革ジャンパーを着て、ベルトをシャツの上から締めて、黒のジーパンをはき。黒の皮手袋をはき、黒の革のごついハーフブーツを履いている。胸があり、髪の毛も肩より長くなっていて女になっていることがはっきりわかる。 正門から敷地の外に出て、正門から湖のある方角の土手の方へ続く道路を歩き。さらに草原を歩いて土手に上がろうとして土手の斜面に足を上げた瞬間に霧が濃く立ちこめて、周囲の景色が見えなくなってしまう。なんとか、うっすらと見える土手の斜面を手探りで上がりきると、霧が瞬間的に晴れる。土手の高さは5メートル程度であるが、土手の1番上の平らになった部分の幅が10メートルほどあり、湖が見えている。今回は土手の平らになった部分に奥行き5メートルで高さ3メートルで土手に平行に幅が30メートルある窓も何もない白いコンクリートの直方体が3つ並んでいる。湖の方角に立って右手に1つ目のものがあり、これの研究所大学側に面した方を通って2つ目のものとの間の空間まで移動する。湖の向こう側には山が見えているので空から見てみようと思い、土手を蹴って空中に飛び湖の真上に来ると、水位が半分くらいに下がっている。山の方角に向かって右側を見るとアーチダムがあるのが見える。反対側の左側を見ると左の奥の山から続く緩やかな谷が湖に小さな細い川をそそいでいるのが見える。湖の上を飛んで周囲を見回しているうちに目が覚める。 No 0086 1986年 昭和61年 3月5日 水曜日 目をつぶって寝ているという感覚に気がついて、夢を見ていると自覚した瞬間に女性の金切り声の悲鳴が響き渡り目を覚ましたと思ったが、気がつくと白い壁の広い部屋のソファに座っているので、夢から覚めた状態になっていると気がつく。周囲を良く見ると67番の夢の部屋と同じく、ドアの上に自分の名前が「菱平智」「アムラン」「女の名前のミチル」の3種類が一枚の銀のプレートに彫られていて、光を反射して虹の七色に変化する白い壁と無地のベージュの絨毯が敷かれている。ドアの上のプレートの名前からここが夢の世界の自分の専用の個室であることがわかる。12畳の部屋の中心に畳1畳の大きさのガラスのテーブルがあり、上に直径10センチの蓮の花をかたどったクリスタルの羅針盤が置かれている。羅針盤の針と方位盤により、部屋は東西に長く南北に短く、テーブルは長辺を東西にして置かれている。2人掛けのソファがテーブルの北と南側に向かい合わせに置かれている。窓は部屋の東側と北側にある。部屋の東側の窓の下に飾り棚と小さな蛍光管のライトがついたヘッドボードのあるダブルベッドがある。西側の壁は3メートルある天井まで全てつくりつけの本棚になっていて一部スライド式の棚になっている。南側の壁は中心から東側の窓の壁までがクローゼットになっている。中心から西側はクローゼットの扉のすぐ隣が縦に畳1畳分の大きな鏡があり、本棚のある西側の壁よりに出入り口のドアがある。クローゼットの観音開きの扉は2か所あり、鏡側の西側は中にたくさんの引き出しつきのタンス1棹とコートやワンピースがかけられる広いウォークインクローゼットになっている。窓側の東側の扉を開けるとふとんや掃除機や箱などが入った押入れになっている。ドアの前に黒のスチールの机があるが、この机は両袖で両側に3段、中央を入れて7つの抽斗がある。机の北側に背もたれつきのひじ無しの椅子がある。机と椅子の後には西と北の壁に接して畳一畳の幅の四角い作業台兼用の高さ1メートル奥行き50センチで東側の端に幅50センチで5段の引き出しつきの飾り棚がある。この作業台の上の西側よりには、テレビとビデオデッキとミニコンポが置いてある。 空から自分自身を見る視点が、歩いている景色を見る視点とは別にある。自分の姿は16番の夢と同じ黒のロングのタートルネックのシャツの上に黒の革ジャンパーを着て、ベルトをシャツの上から締めて、黒のジーパンをはき。黒の皮手袋をはき、手触りがパンストの黒のソックスをはいている。胸があり、髪の毛も肩より長くなっていて女になっていることがはっきりわかる。ソファから立ち上がり、北側の窓を開けると7番の夢のふくろうくんが手紙をくわえて飛び込んできたところで目が覚める。 No 0087 1986年 昭和61年 4月19日 土曜日 55番で全体がはっきりした工事中の部分がある巨大マンションの工事中の部分の階段の5階相当部分から6階相当部分にあがる踊場にいることに気がつく。空から自分自身を見る視点が、歩いている景色を見る視点とは別にある。自分の姿は45番の夢と同じ黒の革ジャンの下が光沢のある緑のタートルネックのシャツを着て、黒のスリムのレザーパンツをはき、黒のサイドゴアブーツを履いている。胸があり、髪の毛も肩より長くなっていて女になっていることがはっきりわかる。 この巨大マンションは1階が2階分の高さがあり、バスターミナルと駐車場と自転車の駐輪場になっている。2階分の上から5階分がテナントと事務所が入っている部分で、大きなスーパーと映画館に病院もある。実質的には7階分の高さまでが、土台のような感じで2区画分奥行き200メートル、幅400メートルの建物になっている。7階から上が4つのビルが階段と渡り廊下でつながる形でマンションになっている。7階の上、実際には8階から30階までの部分がマンションになっている。マンション部分だけで23階建てになる。建物の正面は南で北側に2区画分の公園がある。建物の正面中央がテナントや事務所やマンションに行くための玄関ホールになっていて。玄関の上の部分に巨大な丸い時計がついている。マンションの玄関に向かって左側がバスターミナルで、右側が駐車場と駐輪場になっている。マンション部分は正面から見て左側はまだ工事中になっている。人が住んでいるのは向かって右側だけである。駆け足で10階相当部分まで上がって、完成して既に人が入居している棟に続く渡り廊下を渡り、下に降りてテナントのある階を散策したりして建物のおおよそのサイズがわかる。7階の屋上に4つの23階建てのマンションが載っている形であるがとにかく巨大で一棟のマンションのワンフロアに4メートル幅の廊下を中心に両側に24世帯一棟552世帯4棟全てで2208世帯が入居できる。一世帯の面積が幅12メートル奥行き18メートルの216平方メートル約65坪だから130畳という広さである。巨大マンションの北側の公園に降りたところで目が覚める。 No 0088 1986年 昭和61年 4月24日 木曜日 複線の鉄道を進行方向に太陽が沈みかけているので、西に向かって走っている列車に乗っていることに気がつく。空から自分自身を見る視点が、歩いている景色を見る視点とは別にある。 自分の姿は20番の夢と同じ黒の本体部分が少し小さめのキャスケット帽で、ひさしの右側にのみ直径3センチくらいの丸い金属プレートがついていて正七角形か彫刻されている帽子を被り。16番の夢と同じ黒のロングのタートルネックのシャツの上に黒の革ジャンパーを着て、ベルトをシャツの上から締めて、黒のジーパンをはき。黒の皮手袋をはき、手触りがパンストの黒のソックスをはき黒の革のごついハーフブーツを履いたオラクルバージョンの姿になっている。 進行方向左手の南側は原野でなにもないが、右手の北側には森が続いている。白いコンクリートの直方体の駅舎が北側の森を切り開いて建てられているのが見えて、ここで降りる。ホームから改札を通り外に出ると、太陽は西にかたむいているが空は雲ひとつなく明るい。