2006. 2. 26. Sun 残念 いつもノエルのシャンプーをさせていただいていたお店が閉店するらしい。 何も知らず本日出かけた私たち。 今日のノエルはとてもいい子で、シャンプー台の中でも静かに座っていたし、ドライヤーをかけるときには、台の上に横になり、そのうち眠り込んでしまうほどだった。 そうか、ノエルもようやくこのお店に慣れたんだなぁ。これから先はわりと楽にシャンプーができるなぁ、なんて思いながらシャンプー室を出て、終了処理をしてもらっているときに、突然 「実は今月いっぱいでここ止めるんです。」 と言われた。 今月いっぱいって、あと二日ではないか!ギリギリ間に合ったというわけだ。 ついさっき喜んだばかりなのに、いきなり「ガ〜ん」って感じ。 こういうお店、そうあるものじゃないし、私の知る限りこのへんには無い。 また家でせっせと洗わなくちゃならないのか。 体力使うし、後の掃除たいへんだし、でも病院からはまめに洗うように言われるし、考えるだけでうんざりしてしまう。 まぁ、しかたないけれど… それにしても、あのお店、感じが良くて、いつもそれなりにお客さん入っていたんだけど、それでもやっていくのはたいへんなんだろうか? それとも別の理由なのか。とにかく残念である。 2006. 2. 25. Sat 事のてん末 昨日書いた「街中でお話」をするために、お昼から出かけた。 現地に到着してみると、約束をしていた親子が先に来ていた。 そして、少し離れたベンチに、クラスメートらしき子供たちが5・6人と、その母親らしい人が2・3人。 (おいおい、結局10人近い団体さんじゃないの!) かなりむっときたので、そのままキャンセルして帰りたくなった。が、今更それも大人気ないし、有無を言わさず言いだしっぺのお母さんが仕切って「勉強会」を始めてしまったので、言われるままに質問を受けたり、歩いてみたり。 こうなったら徹底的に見せてやろうと、大通りをさんざん歩き回った。 歩いていても、立ち止まっても、一般の通行人が寄ってくる。 珍しげに見ている人、ノエルに声をかける人、触ろうとする人などなど。 街を歩いてる人たちにも聞かせてやるつもりで、 「ね、触ったり、声をかけたりする人が多いでしょう?」 と大きな声で話す。 30分ほどの「お勉強」の後解散となったが、非常に疲れた。 熱心なのはいいけど、やはり何かおかしい。 今後もう二度と、このような個人的依頼に対して「街で会う」ということはしないようにしようと思う。 ノエちゃん、ご苦労様! 2006. 2. 24. Fri 無理難題 宮崎市内にあるM小学校には、かつて3度ほど、盲導犬や視覚障害についての話をしに行ったことがある。 ここ3年ほど、その学校からはお声がかからないので、私の話は不評だったのかな?なんて思いながら、ほとんど記憶の彼方に忘れ去っていたのだが、今週になって、職場に、M小の児童の保護者と名乗る人から電話が掛かってきた。 子供が国語の教科書で盲導犬のことを読んだので、ぜひ実際に盲導犬を使用されている方にお会いして話をうかがいたいとのこと。 個人的に以来してくるなんて、すごい人もいるものだと思いながら、では25日土曜日にということになり、繁華街の某所で待ち合わせの約束をした。 さて、今夜病院から帰り、いよいよ明日だなぁと考えているところへ、とんでもない電話が飛び込んできた。 なんとその親子と私が会う話が学級全体に伝わり、他にも会いたいという希望者がいるので、けっこうな大人数で来るけど了承してほしいというのだ。 依頼してきた家のお子さんがクラスで話したのを、学級担任が聞きつけ、学級通信に載せてしまったらしい。 いきなり「こうなりましたので」と事後承諾するように言われても、私は困ってしまう。 学校に話に行くのと違って、明日は公共の場で個人的に話すのだ。 一般の買い物客なんかもたくさん通る。 そんな状況のもと、街の中を歩いてみせてほしいと言うのだった。 盲導犬は賢いから、誰が見ていようが、どんな場所であろうがまったく動じず、安全に仕事ができると考えているのだろうか。 