公共管理論T
2006年3月26日
学 期: 夏
曜日・時限: 金曜・2限
単 位: 2
科目概要:
公共政策の形成、実施、評価は、主として行政機関による組織的活動である。組織活動を効果的に実施するためには、多数の要素から構成されている組織活動の適切な「管理」が不可欠である。
この授業では、このような公共政策に関する管理を「公共管理」と捉え、まずその基本的な考え方について述べるとともに、計画−実施−評価というマネジメント・サイクル、公共管理における基本的資源(財政的資源、人的資源、情報、ルール)とその確保、効率的利用に関する基本的論点について検討する。次いで、わが国の行政組織および公務員制度に焦点を当てつつ、組織管理、人事管理について考察する。公共管理のもう一つの重要な要素である財務管理については、公共管理論Uで論じられる。
なお、今年度は、4月中の2回の授業を、ドイツ・ベルリン自由大学の Hesse 教授によるEUを中心とした近年の国家システムの変容と公共管理の変化についての特別講義に当てる。
授業は、参考文献を素材として、まず論点ごとに講義形式で概要を述べ、次いで課題について討論形式で理解を深める。公共管理論の基本的な理論枠組はかなり抽象的であり、それを理解するためには、具体的な事例の検討分析が必要である。仮想例を含め具体例を素材に講義と討議を交互に行う。受講に当たっては、受動的に聴講するだけではなく、カレントな社会に関心をもち、その中から素材を見出し、自ら分析を試みることが望ましい。
授業の予告、資料等については、このHPに掲示する。
前提履修科目: とくになし
成績評価: 平常点および筆記ないし口述試験による総合評価とする予定。
テキスト・参考文献: 授業中にリストを配付する予定。
授業日程:
学期当初の予定である。授業の進行状況に応じて変更する。
1 |
4月 |
7日 |
ガイダンス──管理とは何か? |
2 |
4月 |
14日 |
国家システムの変容T (Hesse教授) |
3 |
4月 |
21日 |
国家システムの変容U (Hesse教授) |
4 |
4月 |
28日 |
組織と管理──人間行動と組織 |
5 |
5月 |
12日 |
応用問題と実習@ |
6 |
5月 |
19日 |
組織動態──意思決定と人事管理 |
7 |
5月 |
26日 |
応用問題と実習A |
8 |
6月 |
2日 |
環境適応とリーダーシップ |
9 |
6月 |
9日 |
応用問題と実習B |
10 |
6月 |
16日 |
応用問題と実習C |
11 |
6月 |
23日 |
調整と交渉──合意形成の方法 |
12 |
6月 |
30日 |
応用問題と実習D |
13 |
7月 |
7日 |
応用問題と実習E・総括 |
14 | 7月 |
14日 |
テスト |