2005年9月

 今月の背景はコスモスです。


 9月28日(水)
 ☆すてきなレインコート(?)
 良い天気がいきなり崩れて、横殴りの雨が降り出した。
 ちょうど学校を出ようとしていた私、さぁたいへん!
 傘は幸い貸してくれる人があったけど、ノエルのレインコートがない。
 通院日なのにべっちょりになったらたまらない。タクシーで行くしかないのかな?と考えていたら、教頭はじめ幾人かの先生が
 「ごみ袋でレインコートを作ろう。」
 と言い出した。
 以前にもこんなことしたことはあったけど、あのときはまっすぐ家に帰ったのだ。今日は街の中心を歩かなければならない。きっとこっけいだろうなぁ。
 が、濡れるよりはましだ。40リットルくらいのごみ袋に、頭と前足用の穴を開け、
 「はぁいノエちゃん、お洋服着ようねぇ」
 と呼びかけるが、わけの分からないノエルは職員室隅の自分の場所で固まっている。
 無理やり連れ出してビニールをかぶせたら、ものすごく迷惑そうだった。
 ビニール袋はブカブカなので、体に巻きつけて余ったところはガムテープで固定。ばっちり雨からノエルの体を守るレインコートができた。
 しかし着せているうちに雨はだいぶ小降りになり、バスを降りるころにはすっかり上がっていた。
 ビニールをガムテープで体に巻いて、毛のはげたお尻だけ出して歩いてる盲導犬!たいへん異様に写ったことだろう。
 おかげで(?)本日は誰からも「かわいい」「おりこう」の声がかからなかった。
 なおこの珍しいコスチュームは写真に収めたので、興味のある方はお散歩アルバムでどうぞ。


 9月27日(火)
 ☆ちょっと変じゃない?
 帰宅して間もなく、国政調査の調査員がやってきた。
 「記入は大丈夫ですか?」と紙を示しているので、点字のを持ってきていただかないと無理と答えたら
 「まぁ、ちょっと記入すればいいだけですから、私が書いてあげますよ」と言う。
 前回は点字のをすぐに届けてくれたし、今回も希望者は調査員に申し出るようにということだったので、再度
 「でもせっかくあるんだったら利用したほうがいいから、明日にでも届けておいてください」と言ったのだけど、
 「まぁ、点字のもあるみたいだけど、ほんのちょっとですから、私書きますよ」と、相手もまったく譲らない。
 結局こちらが折れて代筆してもらった。
 ほんのちょっとというわりには、こまごまと個人情報やまもりだよね。
 書いてる途中にノエルが出てきてご挨拶をするが、どうやら犬が苦手らしく、後ずさりをしている。
 ノエルを扉の向こうへ入れておいて記入を終える。
 「ありがとうございました。いやぁ、初めから点字のものがあればいいんですがねぇ。説明会のとき、そういうのがあるって話ぜんぜんなかったんですよ〜。」
 と、今更言い訳がましく言い残して去っていった。
 そのときは別にどうも思わなかったんだけど、ちょっと変だよね?最初「そういうのもあるみたいだけど簡単だからこっちで書く」って言ったのに、後からは「まったくそういうのがあるなんて説明受けてない」なんて。
 たんに面倒だっただけじゃないの?書類持ってきたり、また回収にきたりとかで足を運ぶのが。
 さて、皆さんの中で点字で記入された方はどのくらいいらっしゃるだろうか?