駅前は幅50メートル奥行き30メートルくらいの広場状に舗装されていて、東西に線路と平行に2車線の道路があり。広場とこの道路に駅舎の中心部分にあたる位置から北へT字になるように2車線の道路が直線に伸びている。この道路の両側は歩道がついていて、両側とも森になっている。道を北へ約1キロメートル行くと高さ1メートルのコンクリートの塀が巡らされた場所の門に行き着く。道は門のところでT字になっている。2車線分の幅の門をくぐると、約100メートル先に10階建てくらいの塔のような建物がある。門のところは奥行き30メートル程度の広場になっていて、この広場の幅約100メートルから奥の塔のような建物に向かって狭くなる形の扇型に五段の下り坂のステージ状のくぼみがある。車道は扇型の段の両側に2車線分の幅で塔のような建物の前の広場にまで続いている。塔のような建物に続く扇型の段の両側の道路に面して直方体の5階建てのビルが建っている。扇型部分の角度は120度の広がりになっている。大学生くらいの若い男女が約200人以上歩き回っていて「あっ、R・オラクルだ」とあちこちで叫ばれて手を振って応えているうちに目が覚める。 No 0089 1986年 昭和61年5月23日 金曜日 14番と33番の夢に登場する釣鐘型の山の東側の草原にいることに気がつく。空から自分自身を見る視点が、歩いている景色を見る視点とは別にある。自分の姿は1番の夢と同じ濃いブルーのジージャンとジーンズの上下を着て、ジージャンの下は薄い黒色のシャツを着ている。靴はブルーのコンバースのバスケットシューズを履いている。ヘアスタイルはショートボブ。 西側に道路と柳の並木が見えて白いフランス大使館の建物も見える。位置的に柳の並木のある道路から約1キロメートル東側の草原の中にいる。立っている場所の右側が北になり、柳並木のところで石橋が架かっている川が右側10メートルくらいのところに流れているのが見える。気配を感じて振り向くと17番の夢の少年天使がいる。川に幅1メートル程のコンクリートの橋のようなものが架かっているので2人で見に行く。橋のようなものは用水路を川の上に渡すための水道橋で、今は使われていないことがわかる。用水路は草原側に約50メートル続いている地点で崩れてその先が埋まってしまっている。埋まっている所から深さ約1メートル50センチの用水路に降りられるのでコンクリートで固められた用水路を少年天使と2人で縦一列になって水道橋の方へ歩いて行く。水道橋には1メートル四方のコンクリートの板のようなものが1メートルの一定間隔でふたのような感じで置かれている。6枚あったので、水道橋の長さは約13メートルくらいで、川は土手が両側にあって、せまいけれども川原がみえたので、川幅は7〜8メートルくらいである。水道橋の中を歩いて渡り対岸の用水路も約50メートルくらいで崩れて埋まっていて、ここから上がって西側を見ると街が見える。街の方までは草原になっていて。少年天使に「アムラン」と呼ばれて手をつないできたところで目が覚める。 No 0090 1986年 昭和61年 6月1日 日曜日 65番の夢のトンネルを出たところの場所にサイクリングタイプの自転車に乗っていることに気がついたところから夢が始まる。空から自分自身を見る視点が、歩いている景色を見る視点とは別にある。自分の姿は1番の夢と同じ濃いブルーのジージャンとジーンズの上下を着て、ジージャンの下は薄い黒色のシャツを着ている。靴はブルーのコンバースのバスケットシューズを履いている。ヘアスタイルはショートボブ。 そのまま両側が山になっている谷間の場所を10キロメートル走り。小さな街を見下ろすやや急な坂を下り、街の中で複線の鉄道をまたぐ陸橋を渡ったすぐの十字路を右折する。鉄道と並行して20キロメートル走ると道の両側が土手のように盛り土されている場所が1キロメートルあり、こざっぱりとした緑の多い街に入る手前の進行方向の左側の広い敷地の中に白い立方体の建物が立っているところで自転車を降りて押して街に入る。ここはアーサー兄弟の家のある街である。立ち止まって自分の服装を確認しているうちに目が覚める。 No 0091 1986年 昭和61年 7月15日 火曜日 20番の夢で初登場する大都市の上空を飛んでいるのに気がつくところから夢がはじまる。空から自分自身を見る視点が、歩いている景色を見る視点とは別にある。自分の姿は45番の夢と同じ黒の革ジャンの下が光沢のある緑のタートルネックのシャツを着て、黒のスリムのレザーパンツをはき、黒のサイドゴアブーツを履いている。胸があり、髪の毛も肩より長くなっていて女になっていることがはっきりわかる。 これまで霧がかかっていてわからなかった、駅の反対側が初めて見える。駅のこれまで見えていたバスターミナルのあるのと反対側は線路とホームに平行して細長い直方体の駅舎があって。バスターミナル側と同じ様に200メートル四方の区画があるのが部分的に見えたところで目が覚める。 No 0092 1986年 昭和61年 7月23日 水曜日 4人がけの列車の車内に母と27番の夢で初めて登場して70番の夢で妹と判明した女の子と3人で乗っている。空から自分自身を見る視点が、歩いている景色を見る視点とは別にある。自分の姿は1番の夢と同じ濃いブルーのジージャンとジーンズの上下を着て、ジージャンの下は薄い黒色のシャツを着ている。靴はブルーのコンバースのバスケットシューズを履いている。ヘアスタイルはショートボブ。 外は夜で暗く、1時間くらいして駅に着く。改札を出ると父が迎えに来ていて。車に乗り今まで乗っていた列車と同じ進行方向に線路沿いに1キロメートル走り、暗くて周囲がわからないが右折してまた1キロメートル走り右折する。さらに1キロメートル走り左折する場所で76番の夢で登場する弟を乗せて左折して直進していると夜が明けてくる。進行方向右側がコンクリートの岸壁で港が見えてきたところで目が覚める。 今回も妹と弟は独立した人格で自分が操作可能な分身ではない。 No 0093 1986年 昭和61年 8月19日 火曜日 机の前に座っているところから夢が始まる。空から自分自身を見る視点が、歩いている景色を見る視点とは別にある。自分の姿は16番の夢と同じ黒のロングのタートルネックのシャツの上に黒の革ジャンパーを着て、ベルトをシャツの上から締めて、黒のジーパンをはき。黒の皮手袋をはき、手触りがパンストの黒のソックスをはいている。胸があり、髪の毛も肩より長くなっていて女になっていることがはっきりわかる。 67番の夢の部屋と同じく、ドアの上に自分の名前が「菱平智」「アムラン」「女の名前のミチル」の3種類が一枚の銀のプレートに彫られていて、光を反射して虹の七色に変化する白い壁と無地のベージュの絨毯が敷かれている。ドアの上のプレートの名前からここが夢の世界の自分の専用の個室であることがわかる。12畳の部屋の中心に畳1畳の大きさのガラスのテーブルがあり、上に直径10センチの蓮の花をかたどったクリスタルの羅針盤が置かれている。羅針盤の針と方位盤により、部屋は東西に長く南北に短く、テーブルは長辺を東西にして置かれている。2人掛けのソファがテーブルの北と南側に向かい合わせに置かれている。窓は部屋の東側と北側にある。部屋の東側の窓の下に飾り棚と小さな蛍光管のライトがついたヘッドボードのあるダブルベッドがある。