『制度設計の行政学』を
     慈学社から出版いたしました



  昨年研究生活に入ってから30年を経過した区切りに、これまで書いてきた論文の中から18点を選んで論文集として刊行しました。 現時点では、内容的に古くなり、新たな、より精緻な研究で置き換えられるべきものや、その後研究が進んだ結果価値が低下しているものもありますが、私がこれまでに考え発表してきたことを理解していただければ幸いです。
                                         

◆近年、2004年に創設された東京大学公共政策大学院の院長職が忙しく、それまでのように研究に従事する時間はほとんどありませんでした。しかし、この研究の中断の結果、研究者であることをやめてしまうつもりは全くありません。むしろ研究を中断している間に学んだ実務の経験から、今後はさらに異なる視点に立ち、実務体験を活かして研究を深めたいと思っています。

◆本書では、私のこれまでの研究生活でのテーマに沿い、前半で行政学の理論に関する論文10点を納めるとともに、後半では、私が東京大学に赴任して以降取り組んだ地方自治及び地方分権に関する論文を8点含めています。 

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  発行 慈学社出版
  発売 大学図書
  全660頁
  定価 本体10000円+税  

まえがき
    I 行政学と制度設計
1 インクリメンタリズムの論理構造
   ――Charles E. Lindblomの政策決
       定理論に関する一考察
2 行政裁量に関する一考察
   ――執行活動における決定分析   
     の試み
3 行政組織の編成過程に関する一考察
   ――アメリカ環境保護庁の設立過程 
      を例として
4 書評 カレル・ヴァン・ウォルフレン著 
     『日本/権力構造の謎』
5 “制度”に関する一考察
6 システムとしての政治行政組織
7 行政学的思考と行政法学的思考
8 法治行政と裁量行為
9 政策決定プロセス
10 行政責任

     II 分権と自治の行政学
11 アメリカの地方制度
    ――アラバマ州を例として
12 住民投票制度
    ――制度設計における論点と課題
13 分権化と国際化
14 「自治体」のイメージとその変化
15 地方分権改革の政治過程
  ――「三位一体改革」と地方分権改革推進会議
16 「三位一体改革」と地方共同税
17 地方分権改革の理念と方向に関する一考察
18 地方分権と教育改革
   あとがき / 索 引


  □ 慈学社ホームページ

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