 9月26日(月)
 ☆バスでハプニング連発
 朝のバスががら空き。いつも乗ってる養護学校の子たちがいないなぁと思っていたら、一人だけ乗ってた。
 がら空きのバスなのに、ノエルはわざわざ一番後ろの席の真ん中へ私を連れていってくれた。
 たった一人乗ってる養護学校生と、知らない男性の間に座る。ノエルは男性が気に入ったらしく、顔を近づけている。
 あわててノエルを自分のほうへ引き寄せようとしたら、その人が言った。
 「いいですよ。私獣医ですから大丈夫です。」
 同僚の話によると毎朝のようにバスに乗っておられるらしい。獣医さんバス通勤?ノーカーデーの徹底かな?
 それにしても養護学校の子が気になる。友達が一人も乗っていないのはなぜだろう?バス降りてから一緒に行く仲間が誰もいなくてパニックしないかしら?
 養護学校と私の学校はすぐ近くなので、到着後同じバスで来た同僚が電話などを使って調べてみると、養護学校は昨日何かイベントがあって、今日は代休らしい。やっぱりあの子、間違えてお休みなのに登校しちゃったんだ。
 その後どういう風に彼女が家に帰ったか私は知らない。
 帰りのバス。通院のため街の中心まで乗った。
 バス停が近づいてきたので、椅子の下のノエルを呼び出し、通路に伏せて待機させる。
 バスが止まる体制に入ったので(念のため書いておくけどブレーキかけただけ、まだ完全停止はしてない状態)、ハーネスに手をかけて立ち上がる準備。田舎では決して、止まる前に立ち上がってはいけないのだ。それは危険なこととして運転手から叱られる。
 と、いきなり後ろのほうから、太い声のおばさん(おばあさんかな?)にきつい口調で文句を言われた。
 「通られんが。犬どけない(どけなさい)!」
 一瞬にして頭へ血が上る。
 「ちょっと待ったらどうなん?私も降りるから犬出しただけやろう?通れんとか、やってみてから言えばいいでしょうが。なんやその言い方!」
 ああ、またやってもうた。こんな無礼な人、何言われても無視すればいいものを、どうも黙っていられない私。数年前にも、変なお姉ちゃんと喧嘩して
 「今度会ったら憶えとけよ!」
って言われたなぁ。私きっとそのうち痛い目に合うわよ。
 怒り収まらず、ブツブツ言いながら病院への道をズンズン進む。やれやれ、本日もいっきに血圧上昇。いけませんなぁ。


 9月25日(日)
 ☆またまた、ダウン!
 昨夜寝る前からちょっと変だった。
 朝起きたら、ものすごく体調悪くなってた。
 頭と目が痛くて、痛みのために吐き気がしそうな感じ。
 目覚まし時計が鳴る。ノエルが起き出す。
 起きなきゃ!起きて出かけるんだ!
 頭の中で繰り返すが、体がそれを拒否している。
 心が体に勝てなかった。
 だいたい、目が痛いとかいうときは、眼圧が高いってことだから、起き上がったほうが楽になると思うんだけど、それさえできないくらい体が重いのだ。
 結局午前中いっぱいうだうだしていた。
 午後、パソコンに向かったり、ベランダに洗濯物を干したりしていたら、こんなすてきな天気の日に自分は何やってんだろうと、めちゃくちゃ空しくなった。
 日曜日なのに、教会にも行けなかった。みんなにも会えなかった。突然、一人でいることが耐えがたく思えた。
 「ノエ、出かけるよ!」
 街のざわめきを、心が、ものすごく求めている。
 大通りをひたすら歩いた。
 大型スーパーの百円ショップをブラブラする。
 「こんにちは。久しぶりね。」
 店員さんが話しかけてきた。ノエルの毛のはげたお尻を見て
 「どうしたの?かわいそうに。」
 原因分からないけど、かいかいができて舐めててたらはげちゃったんだと説明すると
 「そうなの?その手当てのためにガムテープ貼ってるの?」
 「は?ガムテープ?」
 わけの分からないままノエルのお尻に触ったら、ほんとだ!ガムテープがくっついていた。家からずぅっとくっつけたまま歩いてきたらしい。いやぁ恥ずかしい!
 そういえば出てくる前、ノエルがゴミ箱蹴倒して、中のごみが散乱してた。そのときごみの中にあったガムテープがくっついちゃったんだろう。
 ああ、でもおかげでやっと人と会話ができて、ちょっと気分が晴れた。
 そして、歩いているうちに、頭痛もだいぶ軽くなったようだ。
 なんだか、あまり冴えない連休だったなぁ。


 9月24日(土)
 ☆いろいろと
 昨日とは打って変わって良い感じ。アレルギーも収まり、薬も飲まず、頭すっきり。
 動物病院でノエちゃんの健康チェック。pHが7.5と高め。しばらくミネラルウォーターとかをあげてたから、しかたないかな?結砂ができてなきゃ別にいいんだけど。
 相変わらずお尻のところのなめ跡がはげたままで痒そうなので、しばらく飲み薬をあたえることになった。これで治るといいな。中の腫瘍は大きくはなってなさそうなので良かった。
 最後に口の中をチェック。ノエちゃん歯茎にも腫れ物ができ易いのだ。
 このチェックが終わればもうお家に帰れる…と思ったら、また少し右側が腫れてて、歯が1本抜けかかっているという。
 「これ、今抜いてあげるよ。」
 えっ?そんな簡単に抜けるの?と、私のほうがびびってしまった。
 帰れそうな気配だったのに、先生が何やらガチャガチャやりだしたのを見たノエルが急に不安気になった。アシスタントのお姉さんと、私とを交互に見ている。
 私の手の中へ顔を突っ込んで逃げるのをちょちょいと引っ張り出し、先生は、消毒をして、あっと言う間に麻酔も無しにピッと抜歯してしまった。
 一瞬ノエルがピックンとなったけど、大して痛がる風もなく、まったくこれは驚き!
 あんまりポコポコ腫れなきゃいいのになぁ。これでノエちゃん抜歯したの2本目。Amiノエ共に今年は口の中のトラブルが多いねぇ。

