公共管理論T
2005年3月28日
学 期: 夏
曜日・時限: 金曜・2限
単 位: 2
科目概要:
公共政策の形成、実施、評価は、主として行政機関による組織的活動である。組織活動を効果的に実施するためには、多数の要素から構成されている組織活動の適切な「管理」が不可欠である。
この授業では、このような公共政策に関する管理を「公共管理」と捉え、まずその基本的な考え方について述べるとともに、計画−実施−評価というマネジメント・サイクル、公共管理における基本的資源(財政的資源、人的資源、情報、ルール)とその確保、効率的利用に関する基本的論点について検討する。次いで、わが国の行政組織および公務員制度に焦点を当てつつ、組織管理、人事管理について考察する。公共管理のもう一つの重要な要素である財務管理については、公共管理論Uで論じられる。
授業は、参考文献を素材として、まず論点ごとに講義形式で概要を述べ、次いで課題について討論形式で理解を深める。公共管理論の基本的な理論枠組はかなり抽象的であり、それを理解するためには、具体的な事例の検討分析が必要である。仮想例を含め具体例を素材に講義と討議を交互に行う。受講に当たっては、受動的に聴講するだけではなく、カレントな社会に関心をもち、その中から素材を見出し、自ら分析を試みることが望ましい。
授業の予告、資料等については、このHPに掲示する。
前提履修科目: とくになし
成績評価: 平常点(40%)および筆記ないし口述試験(60%)による総合評価とする予定。
テキスト:Simon, Thompson & Smithburg, Public Administration, Transaction Publishers, 2000 を基本的参考文献として用いる。 (受講希望者は、インターネット等で注文し、予め入手しておくことが望ましい。)
参考文献: 授業の中で随時紹介する
授業日程:
学期当初の予定である。授業の進行状況に応じて変更する。
1 |
4月 |
8日 |
ガイダンス──管理とは何か? |
2 |
4月 |
15日 |
組織と管理──人間行動と組織 |
3 |
4月 |
22日 |
組織編成──分業と調整 |
4 |
5月 |
6日 |
組織動態──情報と決定のシステム |
5 |
5月 |
13日 |
人事管理──官僚制と勤労意欲 |
6 |
5月 |
20日 |
応用問題と実習@ |
7 |
5月 |
27日 |
応用問題と実習A |
8 |
6月 |
3日 |
組織病理と環境適応 |
9 |
6月 |
10日 |
応用問題と実習B |
10 |
6月 |
17日 |
応用問題と実習C |
11 |
6月 |
24日 |
調整と交渉──合意形成の方法 |
12 |
7月 |
1日 |
応用問題と実習D |
13 |
7月 |
8日 |
応用問題と実習E・総括 |
14 |
7月 |
15日 |
テスト |