西側の壁は3メートルある天井まで全てつくりつけの本棚になっていて一部スライド式の棚になっている。南側の壁は中心から東側の窓の壁までがクローゼットになっている。中心から西側はクローゼットの扉のすぐ隣が縦に畳1畳分の大きな鏡があり、本棚のある西側の壁よりに出入り口のドアがある。クローゼットの観音開きの扉は2か所あり、鏡側の西側は中にたくさんの引き出しつきのタンス1棹とコートやワンピースがかけられる広いウォークインクローゼットになっている。窓側の東側の扉を開けるとふとんや掃除機や箱などが入った押入れになっている。ドアの前に黒のスチールの机があるが、この机は両袖で両側に3段、中央を入れて7つの抽斗がある。机の北側に背もたれつきのひじ無しの椅子がある。机と椅子の後には西と北の壁に接して畳一畳の幅の四角い作業台兼用の高さ1メートル奥行き50センチで東側の端に幅50センチで5段の引き出しつきの飾り棚がある。この作業台の上の西側よりには、テレビとビデオデッキとミニコンポが置いてある。 東側と北側の窓は開けてあり、風が入り部屋の中は結構涼しい。ドアがノックされて玉泉和典が入ってきて「ミチル、この資料」と大きな封筒を渡されたところで目を覚ます。 No 0094 1986年 昭和61年 8月28日 木曜日 65番の夢の街の倉庫の近くから白のフォルクスワーゲンに乗って65番の夢で街にやってきたのとは逆の道をたどり、トンネルの手前まで行く。空から自分自身を見る視点が、歩いている景色を見る視点とは別にある。自分の姿は1番の夢と同じ濃いブルーのジージャンとジーンズの上下を着て、ジージャンの下は薄い黒色のシャツを着ている。靴はブルーのコンバースのバスケットシューズを履いている。ヘアスタイルはショートボブ。 トンネルをくぐり抜け田畑の広がる一本道を10キロメートル走り右折する。道路はこれまでと同じ2車線で両側に歩道付きの道。5分ほど走り左側の歩道ギリギリに車を寄せて停める。空は快晴で、右前方3キロメートルほどのところに森が見えて、森の手前にぼんやりと白っぽい建物が建っているのが見えたところで目が覚める。 No 0095 1986年 昭和61年 9月23日 火曜日 空を飛んでいて、ノイシュバンシュタイン城を見下ろしているのに気づいたところから夢が始まる。空から自分自身を見る視点が、歩いている景色を見る視点とは別にある。自分の姿は16番の夢と同じ黒のロングのタートルネックのシャツの上に黒の革ジャンパーを着て、ベルトをシャツの上から締めて、黒のジーパンをはき。黒の皮手袋をはき、黒の革のごついハーフブーツを履いている。胸があり、髪の毛も肩より長くなっていて女になっていることがはっきりわかる。 空中から塔を回り込むように正面入口の前におりてから城の中に入ると、すぐ大広間で、入口のところから正面の重厚なひだのあるカーテンがかかる大きな窓まで幅3メートルの赤い絨毯が引かれていて。両側は緑色の床になっている。窓に近づくと黒曜石で出来た玉座のようなイスが中央のイスが窓を背にして、左右にも同じ形のイスは向かい合うようにコの字型に配置されている。かなり近づくと端正な顔立ちの男性が3人腰掛けている。いきなり3人とも立ち上がるとかなりの長身で黒のタキシードにトレンチコートのようなデザインのマントを羽織っている。顔を良く見ると整って美しいのであるが、犬歯が3人とも異様に長い。この3人は人間ではなくバンパイヤであることがわかる。さらに恐る恐る近づくと、中央のイスの男が口をひらき「ドラキュラ城にようこそミチル」と言い。3人にいっせいに見つめられてたじろいで、思わず逃げようとしたところで場面が変わり、実家の玄関の外に立っている。 周囲を見回すと家自体は2階建てで現実の外観そのままであるが、敷地が50メートル四方と広くなっている。家の北側と西側は2車線両側歩道つきの道路があり1メートルくらいのブロック塀で敷地が区切られている。家本体は北側の塀から10メートル北側の塀から10メートルくらいの位置に立っていて、玄関の向きも西で、西側の北側よりに幅3メートルくらいの門がある。門はあるけれども扉はついていない。東側には巨大な倉庫があり。倉庫と家の敷地の間には幅2メートルの川が流れている。南側は広い庭で隣の家との塀と塀の間にも幅1メートルのコンクリートの下水溝になっている。庭から塀越しに見ると、南の下水から東の川へ黄色い汚い水が流れ込んでいる。東の川の護岸はコンクリートの板で囲われている。73番の夢と同じく川の一部が流れが悪くなって、ゴミなどがつまりひどい状態なので、物置からスコップを持ってきてドブさらいをしようと庭の東南のすみにある物置の中に入りスコップを持って東側の川に行くと、コンクリートの護岸が立派な石垣になっていて、川の水も綺麗になっているのに驚いて目を覚ます。 No 0096 1986年 昭和61年 10月28日 火曜日 空を飛び雲を突き抜けて、84番の夢と同じ雲の上に建つ建物に近づいている。空から自分自身を見る視点が、歩いている景色を見る視点とは別にある。自分の姿は45番の夢と同じ黒の革ジャンの下が光沢のある緑のタートルネックのシャツを着て、黒のスリムのレザーパンツをはき、黒のサイドゴアブーツを履いている。胸があり、髪の毛も肩より長くなっていて女になっていることがはっきりわかる。 建物は前回は単純に白い立方体に見えたが、今回は白い立方体の周囲に輪郭がぼやけるような感じで白銀のオーラが出ている。さらに土台部分と低いが塀が巡らされているのがわかる。塀には質素な狭い門があり、建物の巨大さが引き立っている。そのまま中に入り、本棚が並ぶ部屋の一つに入り、何気なく本棚の本を手にとると背表紙に「風水奥義」と金文字が隷書体で書かれていて、表紙に金箔で装飾された風水で使用する羅盤の絵があしらわれてあり。じっくり読もうとして部屋の中心に大きな白い正方形の机があるのを見つけて近づくと8角形のような図形が表面に書かれている。よく見たら風水の羅盤と同じデザインなので驚いたところで目を覚ます。 No 0097 1986年 昭和61年 11月6日 木曜日 10畳ある広い厨房で母と2人で料理を作っている。空から自分自身を見る視点が、歩いている景色を見る視点とは別にある。自分の姿は1番の夢と同じ濃いブルーのジージャンとジーンズの上下を着て、ジージャンの下は薄い黒のシャツを着ている。白のソックスをはいている。ヘアスタイルはショートボブ。 来客の音がして廊下に出て広い玄関に客を迎えに行く。玄関の土間はタイル張りで、2メートルの高さのゴムの木の大きな鉢植えが置かれている。玄関のドアは両開きの扉で外側に開く。扉の両側は幅1メートル高さ2メートルのマジックガラスがはめ込まれていて。外からは鏡にしか見えないが、中からは外が良く見える。玄関の入口はひさしがついたポーチになっていて、車寄せのような斜路のついたエントランスになっている。かなり大きなロールスロイスが停まっているのがマジックミラー越しに見える。扉をあけて外に出ると、ロールスロイスの後部座席から岡本太郎画伯と80番の夢の郵便配達の若い男が黒のスーツ姿で一緒に降りてくる。郵便配達の若い男は杉本と名乗る。2人を厨房の向かいにある10畳の和室に案内する。和室は玄関から奥に向かって左側にあり廊下から室内に向かって左側に部屋の幅と同じ床の間がある。廊下側と対面になる部分は前面障子が入っている。中央に卓があり、床の間を背中にするようにして奥の障子側に岡本太郎画伯が座り、廊下側に杉本が座る。