とてもお受けできないと言ったら 「せいぜい10人までにしますから、お願いします。」 (あのねぇ、10人でも多すぎるんだってば。) 長いやり取りが続いた。 私の犬はPR犬ではないし、とくに気が散り易い性格だから、騒々しい街の中で大勢の人に注目されては、本来の仕事ぶりはお見せできないだろう。 犬のストレスにもなるし、私の歩行に危険が及ばないとも限らない。 あまりに粘られるので、もう話し自体無かったことにしようかと思ったが、それなら全て取りやめにして、予定どおり親子だけで行きますとおっしゃるので、明日は出かけることにしたが、さてどんなことになるのやら… 「理解を深めるためにとおっしゃるからには、こういうことにこそ気を配ってくださるのが、本当の理解ではありませんか?」 私にしてはかなりきっぱりと言いたいことを申し上げた。 騒ぎの発端となったM小の先生にも、このあたりぜひ分かっていただきたいものである。 2006. 2. 21. Tue 最後がこんなだとは! おそらく盲導犬のお話も今シーズンはこれでおしまいか。少し遠出をして、宮崎市の南部にある小学校へ行った。 国語で盲導犬の話を読んだ3年生と、総合の時間に福祉について学んでいる5年生の合同授業である。 ちょっと話がし辛い。 とりあえず3年生にも理解できることを前提に話した。 先日のN小と対照的に、今回は広い体育館に200名ほどの児童が列を成して座っている。 人数が多いので、みんなが良く見えるようにと、ステージ上から話してくださいと言われ、何だか緊張してしまった。 ステージの上からでは、あまり子供たちの反応も分からない。 途中ノエルの歩くところを見せてほしいとのことで、ステージから降りて、お友達の列の間をぐねぐね歩かされた。 質問を受けたが、他の学校のように自由に手を上げて思ったことを聞いているという感じではなく、予め先生と一緒に考えていたようで、手を上げる順番まで決められていたのではないかと思われる。 盲導犬がどうやって主人を誘導するか、街で盲導犬使用者を見かけたときはどのように接するのが良いかなどなど含めて話をした。 中でも、ぜひ守ってほしいこととして、犬に直接触ったり話しかけたりしないこと、話すときは使用者にということは、いつもしっかりと伝えるようにしている。 子供たちは、メモをとりながら、熱心に聴いてくれた。 さて終わりの時間になり、子供たちがお礼の言葉をくれて、私も 「今日はみんなに会えて嬉しかったです。またどこかでお会いできたらいいですね」みたいなことを言って、マイクを担当の先生にお返ししたら、先生がそのマイクに向かって 「今日は本当にいい勉強になりましたね。ノエルちゃんがとても賢いことが良く分かりました。今度どこかでAmi先生を見かけたらぜひ声をかけてあげてください。それからノエルちゃんにも声をかけてあげてください。」 とおっしゃるのだ。 もしかして、先生の締めの言葉も、初めから用意されていたんだろうか? それでなければ、こんなコメントが出てくるはずがないのだ。 盲導犬が賢いなんて、わざわざ講師を呼んで話してもらわなくたって分かりきっているじゃないか。 盲導犬は私たちがより良く社会参加するために助け手になってくれている存在なのだ。そのようにしてできるだけ自由に、自立した生活をしようとする人たちがいることを知ってほしい。 そのためにはどのように盲導犬とその使用者に接していけば良いか、正しく理解してほしい。 そこがどうやら、この先生には伝わっていないのである。 「声をかけてくれるときはノエルじゃなく私にね」と念押ししたい気持ちになったけど、そのときにはもうマイクは私の手には無く、子供たちも教室へ帰るため立ち上がり始めていた。 話を終えて校長室に通された。 ご自分も犬を飼っているという校長が、ノエルに声をかけてきた。 この校長先生も盲導犬については、まったくご存知ないようであった。 やたらに撫でる、チチチと舌打ちをして呼び寄せようとする、命令後を連発。 しまいには「可愛いなぁ。