2007年度 法学部 行政学演習 概要

                                             2007年3月28日

1.テーマ

    行政とメディア

2.概要


 現在の行政活動は、メディアの報道を通した世論の影響を大いに受ける。メディアによって伝えられる情報によって、国民は行政活動を監視することができるとともに、形成された世論の一面的な評価が行政活動を歪めることもないではない。

 この授業では、メディアの性質を考察し、報道の対象である行政活動が、どのように捉えられ、情報がどのように加工されて報されるかを考察する。メディアに関する研究は多いが、その大半は報道するメディアの観点からの考察である。この演習では、あえて報道される側の視点から、行政とメディアの関係を眺めてみることにしたい。


 なお、授業の一環として、夏休み中に地方で合宿を行い、そこの現実を知るとともに、それを多面から考察し発信することを学習する
 
参加者には、抽象的、理論的な思考に加えて、実践的、現実的な課題へ取り組む姿勢が求められる。とくに参加者に制限は設けないが、応募者が多数のときは、そうした現場に関心をもつ者、および行政学ないし政策学の研究者をめざすものを優先する。


3.授業の進め方


 1)新聞、テレビ等のメディアが、現代社会で果たしている役割について考察し、その功罪について考える。また、新たな情報メディアとして利用が進んでいるインターネットについてもその性質や功罪を検討する。

 2)一定のテーマ(教育改革、北朝鮮問題、公務員制度改革等)を選び、それについて論じた新聞社説や報道記事を系統的に分析し、それがもたらした影響やそれが果たした社会的機能について考察する。

 3)メディアが報道したものを、原資料および報道されなかった事実との対比において、報道される側の行政機関の観点から分析し、メディアのもつ特質やメディアへの対応方法について考察する。

 4)各自、2、3回レポートを提出し、それを素に討論を行う。

 5)成績評価は、提出されたレポートおよび平常点に基づいて行う。


4.その他

  夏休みに合宿を行い、地方の自治体の実態にも触れる。合宿地は、福井県嶺南地方を予定している。




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