私が料理を配膳して、自分も杉本の前に座る。雑談がはずみ和やかな雰囲気となる。話の内容から、私が岡本太郎画伯と杉本の間を取り持った事が判る。外が薄暗くなってきたので、障子を全て全開にするとそこにも廊下があり。ガラス戸がはめこまれ、日本庭園が広がっていて、雪見灯篭があり、鹿おどしも見える。障子を全開にして5分ほどして、25番の夢の今野浩之が着流しの紺の和服姿で現れて私の隣に座り、作法の話をしながらしゃれを言い一同が大笑いしたところで目を覚ます。 No 0098 1986年 昭和61年 11月18日 火曜日 どこかの駅の改札口をくぐり列車に乗る。進行方向左側の窓側に座る。空から自分自身を見る視点が、歩いている景色を見る視点とは別にある。自分の姿は1番の夢と同じ濃いブルーのジージャンとジーンズの上下を着て、ジージャンの下は薄い黒色のシャツを着ている。靴はブルーのコンバースのバスケットシューズを履いている。ヘアスタイルはショートボブ。 座席は2人座席の相対4人ボックスタイプで、私の前には12番の夢の若い女性が座り。私の隣は66番の夢のハーフ美少年が座っている。窓の外の景色は雪がうっすらと積もった平原が続く。2時間走っている間に4〜5回駅に停まる。ふと、思いついてカメラがないかと自分のカバンの中をごそごそ捜すが、入っていないために家に忘れてきてしまったと気がついて軽く舌打ちをする。仕方が無いので窓の外の景色を眺めていると、あいかわらず続く雪の積もった平原のなかに建物のようなものがチラホラと見え出しはじめる。よく見ると建物の残骸に雪が積もっているので不思議に思う。だんだんと建物の残骸が増えだし、廃墟のような街が見え出す。2人がいつの間に降りたのか車内は私一人だけになっている。廃墟の広がる街の中にある小さな駅で降りてみると、街の中の建物は全てコンクリート製で鉄筋の残骸がはみだして赤く錆びが浮いている。人一人がどうにか歩ける程度には駅から道が幾つかあるので、街の中心の方へ続く比較的広い道を歩き出すと雪が舞い始める。 5分ほど歩くと建物の残骸の積みあがっている広場のようなところがあり、そこから奥は真っ白な雪の平原が広がっているのが見える。とりあえず残骸の山を時計回りに回りこんで駅に戻ろうとすると、残骸の陰に地下に降りる崩れかけた階段の入口があるのに気がつく。好奇心がわき降りようとすると、突然物陰から、白いヘアバンドを付けて全身白い軍服のような作業衣のような服を着た、男か女か中性的な顔立ちのどことなく憎めないガキ大将風の身長150センチ弱の少年が現れる。81番の夢の仲串少年と同じヘアスタイルをしているが雰囲気が少し違う。手には身長と変わらない長さの棒を持っていて、先端はへらのような平たい形になっていて、柄の長いノミのような感じである。この棒を構えて私を威嚇する。ここでしばらく「何している」「なんでもない旅行者だ」などと押し問答になるが、根負けしたのかこの場所の支配者のところに案内するというのでそのまま階段を少年のあとについて降りていく。5メートルほど階段を降りるあいだは壁や天井は瓦礫の積みあがったもので出来ていたが、水平な廊下部分からは雪の洞窟のような丸天井になって緩やかに下り坂になって奥へと続いている。壁には縦にシワがいくつもついてでこぼこになっている。かなり奥まで進み扉のようなものを子供が開けて中に入るようにうながすので中に入ると、そこは天井が5メートルで幅が10メートルの奥行き30メートルくらいの白い岩壁の大広間になっている。正面の壁には3メートル四方程の鏡のようなスクリーンのようなものがあり、その前は3段の半円形の台があり1番上の段に背もたれの高いイスが一つ置かれている。鏡のようなスクリーンのようなものには駅と廃墟が映し出されていて小雪が舞っているのが見えて少し驚く。イスに向かって右側には白いローブに角ばった大きなトパーズ色の宝石のついたヘアバンドをして丸いペンダントを下げて紋章らしきものが装飾されたベルトをしめて、手には先端に音叉のようなものがついた笏杖を持った身長165センチくらいの美しい女性が立っている。 少年が「女王陛下、旅行者を連れてまいりました」と言い、私に前に進むようにうながす。私が動こうとする前に女王陛下と呼ばれた女性が私に向かい「そちとは話してみたいものと思っておりました、かつみはさがりなさい」と後ろの少年に言うと少年はいなくなる。私は大広間の入口のところから続く幅3メートルの赤い絨毯を歩いて半円形の3段の段の最上段まで続く正面のスロープ部分の手前の一番下の絨毯との境目のところでひざまずく。ひざまずいた姿勢で頭をあげると、女王陛下と呼ばれた女性は最上段の玉座のイスに腰掛ける。 このあと、今いる場所が私のいる地球ではなく、次元の異なる場所だと女王から説明される。女王自身は宇宙の全ての妖精の女王であると身分の説明をされる。地球と女王の星のある次元の間の距離の話があり、宇宙の構造の話になり。宇宙とは入れ子状態になっていて泡のように重なり合っているという。また、地球から見た宇宙は太陽のまわりをまわる地球の場合と同じく黄道12宮と同じで、銀河にも宇宙の中心の回転軸を中心に見立てた銀河黄道12宮というものもあるということを知らされる。 このあと宇宙空間法地球で言う領土に関する法についての話をする。宇宙空間における領土空間は生物の居住可能空間である星の重力圏を領土の範囲とするものである。したがって球形の空間が領土であり、領土空間となる。また太陽系規模の国家の場合はその太陽系の重力が及ぶ範囲が領土空間であると定められている。それ以外の空間はいわゆる公海ということになる。実際に重力の範囲は球形であり。若干の潮汐作用もあるので、完全な球ではなく上下につぶれたせんべい型になるが、球形を領土空間とすることが宇宙の法であると聞かされる。このあと多少雑談になり、女王が私に「そなたは全ての時間と次元を超越して存在する事を許された数少ない存在ゆえに部下が失礼をした」とわびられ恐縮する。このとき先ほどのかつみと呼ばれた少年の名前は仲串というか確認すると驚いたような顔をされて「さすがはアムランですね、そうです」と言われたので少年の名前が仲串かつみであることが判明するのと時々呼ばれるのであるが、夢の世界では自分はアムランの呼び名で通っているようである。このあと側に来るように手招きされ、玉座の後ろのスクリーンを見るとなにやら煙のようなものが映り画面が乱れる。画面が綺麗になり、女王がため息をつきながらスクリーンの一点を指し示し、私に話しかけようとしたところで目が覚める。 No 0099 1986年 昭和61年 11月20日 木曜日 ソファに座っているところから夢が始まる。空から自分自身を見る視点が、歩いている景色を見る視点とは別にある。自分の姿は1番の夢と同じ濃いブルーのジージャンとジーンズの上下を着て、ジージャンの下は薄い黒のシャツを着ている。白のソックスをはいている。ヘアスタイルはショートボブ。 67番の夢の部屋と同じく、ドアの上に自分の名前が「菱平智」「アムラン」「女の名前のミチル」の3種類が一枚の銀のプレートに彫られていて、光を反射して虹の七色に変化する白い壁と無地のベージュの絨毯が敷かれている。ドアの上のプレートの名前からここが夢の世界の自分の専用の個室であることがわかる。12畳の部屋の中心に畳1畳の大きさのガラスのテーブルがあり、上に直径10センチの蓮の花をかたどったクリスタルの羅針盤が置かれている。