何か食べ物を持ってきておけば良かったねぇ。」 などとおっしゃる。 正直なところ、早くお暇したいなと思い始めていたところ、時間になった。 帰りはバスに乗ることにしていたので、先生がバス停まで送ってくださったが、子供たちが10人ほども後をついてきた。 歩行の邪魔をすることもなく、お行儀良く後にくっついて歩いてくる。 バス停に到着すると、まだ少し時間があるようだった。 と、先生が今度は 「ここでノエルちゃんを触らせてもらうわけにいきませんか?」 と言い出した。(どひゃぁ〜!) 触ってノエルが大興奮しそうな気配ではなかったけど、ここで先生にも認識を改めてほしい。 「これからまだ仕事しますので、今日はちょっと無理ですね。」 先生はすごく残念そうだったけど、子供たちはとても聞き分けが良くて、みな決してノエルに手を出さず、静かに私とおしゃべりをしてくれた。 このあいだのN小でのさわやかな充実感に比べると、何だかもやもやした感じが残ってしまい残念。 総合の時間は、教師と子供が共に学ぶ時間には違いないが、せめて基本的なことぐらいは、先生に予め学んでから望んでいただきたい。 先生と講師の言うことが矛盾するのでは、子供たちだって困るだろう。 打ち合わせをしたにもかかわらず、唐突にあれをやってくれ、これを見せてくれと要求されるのも困るし、こちらが迷惑と感じるようなこと(たとえばノエルにべたべたするなど)をされるのもたまらない。 何ともすっきりしない最後である。 私もノエルもかなりぐったりと疲れてしまった。 2006. 2. 19. Sun 反省会 先月行われた文化祭「かけはし広場」の反省会を、手芸クラブのみんなで行った。 「反省会」とはいうものの、「反省」をやったのはほんの一瞬で、実は食事とおしゃべりの会なんだけど。 まずは全員で市内のお店で会食。 初めて行ったお店で、とても感じが良かった。 その後メンバーの半分くらいが残って、リーダーのAさんのお宅におじゃまして、夕方までにぎやかにおしゃべりして過ごした。 いつも手芸をしているときは、どちらかというと静かで、みんな黙々と作業をしていることが多いけど、今日は止め処なく陽気な会話が続いて、笑ってばかり。あっという間に時間が過ぎてしまった。 2006. 2. 15. Wed ユーモア 今年に入って3度目の小学校訪問。宮崎市立N小の3年生、役50人と、とても楽しい時間を過ごした。 他の学校のように体育館やホールではなく、普通の教室で、自分の目の前がすぐに生徒たちの席という、私にとっては、すごくありがたい設定である。 なぜありがたいかといえば、もちろん子供たちの様子が実感として伝わってき易いからだ。 距離が離れていると、子供が声を発してくれない限りは、まったくどういう状態で聞いていてくれるのか分からない。 声が無いと私は不安になる。たとえうなずきながら親権に聞いてくれていたとしても、それが分からない。 そのてん今日は、私と子供たちの一体感を充分に味わうことができて、彼らを本当に身近に感じられて、すごく嬉しかった。 話している最中、ノエルはときどきお友達と目が合うらしく、そのたびに尻尾を振ってみせる大サービス(?)。 子供たちも、可愛い、可愛いとおおはしゃぎ。 でも、いつぞやの中学生と違って、話はとっても熱心に聴いてくれた。 盲導犬のことを話してくださいとのことだったので、盲導犬との生活についてしか触れなかったのだけど、質問の時間になると子供たちから次々に、盲導犬以外の疑問が出されて、なんだか嬉しくなった。 大人が思う以上に、彼らはいろんなことを考えてるんだなぁと思う。 その中に、点字をどうやって読んでいるのかみ手みたいという子がいたので、何も準備していなかったけど、バッグの中をかき回してみたら、年賀状が数枚出てきた。 「じゃぁここに年賀状があるから読みま〜す」 と言ったところ、独りの男の子が出し抜けに 「あっ、点賀状だぁ!」と叫び、一同大爆笑となった。 その後今度は、ノエルがハーネスをはずしたらどうなるんですかとの質問。 