 午前中母から、「えらく長く帰ってこんねぇ」と電話があったので、動物病院から実家へ直行することに。
 街中のバス停で、実家方面へ行くバスを待った。
 ここはいつも病院へ行くときに良く利用するバス停で、病院のときはだいたい全てのバスが病院の最寄バス停で止まるので、どれでも来たやつに乗ればいい。
 だからここではバスさえ近づいてくればノエルもどんどんドアのほうへ進もうとするのだ。
 が、今日は、O団地行き、S町行き、I神社行きなどなどがやってきても、まったく無視している。
 出かける前から「今日はばあちゃんちに行くよ」と言っていたからどれにでも乗るわけにいかないと理解してるのかな?賢いなぁと思っているところへ、実家方面行きのバスがやってきた。
 やってきたとはいっても、私には表示が見えないので、テープのアナウンスが聴こえるまでは分からない。
 ところがノエルはといえば、今までやってくるバスに知らん顔をしていたのに、いきなりスックと立ち上がり尻尾を振り初めたではないか!それも自信たっぷりに。
 見かけの似たようなバスならいくらもいるのに。
 目の前に来たバスのドアが開き「○○行きです」とアナウンスが流れたときは、ほんとに信じられない気持ちだった。
 なんで分かるの?なんで知ってるの?すごすぎ!!
 いくらのノエちゃんでも字が読めるわけはないし、今考えてもやっぱり不思議でたまらない。

 実家で2時間ほど過ごした。
 母は夏に帰ったときよりはずいぶん調子は良さそうだった。
 ほっと一安心。
 相変わらず料理の味付けなんかはなんとも微妙なんだけど、せっかく張り切って買い物行って、私のために作ってくれたのだから、がんばって食べました。(苦笑)
 塩分効きすぎのチキン。ああのど渇くなぁ、二日開きなのに〜…


 9月23日(金)
 ☆連休初日は夢の中
 昨夜、痒みが強いのできっと眠れなくなるだろうと思って、アレルギーを抑える薬を飲んだ。
 2種類持ってるんだけど、どうせ明日は休みだから、少々寝坊したってかまわないやと、眠気が強く出るほうを使った。
 おそらく午後8時頃だった。
 ところが、これがまぁ、寝坊とかいうレベルの眠気ではすまなかったのだ!
 朝8時に目覚めたけど、まったく起き上がれない。体が解けてしまいそう。
 私が目覚めたのを見つけて、ノエルが尻尾をバタバタさせて喜んでいる。
 (ご飯ちょうだい!ワンツー行きたい!早く起きて遊んでよ!)
 尻尾は、いろんなことをうったえている。でも、だめだ、どうにも動けない。
 1時間ほどもベッドでひっくり返ったまま。どうにか力を振り絞って起き上がれたのは9時過ぎだ。
 起き上がりはしたものの、まるで自分が自分でないみたい。ぽわ〜んとして、さっぱりだらけきっている。
 おかげで痒みは止まっているが、せっかくの休みだというのに、結局ぼんやりと椅子に座って過ごすばかり。
 午後3時頃、よっこらしょと立ち上がって病院へ出かけた。
 ベッドに横たわる。もう、どうにでもしてくだされ!みたいな気分。
 2時間ほど透析をしたあたりで、ようやく、いわゆる「正気」と言える気分になってきた。時間が経ったからか、薬の成分を機械が取り去ってくれたからか、そのへんは分からないが、とにかく強烈な薬だった。
 私の体は、薬がたいへん利きやすいのかも。いや、効果よりも副作用のほうが出易いからとても手におえないね。
 もう二度とあの薬は使うまい!