羅針盤の針と方位盤により、部屋は東西に長く南北に短く、テーブルは長辺を東西にして置かれている。2人掛けのソファがテーブルの北と南側に向かい合わせに置かれている。窓は部屋の東側と北側にある。部屋の東側の窓の下に飾り棚と小さな蛍光管のライトがついたヘッドボードのあるダブルベッドがある。西側の壁は3メートルある天井まで全てつくりつけの本棚になっていて一部スライド式の棚になっている。南側の壁は中心から東側の窓の壁までがクローゼットになっている。中心から西側はクローゼットの扉のすぐ隣が縦に畳1畳分の大きな鏡があり、本棚のある西側の壁よりに出入り口のドアがある。クローゼットの観音開きの扉は2か所あり、鏡側の西側は中にたくさんの引き出しつきのタンス1棹とコートやワンピースがかけられる広いウォークインクローゼットになっている。窓側の東側の扉を開けるとふとんや掃除機や箱などが入った押入れになっている。ドアの前に黒のスチールの机があるが、この机は両袖で両側に3段、中央を入れて7つの抽斗がある。机の北側に背もたれつきのひじ無しの椅子がある。机と椅子の後には西と北の壁に接して畳一畳の幅の四角い作業台兼用の高さ1メートル奥行き50センチで東側の端に幅50センチで5段の引き出しつきの飾り棚がある。この作業台の上の西側よりには、テレビとビデオデッキとミニコンポが置いてある。 今回は部屋のソファに座っているところから夢がはじまる。北側の窓を叩く音がするので窓を開けると7番の夢のふくろう君が手紙をくわえて部屋に入ってくる。手紙を受け取ると、ふくろうくんはベッドのヘッドボードと東側の壁の隅でうずくまって眠り込む。手紙を読もうとしてソファに座ると、はき気とは違うなにか胸からせり上がってくるような感覚がして、いきなり口の中から3センチの大きさの水晶の六角形の結晶が出てくる。手のなかでもてあそんでいる内に、縦に二つに割れてしまう。慌てて組み合わせると、透明度が高くなり三角錐の形に変化する。テーブルの上に置くと少し大きくなりピラミッドの形に変化する。このとき、ノック無しにドアが開き、24番の夢の三角ヘアスタイルの少年が私と同じくブルーのジージャンとジーンズに白のソックスを履き白のシャツを着て入ってくる。テーブルの上の水晶のピラミッドを指差し「これなんですかアムラン」と訊いて来るが、「わからない」と答えて腕組みして考え込んだところで目を覚ます。 No 0100 1986年 昭和61年 12月1日 月曜日 山脈と山脈の間にある、幅1〜2キロメートルの平地状の谷のほぼ中央に幅30メートルの川が流れていて、両岸は2〜3メートルの川原になっている。土手はなく川原からは2メートル程度の崖になっている。崖の上には両岸とも約2車線分の道路がある。下流に向かって左側の岸の道路は舗装されているけれどもセンターラインなどは引かれていない。右側の岸の道路は、歩道はないけれども路側帯とセンターラインは引いてある。右側の岸には街があり、街の中央には目立つ4階建ての四角いビルが家々の間からニョッキリという感じでよく見える。街の対岸には細長い林がある。林の上流方向には丸い丘があり、丘の前で川にコンクリートの橋が架かっている。橋を丘の方から渡ると川の右岸の道路と十字路になっていて、角に二階建ての木造の旅館がある。コンクリートの橋から下流を見ると約1キロメートルのところに単線の鉄道橋が架かっている。橋脚は丸くレンガを積み上げてあり、橋は三角形に鉄材を組み合わせたガードがついている。鉄道橋とコンクリートの橋の架かる中間に右岸の街から左岸の林に行き来できるように小さなつり橋も架かっている。 空から自分自身を見る視点が、歩いている景色を見る視点とは別にある。自分の姿は1番の夢と同じ濃いブルーのジージャンとジーンズの上下を着て、ジージャンの下は薄い黒色のシャツを着ている。靴はブルーのコンバースのバスケットシューズを履いている。ヘアスタイルはショートボブ。 旅館に入ると33番の夢に初登場する中肉中背の中年の男性が主人で「ようこそ、アムラン」と言って出迎えてくれる。2階の和室に案内されて一泊することになる。夕食のときに主人と81番の夢の戦いの話で盛り上がる。次の日の朝、旅館から上流方向に1キロメートル行くと幅200メートル、奥行き500メートルの楕円形をした湖がある。中島があり、さいころの5の目のような形に並んでいて、全てに橋が架かっている。湖の周辺は公園として回遊式の庭園風に整備されている。湖から下流へは1メートル程度の段差の滝になっている。湖の奥は川が段差がなく流れ込んでいる。湖に川が流れる地点から100メートル上流にもコンクリートの橋が架かっている。旅館の前から続く右岸の道路と上流のコンクリートの橋から続く道路は十字に交差している。半日公園周辺を散策し旅館に戻り、また一泊すると夕食のときに49番の夢の女店長が遊びに来てやはり81番の夢の戦いの時の話で盛り上がる。朝、女店長と旅館の前のコンクリートの橋を渡り左岸の道から上流の湖の方へ散策して、上流のコンクリートの橋を渡って右岸の道をぐるりと旅館の方へ戻って行く。上流は左岸も右岸も田畑で右岸の道路の湖と公園のあるあたりの山側には農家が3軒建っているのか見える。旅館の近くで、よい天気だと思って太陽を見上げてのびをしたところで目が覚める。 No 0101 1986年 昭和61年 12月2日 火曜日 机の前に座っているところから夢が始まる。空から自分自身を見る視点が、歩いている景色を見る視点とは別にある。自分の姿は1番の夢と同じ濃いブルーのジージャンとジーンズの上下を着て、ジージャンの下は薄い黒色のシャツを着ている。白のソックスをはいている。ヘアスタイルはショートボブ。 67番の夢の部屋と同じく、ドアの上に自分の名前が「菱平智」「アムラン」「女の名前のミチル」の3種類が一枚の銀のプレートに彫られていて、光を反射して虹の七色に変化する白い壁と無地のベージュの絨毯が敷かれている。ドアの上のプレートの名前からここが夢の世界の自分の専用の個室であることがわかる。12畳の部屋の中心に畳1畳の大きさのガラスのテーブルがあり、上に直径10センチの蓮の花をかたどったクリスタルの羅針盤が置かれている。羅針盤の針と方位盤により、部屋は東西に長く南北に短く、テーブルは長辺を東西にして置かれている。2人掛けのソファがテーブルの北と南側に向かい合わせに置かれている。窓は部屋の東側と北側にある。部屋の東側の窓の下に飾り棚と小さな蛍光管のライトがついたヘッドボードのあるダブルベッドがある。西側の壁は3メートルある天井まで全てつくりつけの本棚になっていて一部スライド式の棚になっている。南側の壁は中心から東側の窓の壁までがクローゼットになっている。中心から西側はクローゼットの扉のすぐ隣が縦に畳1畳分の大きな鏡があり、本棚のある西側の壁よりに出入り口のドアがある。クローゼットの観音開きの扉は2か所あり、鏡側の西側は中にたくさんの引き出しつきのタンス1棹とコートやワンピースがかけられる広いウォークインクローゼットになっている。窓側の東側の扉を開けるとふとんや掃除機や箱などが入った押入れになっている。ドアの前に黒のスチールの机があるが、この机は両袖で両側に3段、中央を入れて7つの抽斗がある。机の北側に背もたれつきのひじ無しの椅子がある。