百聞は一見にしかずで、ハーネスをはずしてみせた。ノエルは喜んでるんるん状態。尻尾を降りながら少し飛び跳ねてさえいる。 「人が変わった…ていうか、犬が変わった!」 というわけでまたまた大笑い。 授業の後校長室で、担当の先生や共闘先生、それからこの小学校に勤務している私と同期採用の先生(久しぶりに会えて嬉しかった!)と、いろいろ話をした。 「楽しい話をありがとうございました。先生ほんと話が上手ですね。ユーモアがあって…」 あれあれ?いつの間にか私が「面白い」ということになっている!ユーモアたっぷりの発言をしたのはN小のお友達のほうだったのに。 というわけで、笑いの耐えない、とても楽しく充実した小学校訪問でした。 2006. 2. 10. Fri 混乱状態のエアコン 昨夜、エアコンのリモコンの、どこかのボタンにうっかり手が触れて、暖房が効かなくなってしまった。 いじくり回しているうちに、ようやく直ったのだが、今日になって、またまた失敗。 今度はまた別のボタンだったらしく、なかなか元に戻ってくれない。 だいたいエアコンというやつは、リモコンの操作が難しい。 いろんな機能がつけば、それだけボタンの数も増えるし、数が多いのよりもやっかいなのは、一つのボタンにいくつもの機能が割り当てられていることだ。 何回押したら何になるのか、いちいち憶えていられないし、それでも一度電池を抜けば元に戻るとか、特定のところでピーと音がするのならまだいい。 電池を抜いてもリモコンが元の設定を記憶していて、何度押してもピッとしか鳴らないから、延々と、無数にある組み合わせを実行しては、エアコンから風を出して、どうなるか様子を見る。 クーラーを使い始めるときと、暖房を使い始めるとき、そう、年に二度だけこの「あれこれテスト」をする。そしてクーラーなり暖房なりに無事たどり着けたところで、ON/OFFスイッチ以外はまったく触らないようにする。 このエアコンを使い始めてから、毎年そんなことをしている。 たまに今回みたいなハプニングが起きて大パニックとなる。 よりによって、この寒いときに二日連続でハプニングとは! いくつものメーカーのエアコンに対応した「おしゃべりリモコン」なる商品があるらしい。こうなったら購入しようかなぁ? それにしても寒いな! 2006. 2. 8. Wed 演劇ワークショップ 何というプロジェクトだったか忘れてしまったけど、我が校が抽選に当たり、生徒たちが、神戸の劇団「道化座」の人たちと一緒に演劇体験をすることになった。 小中学生8名が、来月舞台に立つというわけで、今日はそのための練習があった。 まずは劇団の人たちがやってきて、劇の元になったお話を朗読。それから舞台衣装や小道具を触らせてくださった。 お話は、小学校の教科書でおなじみ「スーホの白い馬」。生徒たちが出演するのは、その前振りとでもいうのか、モンゴルの風景や、人々の様子を紹介する場面。 民族衣装を着て、手に花を持ち、群読みたいな形でせりふを言う。 そして歌に合わせて紙ふぶきを巻きながら開場へ戻ってくるというものだ。 練習の前に、道具の説明や、振り付けのポイントなのを教えてもらい、いろいろと勉強になった。 演じるのは生徒たちなのだけど、好奇心の強い私は、劇団の方の一言一言を、感心しながら聞いた。 たとえば、舞台に登場する白馬の人形。 中に手を入れて操作するのだが、この人形には、眼や口が無い。 舞台の場面によって、馬の気持ちが変わるので、表情が固定されてしまう目や口はつけないで、そのときどきに観客が思い描けるように、演じる人が工夫をするのだという。 言われてみればそうなのだけど、今まで、顔のない人形を使うなんてまったく知らなかった。 本番は来月初め。舞台を見るのが楽しみだなぁ! 2006. 2. 7. Tue 風吹き荒れる1日 日曜日に、あのようなヘビーなノートを書いてしまったので、たくさんの方が心配してくださって、申し訳ないやら、ありがたいやら。 いつもあったかな友達、読者の皆さんに囲まれて、すごくすごく幸せ! メールやメッセージを見るたび、涙が出るくらい嬉しい。 