 9月22日(木)
 少し調子悪いかも?
 昨日は久しぶりに午後3時からの通院になった。
 やはり職場でできる仕事の量がぜんぜん違う。
 とはいうものの、今週は月曜も金曜も休日だから、本格的にもとの生活に戻るのは来週からになるね。
 学校は休みにはさまれた三日間がちょうど前期末テストに当たり、生徒たちが頑張っていた。
 今頃ほっとして、明日からの連休を大いに楽しむための計画を立てていることだろう。

 私もせっかくの休みをおもいっきり楽しみたいけど、なんとなく不調におちいっている感じ。
 季節の変わり目のせいか、またしてもアレルギーっぽい状態が出現。
 しばらくおちついていたのに、昨夜の透析中にいきなり痒みが出てきて、体のあちこちがプチプチ膨れてしまっている。
 ひどくならないといいなぁ。
 乾燥するのが一番やっかいなんだけど、今年は未だに暑いので、クーラー大好きな人たちが、昼間中職員室のエアコンを回しているので、ますます刺激になってヒリヒリする。
 おまけにこのごろ頭も痛くなり易いし、いったいどうしちゃったのかな?
 とりあえず、睡眠時間をなんとか確保しなくてはね。
 友達のHPなどを見ていても、けっこう体調崩してる人多いし、やはり気候が不安定なせいかも。

 9月20日(火)
 ☆夕方出会った子供たち
 仕事を終えて帰宅してきたとき、マンションのエントランスで、小学生の子供二人(たぶんお姉ちゃんと弟?)に出会った。
 エレベータに近づくと、男の子が、
 「ボタン押してあげましょうか?」
 と言いながら駆け寄ってくる。
 と、彼よりも更にすばやく、お姉ちゃんのほうがやってきて、ボタンにタッチ。
 「押しました」
 エレベータのドアが開き、私が中へ入ると、
 「あと大丈夫ですか?」
 「うん。ありがとう。」
 と答える私の前でドアが閉まる。
 上がり始めたエレベータのドアの向こうで、お姉ちゃんが
 「してあげましょうかとか言っちゃだめ!」
 と、弟に注意しているのが聴こえた。
 二人のせいいっぱいの優しさに、心が温かくなった。
 もちろんエレベータのボタンなんか、自分で押せないわけはないのだけど、何かしたいという気持ち、相手の気持ちに配慮した言葉を使おうとする賢さに、感動を覚えたのだった。
 おそらく同じ子(弟)だと思うんだけど、しばらく前は朝出勤のときに出会ったのだが、そのときは、誰でも前に立ちさえすれば開く自動ドアを、自分が走ってきて開けてくれたのである。
 「ありがと!」と言ったら嬉しそうに友達のところへ駆け戻っていったっけ。


 9月18日(日)
 ☆ノエルの直感
 昨日は私が美容室で髪を切った。
 切ったといっても、もともとロングなのを10センチくらい短くしただけだから、誰も気がつかないかも知れない。
 本日はノエルが美容室へ行く番だ。
 まだまだ水は不足しているのだから、シャンプーするのもためらわれるが、ちょっとべたべたするし、犬臭いのでやはり病院でのことを考えると、洗っておいたほうがよいと思って。
 自宅で洗おうかとも思ったのだけど、どうもこっちの体力が心配だ。
 だいぶ貧血は改善してきたようだけど、とにかくノエはシャンプーとなったらものすごく抵抗するからね。
 なので今回はまたペットショップのシャンプー設備をお借りすることにした。
 家から歩いていける距離なので、ちょっと暑いけど出かけていった。
 お店までの間に、コンビニが2軒ある。どちらもときどき利用しているコンビニだ。
 ノエルは家を出るときはルンルンだった。
 一つ目のコンビニのところで、お店のほうを見ている。
 「そこには行かないよ」
 と言ったらまた歩き出した。ここで普通ノエルの思考回路は「そうか、じゃぁ次の角のコンビにへ行くのね」という方向へ回転し、次の角目指してどんどん歩くはずなのだが、今日はなぜか途中で足が重くなってしまった。
 立ち止まる。Uターンしようとしている。
 「どうしたの?」
 うろうろする。座り込む。
 ペットショップは次の角のコンビニよりもまだ向こうなのだ。角を過ぎてからこの行動をとるならまだ納得ができるけど、なぜ分かったのかな?ノエルの思考回路はこのとき「次のコンビニも通り過ぎて、あのいやなお風呂に行くんだ!」という方向に回転していたのだ。実に不思議だ!
 なだめて、おだてて、どうにか歩く。次のコンビニではお店のほうを見なかった。やはりここへは行かないんだとかんねんしているらしい。
 お店の女の子に手伝ってもらってシャンプーをした。
 隙あらば逃げ出そうとするノエル。高さ1メートル以上のシャンプー大から、枠を乗り越えて飛び降りようとする。私の服も泡だらけ。
 ドライアーをかける。ここでも台から飛び降りようとしている。そんなことしたら腰痛めるよ。まったく歳を考えてよね!
 ようやく終わると、とたんにご機嫌になった。帰りは快調だ。
 来るときにとぼとぼと通り過ぎた角のコンビニで立ち止まり、行こうよとせがむ。
 分かった。シャンプーがんばってくれたからね。
 お店に入り牛乳を買った。
 コップ2杯分の水に、ほんの少しだけミルクを入れたのを、大喜びで飲み干すノエルであった。