机と椅子の後には西と北の壁に接して畳一畳の幅の四角い作業台兼用の高さ1メートル奥行き50センチで東側の端に幅50センチで5段の引き出しつきの飾り棚がある。この作業台の上の西側よりには、テレビとビデオデッキとミニコンポが置いてある。 部屋のドアを開けて廊下に出て2階から1階におりて、現実の実家と同じ家に部屋があることがわかる。部屋のサイズと実家の実際の間取りとは空間的にはありえないので、本当に夢を見ているという事を実感する。玄関にブルーのコンバースのバスケットシューズが一足あったのでこれを履いて外にでる。家自体は2階建てで現実の外観そのままであるが、敷地が50メートル四方と広くなっている。家の北側と西側は2車線両側歩道つきの道路があり1メートルくらいのブロック塀で敷地が区切られている。家本体は北側の塀から10メートル北側の塀から10メートルくらいの位置に立っていて、玄関の向きも西で、西側の北側よりに幅3メートルくらいの門がある。門はあるけれども扉はついていない。東側には巨大な倉庫があり。倉庫と家の敷地の間には幅2メートルの川が流れている。南側は広い庭で隣の家との塀と塀の間にも幅1メートルのコンクリートの下水溝になっている。庭から塀越しに見ると、南の下水から東の川へ黄色い汚い水が流れ込んでいる。東の川の護岸はコンクリートの板で囲われている。73番の夢と同じく川の一部が流れが悪くなって、ゴミなどがつまりひどい状態なので、物置からスコップを持ってきてドブさらいをしようと庭の東南のすみにある物置の中に入りスコップを持って東側の川に行くと、コンクリートの護岸が立派な石垣になっていて、川の水も綺麗になっている。ここまでは73番の夢と同じ経過である。今回はスコップを物置にもどして外から中に入り、庭に面した居間にいてぼんやりしていると、庭で争うような気配がするので庭にでる。庭で2人のまったく同じ顔と姿をした若い男2人が争っている。金髪で身長が185センチあり、細面でややキツイ目つきをしている。瞳の色は青で黒い革ジャンパーに白のTシャツに白のジーンズに白のデッキシューズを履いている。2人とも一卵性双生児のようにそっくりで区別がつかないが、10分ほどして勝負が決まり、片方が片方を一撃で殺してしまう瞬間が来る。殺した方はそのまま死体を放置して、黒のサングラスをかけて足早に立ち去る。よく見ると死んだ方のそばには物置が消えていて、物置のあった位置に大きな穴が開いていて、仕方が無いので穴に死体を転がして、そばに落ちていたデイリーヨークと英語で書かれた黄色い紙の新聞も穴に放り込み、土をかけて足で土を踏み固めているうちに目が覚める。 No 0102 1986年 昭和61年 12月4日 木曜日 私と父と母と76番の夢にも出てくる弟と妹の4人と76番の夢で出てくる5000トンの豪華客船に乗ってよく晴れた海の上を航海していることに気がつく。ブリッジに行くと76番の夢と同じ船長と11番の夢と同じ機関長と甲板長がそろいの白い制服で私をむかえ、航路についての打ち合わせをする、私の服も76番の夢と同じ。このときに私がこの船のオーナーで軍人でもあることが会話からわかる。さらに、今回の航海は通常の航海ではなく、上流階級の社交と国と国との外交のための目的がある航海だとわかり緊張する。このあと船内では1週間ほどの間、音楽会やゲーム大会が催され。ローブデコルテのドレスを着た婦人達がサロンなどで談笑していて、洋の東西を問わず、上品な様々な人種と身分の人々が乗っている。弟と妹も乗船者の間では人気者で、なによりも後部デッキで一般の乗客に混じって仲睦まじく寄り添って海を眺める父と母の姿に感動する。夜になり夜会が始まり、妹がドレスアップして夜会をリードしたり。イギリスの伯爵や男爵がピアノとバイオリンを演奏して場が盛り上がる。一夜明けて港が見え出す、時間が経つに連れて、ビルの建ち並ぶ様子や港の防波堤が見えてくる。港の入口の防波堤のところを通過するときに父が「一足先に降りて仕事を済ませる」と言うので、港のコンクリートの岸壁に船を横付けにして、荷物の積み下ろしを行う。母に見送られて父がタラップを降りて、待っていた大型の黒い乗用車に乗り去る。 船は港の中から内陸に続く広い運河に入り、一時間後に90度運河が曲がる地点にさしかかり、そこから100キロメートル内陸の巨大な湖の岸にある港に到着する。ここは港というよりも単なる岸壁といってもよい感じの場所である。湖に到着するまでの運河を航行中は、母と弟と妹は船のデッキで運河の土手を眺めたり、すれ違う船に手を振り、船内のカフェで貴婦人達と談笑している。天気は快晴であり、湖に運河から出る直前に、急用が出来て国に戻らなくてはならなくなったイギリスの男爵のために運河内で船を停止して、父が降りた港へ向かう船を自分の船の右舷側に接舷させて板を渡して相手の船の右舷まで通路を作り男爵を送る。この船が運河内ですれ違った最後の船となり、船同士汽笛を鳴らしてすれ違い、湖の中へ入る。湖は子宮のような形をしていて、運河から出た正面方向にはこの湖に流れ込む天然の川がある。左手に湖からさらに続く大きな運河があり、奥の運河の曲がり角に港というか岸壁があり街もある。右手には大きな自然の川があり、底は浅いが川幅があるために運河として利用されている。コンクリートの岸壁に自分の船を接岸させて、後のことは船長達に任せて、父の待つさらに内陸部の街に向かうために、500トンの平底船に乗り換え湖を横断して、湖の右手の底の浅い川を遡上する。500トンの船は喫水が浅く、甲板の位置が岸壁や川岸の高さとほとんど変わらない。浅くて広い幅の天然の川は両岸ともゆるやかな低い土手が続き、田畑の広がる田園地帯や、牛や馬がのんびりと草を食む牧草地帯が続いている。湖から50キロメートルほど川をさかのぼった頃、大きな街が見え出し、両岸に柳並木が続くのを見て弟と妹がはしゃぎだす。左岸に石造りやレンガ造りの倉庫や建物が見え、両岸にビルが見え出すと。左岸のコンクリートの岸壁に面して1番上の壁に時計がついた7階建てのビルが道路越しに見える。このビルの前の岸壁に船が停止し、接岸する。板が船から岸に渡されて降りると、ビルの中から父と25番の夢の今野浩之が出てきて迎えてくれる。弟と妹と母の手をとって船から降ろすと、船は汽笛を鳴らしてそのまま出航していく。ビルの階段を上がって入口から中に入ったところで目が覚める。 No 0103 1986年 昭和61年 12月8日 月曜日 20番の夢からはじまる、巨大なマンションと博物館図書館のある巨大な区画が特徴の街にいることに気がつく。空から自分自身を見る視点が、歩いている景色を見る視点とは別にある。 自分の姿は16番の夢と同じ黒のロングのタートルネックのシャツの上に黒の革ジャンパーを着て、ベルトをシャツの上から締めて、黒のジーパンをはき。黒の皮手袋をはき、黒の革のごついハーフブーツを履いている。この服と靴のトータルファッションの時はいつもだと女になっているが、今回は珍しく髪の毛もショートボブで、胸もないので男のままであることがはっきりわかる。街の西の山寄りの3階建ての建物が多い区画の道路の歩道を歩いている。前方に巨大なマンションが見えるので北に向かって歩いていることが判る。周囲を良く見ると、北に向かって2車線の道路の右側の歩道を歩いていて、200メートル四方の区画の中間ぐらいの所にいる。この地区は全て3階建てであり、商店や事務所や営業所ばかりがあるが、まだ明るいが、時間的に遅い時刻のためにほとんどの建物のシャッターが下りている。