ウィークデーの私はこのとおり、元気いっぱいなのです。どうぞ安心してください。 さて、今日は1日ものすごい風が吹いていた。 後で聞いたところによると、瞬間最大風速が31メートルあった所もあるとか。 教室のドアはカタカタ鳴りっぱなしだし、一部外を通らなくてはならない場所では、本当に飛ばされそう。 これから夜にかけて風は収まるようだけど、寒さは厳しいらしい。 寒いのも、この冬は珍しくもないので、身体が慣れてきたけど、例年だったら「とんでもない寒さ」ってことになるんだろう。 しかし寒いとは言いながら、どこかに春の生まれかけてるような雰囲気を感じなくもないこのごろ。 教室で育てているサイネリアの葉っぱの中に、たくさんのつぼみができている。私の好きな桜草も咲き誇っている。 鳥たちが元気に鳴きながら飛び回る。 鳥といえば、本日体育の先生が、素手で雀(すずめ)を捕まえたと自慢していた。 あっさり手で捕まえられる雀ちゃんもちょっと間抜けだな。 その雀を、たまたまそこにいた二人の生徒に見せたところ、何の鳥だか分からなかったらしい。 一人が「烏(からす)じゃないの?」と言い、もう一人が 「え?違うやろう?烏はこんな大きくないやろう?」 と言ったとか。 弱視の子達なのだが、きっと本物の烏をしっかりと見たことがないんだろう。絵本に描かれたものでは、いろいろな大きさがあるし、どれが実物の大きさか分からない。 そういえば私の友達(全盲)で、高校2年になるまで魚の形を知らない子がいた。 四角い切り身みたいなのが泳いでいると思ったらしい。 相手が視覚障害の場合、当然師っていると思って話していても、まったくとんでもないものを想像しているのは珍しいことではない。 「そうかぁ。烏を知らないんだねぇ。」と驚く先生方であった。 などと言ってる私も、ふとしたことから烏をしっかり見たのは、たぶん25歳くらいのときだったと思う。 話は体育の先生に手で捕まえられた雀ちゃんに戻るけど、やはり可愛そうなので逃がしてやったようだった。 2006. 2. 5. Sun 何だか変だなぁ ちょっと日曜日が嫌いになりかけてるかも。 ふとした心のひずみから、日曜日になると外に出られなくなってしまったみたい。 本来なら午前中を教会で過ごすはずの私なのだけど… たとえ夜中までチャットをしていたとしても、朝はちゃんと起きられる。ところが、行動を開始できない。 時によっては、本当に具合が悪くなってしまうこともある。 初めはそれが精神的プレッシャーのせいだとは気がつかなかった。 が、どう見ても変なのだ。日曜日ばかり。しかも他へ出かける用事があるときは元気ピンピンしてるのだから。 人が信仰を持つというのは、そもそも心の平安のためではないか。 私も心の弱い人間だから、おそらく何にも寄り頼まずには現在までの人生を無事に生きてこられなかったのではないかと思う。 なのに、その信仰の中心である場所へ近づくことができないとは、我ながらふざけた話だと思う。 理解しがたい感覚。 いや、本当は分かっているのだ。心のひずみがどのようにして生まれたのか、ちゃんと自覚している。 私は自分が身を置く場所として百パーセントぴったりフィットするところを見出せないのだ。 それが職場とか、社会の他の場であれば、「しかたないよなぁ」ですむ。 一般社会ではもちろんのこと、今や視覚障害者の世界でも、私は一種珍しい存在として、ときにものすごい孤独を憶えながら過ごしている。 唯一日曜日だけは、そんな感覚から開放されていると感じていた。 だけど、実はそれは私の錯覚にすぎなかったのだ。 私が錯覚と気づかないほどに、周りが気をつけてくれていただけなのだと知ったのは、ほんのちょっとしたきっかけからだった。 具体的に書くことは控えるけど、それに気づいたときの孤独感、絶望感を何に例えられるだろう。 私の中には、昔から執拗なほどに「平凡」へのあこがれがある。 