建物の敷地の間口は20メートルくらいで、一つの区画の道路に面した部分の建物は10棟あるようになっている。歩いている側の区画の中間だけ、20メートルほどくぼんだ位置に建物が立っている場所があり。1階は車庫と向かって右側に2階に上がる階段が半開きのドアから見える玄関がある。1階のシャッターは2つの部分に分かれていて右側のシャッターが上がっていて左側のシャッターは下りた状態になっていて、何台か車があるのが判る。 半開きのドアを開けて中に入り階段を上るとつきあたりは壁で左側に木製のドアがある。ドアを開けて入ると20畳くらいの広い部屋があり、大きなL字型のソファとテーブルなどの応接セットがあり、応接間のようになっている。そのまままっすぐ進むとドアがあり。ドアをあけると広い廊下になっている。廊下には窓がついていて右へ続いている。応接間の隣になる位置にドアがありさらに奥にもドアがあって幾つかの部屋が廊下に沿ってあることがわかる。なんとなく応接間の隣の部屋のドアを開けると、ここもかなり広い20畳以上の部屋で机が6つあるのが見えて壁に本棚が作りつけになっているのがわかる。部屋の中には、3番の夢の尾崎兄と22番の夢の尾崎アーサーと、23番の夢のユウ君と25番の夢の今野浩之がいる。いきなりユウ君に「編集長と副編集長が戻るの待っていたんだよ」と言う。不思議な事に「ああ、ごめん遅くなって」という言葉が自分の口から自然にでてくる。このあと、それぞれの席に座って雑誌の編集作業をはじめる。自分は副編集長席にすわるが、肝心の編集長はもどってこない。外が完全に暗くなり、編集長もなかなか戻ってこないので、仮眠しようということになり。全員で隣の部屋に行く。隣の部屋はドアを開けると小廊下があり障子の入ったドアでさらに奥の部屋と仕切られていて障子の手前には50センチ位の幅の縁側が小廊下に沿ってついている。障子を開けると30畳くらいの和室になっている。編集室のある側の壁は普通の壁であるが、反対側の壁は全て押し入れになっている。全員で布団を敷いて雑魚寝する。夜中にふと目を覚ますと、小廊下の方から細い光が漏れてきて、光を追いかけて廊下に出ると、窓の外から光の筋が空から差し込んでいる。そのまま光に触れると体が浮いてそのまま建物の外へ窓ガラスを突き抜けて出てしまう。そのまま夜空を飛び雲の上に出ると、84番と96番の夢に出てくる立方体の巨大な図書館に入り込む。今回はいつもよりもかなり奥の書庫に入り込んでいて。本棚の一つ一つの前に閲覧用の大きな机がある、部屋としてもかなり巨大な空間の部屋にいる。部屋の中央部にある本棚の前の机に白い表紙の大きな本があり、めくると仏教、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教の順に宗教が発生し。宗教とは思想哲学であって、道徳教育の教科書に過ぎないと書かれてあり。さらに宗教とは人の心を開放するものであって、精神を縛るものではないとも書かれていて。おやっと思うのとほうと思う感想が心に浮かんだところで目が覚める。 No 0104 1986年 昭和61年 12月13日 土曜日 上空から見ると、幅20メートルで長さが100メートルある同じような直方体の3階建ての鉄筋コンクリートの建物が東西に平行に3棟並んでいて、建物の東端と中央と西端の3ヶ所にそれぞれ30メートルの長さで3階建ての渡り廊下が田の字型の配置で広い中庭が四つある。階段とトイレは各棟の渡り廊下のつながるホール部分に9ヶ所ある。中央の棟の西側に低学年用の玄関があり。北側の棟の西の端に体育館があり、北側の棟の北にグランドがあり、中央部と東の端にグランドに出るための玄関がある。北側の棟は低学年の教室と部活動の部室専用の場所である。中央の棟の2階の西の端に広い図書室がある。中央の棟は音楽室や理科室等の特別教室専用の場所である。南側の棟に職員室と高学年の教室と高学年と職員用の玄関がある。生徒会室は南側の棟の東端にある。 この校舎の学校は中学校で、校内暴力とイジメの嵐が吹き荒れている。この中学校を神の視点で見ている状況からはじまる。季節は夏なので夏服であるが、制服は男子が黒に縦に金の筋が入る学生ズボンに、白のボタンダウンのシャツに胸ポケットの上に金のラインが入っている。女子は車ヒダの紺の膝丈のスカートにピンクの半袖のブラウスに肩から胸元にかけて金のラインが入り棒タイをしている。各学年とも10クラスあり、奇数番号のクラスが特にイジメがひどく、偶数番号のクラスが暴力で授業にならないクラスである。校内の壁はボロボロで教師もかなりおびえている。面白いのは全てに共通しているのは、各クラスのイジメの首謀者は美少年か美少女で、暴力のクラスの首謀者は全て太った体格の良い男子であるというパターンである。最初は神の視点で観察しているだけであったのが、中学生の自分の代理人のような男の子を操って、イジメと校内暴力を収めようとする。最初は代理人のような男の子も痛い目にあうが、だんだんと協力者が1人2人と出てきてイジメや暴力が収まり始める。特に暴力を収める殺し文句があり「後世の人がこの教室を見たら何て思うだろうね」というセリフが非常によく効く。それでも代理人の男の子の目の届かない所ではイジメと暴力はエスカレートしている。あまりにもひどくて、イジメは数人で押さえつけて画鋲を押し付けたり、制服を脱がせたりと相当ひどいものや、やめさせないと命にかかわる暴力行為があったため、自分も直接乗り出してとめに入り始める。 やはり私の代理人の男の子と私がいないとイジメや暴力があり、私の代理人の男の子と私の姿が見えると収まるといういたちごっこが続く、それでも現場を見ていた教師達からはすごい事だと賞賛される。私も実力行使をたびたびしてやっと全体として少なくなる。職員室の隣の会議室に招かれて「後世の人がこの教室を見たら何て思うだろうね」のコロシ文句はすばらしい「本当に未来の者がなんていうだろうよねえ」というような話しを数人の教師と話していると若い教師が会議室に「職員室で水戸先生がよんでいます」と呼びにくるが、水戸先生という方は現実にもこれまでの夢でも思い当たる人物がいなくて首をかしげながら職員室に入ると、室内の全ての教師から視線が集中するが、肝心の水戸先生がいなくて、私を呼んだ若い教師が「もしかすると準備室の方にいるかもしれない」と言うので準備室というプレートのある部屋の前へ行くと、この部屋の前には幅50センチの溝があり、溝の上をふさぐ板があるが、2つに分離して廊下に放置されていたので組み合わせてふたをしておく。結局中には誰もいなくてしかたなく校内を巡察ついでに宿直室というプレートのある部屋の前を通ると7番の夢のひげくまさんが白ワイシャツにグレーのスラックスにサンダル履きの姿で宿直室から出てきて「準備室前の板は組むのが難しい」と声をかけてきたので「ああ、さっき組んじゃいましたよ」と返事してそのまま生徒会室の隣の会議室になんとなく行くと、ピンクの丸エリのワイシャツに紺の半袖のベストを着て紺の車ヒダのスカートをはいて白のハイソックスをはいた女の子が10人いる。制服が違うのでこの学校の生徒ではないとわかる。「あなたのお手伝いにまいりました」と声がかかり「えっ」と思った瞬間に場面がかわり、広く明るい水族館にいる。入口のホールのような所でジャガーがショーをし、そばの浅いガラス張りのプールで泳いだり潜水したりする。浅いガラス張りのプールには60センチくらいの精巧な潜水艦の模型が浮いたり潜水したりを自動的にくりかえしている。水族館を見学しているとペンギンとイルカにもイジメが発生してやめさせるのに苦労する。このあとまた、同じ中学校に場面が変わり、体育館でボールぶつけとマット巻きのイジメが発生したので自分自身が出て行って止めさせる。イジメられていた人物を助け起こして顔を見ると25番の夢の今野浩之で目が合って微笑まれた瞬間に目が覚める。 No 0105 1986年 12月27日 土曜日 雪原をグレーの大型の四輪駆動車で走っている。7番の夢でも出できた車で、遠目にはライトバンのように見えるが、6人乗りで、フロント前部にウィンチがついている。後部はライトバンと同じはね上げタイプの大型のドアがついた荷物室があり、スキーが楽々積めるようになっている。雪原は雪が踏み固められた道があり、所々アイスバーンになっている。天気は快晴で、車には24番の夢の三角形のヘアスタイルの男の子と身長170センチで女顔で長髪で足が細い男の子ともう1人170センチくらいの身長で耳が大きくてクリッとした目をした優しげな男の子がいて、私が運転している。楽しく会話しながら車を飛ばし、森に入るとクマがウサギを追いかけているのを見て車を停めて4人ではしゃぎながら車を降りる。4人の服装は靴は全員同じ型の白地に黒のラインが入ったくるぶし丈のスノートレで銀のラメの紐で統一している。私は、正面にマークの入った白の普通の帽子に上下黒に黄色のアクセントの入ったスキーウェアでズボンのすそにチャックがついている。三角ヘアの男の子は上下紺色に白のアクセントラインが肩の部分と左胸とズボンのポケット部分に入ったスキーウェアでズボンのすそにチャックがついている。長髪の女顔の男の子は上下とも白で上はダウンジャケットでズボンはスケートの競技用のスーツのようにぴっちりしたものである。耳が大きくて目がクリッとした優しげな男の子は青色の帽子をかぶり、上下青に緑の斜めのアクセントラインの入ったスキーウェアでズボンのすそにチャックがついている。 4人でクマの動きに注意しながら、雪をかけあったり転げまわったり、雪をなめたりする。クマが近づいて来たので、車に戻り、車の上のルーフウィンドウを開けて私がライフルでクマを威嚇して、長髪の女顔の男の子が車を運転して森を離れかけたところで目が覚める。 No 0106 1986年 昭和61年 12月28日 日曜日 1番の夢の駄菓子屋の前を2番の夢と同じように、学校のある角の方へ歩いて行くと、2人の若い男が十字路のまん中でにらみあいになっている。そうっと気づかれないように通り過ぎようとすると、2人とも私を見るや否やにらみあいをやめて突進してくる。とっさに空に飛びあがり難を逃れる、雲に隠れながら地上の2人の様子をうかがっていると。また、にらみあいになり2人でなじりあう「おまえがいきなり近づくからあの方に逃げられたじゃないか」「おまえこそなんだよ」と口論を聞いていると2人とも私に用事があるようであるが、お互いに私に近づく事を牽制しあっているようであるので、やっかいごとに巻き込まれるのもめんどうなのでそのまま空を飛び続ける。空から自分自身を見る視点が、歩いている景色を見る視点とは別にある。自分の姿は16番の夢と同じ黒のロングのタートルネックのシャツの上に黒の革ジャンパーを着て、ベルトをシャツの上から締めて、黒のジーパンをはき。黒の皮手袋をはき、黒の革のごついハーフブーツを履いている。 今回も103番の夢同様に髪の毛がかなり短く胸もないので男のままであることがはっきりわかる。方角は特にわからないが、街並みと川の流れる草原の上をあてどもなく飛び続け、低い山脈を飛び越えて、岩肌を露出させた富士山型の高い山の頂上を飛び越えて、山の裾野の草原におりて足を投げ出して座って休む。突然16〜20歳くらいの10人ほどの男だけの集団に襲われかけて走って逃げ出すと、別の若い同じくらいの年齢の10人ほどの男の集団が現れて、これは挟み撃ちになるかなと思って方向を変えて逃げると。私を追うのをやめて2つの集団同士が争い始める。このスキに空を飛び逃げると、しばらくして水車小屋と41番と47番の夢に出てくる茶屋を見つけたので、この茶屋の前に降りる。すぐに14番の夢で初めて登場するハーフの美女が出てきて、奥の座敷に案内してくれて、和食定食が出されてくつろぐ。そこに25番の夢の今野浩之と23番の夢のユウ君が入ってきて私の前に座る。2人とも着ている服を見ると、濃いブルーのジージャンとジーンズの上下を着て私と同じ黒の革のごついハーフブーツを履いている。ジージャンの下はユウ君が黒のシャツを着て、今野浩之が濃いグレーのシャツを着ている。 ユウ君が「大変でしたね、アムラン」と苦笑しながら言う。 「どういうことなんだろう」と2人に私が問うと。 今野浩之が「風水神竜流主のあなたの力というか、後ろ盾として味方に引き入れたくて争っている流派がいますからね」と言う。 「大極神拳のお家騒動で、あちこちの武術の流主が襲われて支持するように強要されて迷惑しています」とユウ君があいづちをうつ。 私が「味方してくれとか仲裁要請にしても、他人にものを頼む態度じゃないな」と定食の味噌汁を不機嫌そうにすすると2人とも顔を見合わせてくすくす笑う。 この直後、茶屋のハーフの美女が「どちらの派の方達かわかりませんけれども、10人ほどの若い方の集団が店に来ますわ」と教えてくれる。 「まずいな」とユウ君が顔をしかめ。 「困ったな」と今野浩之がぼやく。 そのとき落ち着いた声でハーフの美女が私には「上にどうぞ、私が適当にあしらいますし、御兄弟お2人とも顔を知られておりますし、裏からどうぞ」と言う。 ここでユウ君と今野浩之が兄弟であることが判明する。そのまま無言でそれぞれがそれぞれの行動をする。 2人が私に「また、ゆっくりお会いしましょう」と小声で言う。 私はハーフの美女に先導されて2階の奥の従業員休憩用の和室に入り休む。窓から外をうかがうと若い10人ほどの集団が店に入ろうとする。遠いのではっきり顔が識別できないが服の色などから、先ほど襲ってきた連中らしいことはわかる。しばらくしてハーフの美女が茶菓を持ってきてくれる。若い連中の集団は、私がいることに気がつかないで食事をしているという。 この直後に「失礼します、カガミケンです」と静かな声がして105番の夢の長髪で女顔で足の細い男の子が私と似たような黒のジーパンに黒の皮ジャンパー姿で入ってくる。 「先ほど今関流槍術の今野浩之流主とすれちがったらここにいるとのことで」と続けて言うと。 ハーフの美女が「あいかわらず忍者ねえと」おぼんを抱えて苦笑しながら出て行く。カガミケンと名乗った男の子は軽くハーフの美女の後姿をにらむと、私の前にすわり。 「今しばらく動かれない方がよろしいようです、大極神拳の先代の遺言であなたに正統な後継者の決定と後見をゆだねるとのことです」と真顔で言う。 「迷惑な話だなあ、私にはそんな力なんてないのにね」と実感をこめてぼやく。 カガミケンがくすりと笑い「相変わらす無欲ですね」と私をいたずらっぽく見る。 私は肩をすくめて片目をつぶりお茶を飲み干し、雑談をするついでにカガミケンの漢字の表記が鏡と剣であることを聞き出す。 「鏡剣とはいい名前だよ」と言って鏡剣が照れくさそうな表情をしたところで目を覚ます。 |