ありふれた人生、ありふれた生活、ありふれた仕事、ありふれた家庭… ありふれた友達と、ありふれた会話を、たあいもなく楽しむ幸せな時間… 求めれば求めるほど、それらは遠く離れていってしまった。 そしてこれからもますます、自分はどこにもフィットしない存在として孤独に生きていくんだろうな… 日曜日になると、どうしようもなく気が滅入るこのごろ。 何か変だな。 困ったな。 spacer コメント(0件) setlinebe 2006. 2. 3. Fri 変な夢! 病院に行くたび頭が痛くなるので、だんだん恐ろしくなってきた。 いやだなぁ、またあの辛い頭痛がやってくるのかな? と憂鬱になるけど、命かかってるのでしょうがない。 透析終了1時間前くらいに、案の定頭痛がやってきた。 4時間で止めてもらおうかなぁ?でも週末だしなぁ… などと想っているうちに、ちょっと眠ってしまったようだ。 それが良かったのかどうかは分からないが、本日はそれほど痛みが酷くならずにすんだ。 家に帰って一休みしてたら、すっかり良くなり、おかげで痛み止めも飲まず、ありがたや! そのちょこっと眠った間に、とても訳の分からない夢を見ていたようだ。 夢というのは、1日、二日と経つうちにすっかり忘れてしまうものだ。 忘れないうちにその内容を書いておこう。 現実から夢にそのまま繋がるというのか、透析室のベッドに寝ていたはずなのが、なぜかホテルみたいな、カーペット張りの部屋の、ちょっといい感じのベッドになっていた。 でもそこはどうやら、やはり透析室らしいのだ。 そして、隣で治療を受けているのは、現実では50代の大工さん、その隣がやはり50代の電器工事やさんなのだけど、夢ではすっかり違っていた。 私の隣は、臨時透析にやってきた紳士。それも外国人、その隣も名にやら知的職業をしていそうな日本人の男性。 日本人男性が、やたらとその外国の人に英語(?)で話しかける。 やたらと難しい話をしたがる。 こういう光景、ときどき見かけないだろうか?自分の語学力を試すチャンスと言わんばかりに相手の気持ちおかまいなしに話しかけ、しゃべりまくる日本人。 静かに寝ていたいだろうに、気の毒だなぁと想っているうち、外国人男性の治療が終わるチャイムが鳴った(これは現実に誰かの透析機の終了の音楽が鳴っていたらしい)。 そこへ、男性の奥さんがやってきた。これから一緒に帰るらしい。 奥さんが私のノエルを見つけ、話しかけてきた。 この後私がしゃべったことは、実に意味不明。 「この犬は昔は緑色だったんです。亀みたいな格好で。それから耳が大きくなって、茶色くなって、毛が伸びて、こんな可愛くなったんです。」 "Oh, really? That's amazing!"(本当に?それは驚きね。) 奥さんはにこにこしながらそんなことを言った。 という感じで、まだ少し先があったようだけど、よく憶えていない。 spacer コメント(0件) setlinebe 2006. 2. 1. Wed すごいかも このごろ、なぜだか通院後やたらと頭が痛くなる。 透析導入して2年くらい、この症状に悩まされていたのだが、それも最近はあまり無くなってたので、あのころの苦しさを半分忘れていたが、ここへきて、どうもいやな感じ。 1週間ほどになるだろうか。頭を動かすとズキーンとして思わず「うっ」とか言いそうになる。鎮痛剤が手放せない。しかし薬を飲んだらすぐに収まるのでまだ良い。以前は薬でも止めることができなかったから。これ以上ひどくならないといいな。 本日夜、病院からの帰りに乗ったタクシーでのこと。私が乗ってくるやいなや、運転手さんが 「こんなこともあるんだねぇ。今日は盲導犬乗せるの4回目ですよ。」 と言う。宮崎市内には、けっこうタクシーを利用する頻度の高い盲導犬使用者が、私を含めて3人いる。その3人全員を、その運転手さんは今日1日で乗せたようだ(一人は往復)。 市内の盲導犬は6頭。市内を走るタクシーは何台あるか知らないけど、6頭のうちの3頭を、1台のタクシーだけが乗せたというのも、言われてみればすごい話である。 過去ログ一覧へ戻る 最新のお散歩ノートへ ホームページプページへ |