 9月16日(金)
 ☆あっと言う間に
 またまた私の誕生日が巡ってきてしまった。
 昨年の今日のノートにはちょっと感慨に浸るようなことを書いたけど、今年はとにかく時の経つ速さに圧倒された感じで、昨年ほどの気持ちにはなれず。
 本当に、ついこのまえあのノートを記した昨年の誕生日だったような気がするのだ。
 また新たな気持ちで毎日を大切に過ごしていかなくては。
 今日は朝から空気が涼しくて、少し雲は多かったけど、けっこう爽やかな、私好みの1日になった。
 友達から「おめでとう」のメールが届く。
 HPの掲示板もたくさんたくさん。
 こんなにいっぱいの友達に囲まれて、その人たちが私の誕生日を憶えていてくれて嬉しい。
 体調も少しずつ良くなってきたし、なんだかやっと上昇気流に乗れそうだ。


 9月15日(木)
 ☆それっていいの?
 中学生たちが、総合の時間に、進路学習をして、その成果をみんなの前で発表するという授業があった。
 みんな各自の興味に従って調べたことや、現場に行って体験したことなどを熱心に発表したり、友達の発表に対して質問をしたりしていた。
 私の学級の子も、発表にいたるまでにはいろいろあったんだけど、今日は本人も満足できる発表になったと思う。
 一人一人の発表はとても良かったのだけど、周りの教員たちが醸し出す雰囲気が、ちょっと怖かった。
 こういう学習発表というのは、けっこう客観的なもので充分だと思うのだけど、一部の先生は、とてもプライベートなことに突っ込んだ質問をして生徒を固まらせてしまった。
 またある先生は
 「これから君たちが歩む道は競争の世界だ。競争ってのは、人を蹴落とすことだ。」
 って言い切った。
 言葉に力入ってたし、強い口調にはなんとなく説得力があるものだ。
 「はい!」
 と気合入った返事をする生徒たちに、ちょっと不安なものを覚えた。
 本当にそうなのか?
 競争するために勉強するのか?他人の上に立つことがすなわち「意義のある人生」なのか?
 職業ってなんだ?何のために仕事をするんだ?
 自分が裕福になるため?良い地位を得るため?
 違うでしょう?自分がその仕事をすることによって幸せになれる誰かのたべじゃないの?
 その仕事を通していくらかでも世の中に貢献することこそ尊いと思う。
 私は生まれつきの負けず嫌いだった。
 それをまったく表面には出さなかったけど、誰にも負けたくなかった。
 でも、それが極端に強いと、だんだん心のバランスが崩れてくる。
 高校生のころ、それが原因でしばらく調子を崩したことがある。
 無理やり学校へ行っても途中で具合が悪くなり保健室に転がり込む。
 友達が自分をおいて去っていく錯覚に陥り、しまいに生きていること事態がめんどくさくなった。
 誰にも負けまいとして、頑張り過ぎた挙句の結果だ。
 幸い私は周囲の人の手で立ち直ることができた。でも、そんな風にして方向を見失い、自分に失望してしまう人が、日本中にいくらでもいるのだ。
 「はい!」と元気良く答えた彼らの純粋な心を、どうやってフォローしたらいいのか。
 強い言葉に、その場で何も言えなかった私。けっこう後悔している。


 9月14日(水)
 ☆少しずつ
  水道が、ほんの少しずつ復旧しているようだ。
 それでもまだ断水している地域もあるんだけど、隣町から水を借りてきたりして、できるだけ市内全域に水が行き渡るように対策がなされているらしい。
真っ先に断水の地域へ水が分けてあげられればいいのだけど、水道管を通ってくるのだから、そううまくはいかないね。
 市内中心部の状況はどんどん良くなって、かなり水圧も上がっている。
 今日から「病院に来るのは2時半からでいいよ」とのこと。しかも今日は本来の4.5時間透析をやってもらえたのだ。
 ほとんどの人は4.0時間だから、私だけ人より数十リットル多く消費してしまうことに…本当に申し訳ない。
 来週には普段通りの通院時間でOKになるかも知れないと言われた。午後2時間働ける分、せめて一生懸命仕事をすることにします。
 先日からとても体が重たくて、階段を上るにも、ちょっと長い距離を歩くにもやたら疲れて困っていた。
 透析不測にしてはあんまりだ。ひょっとして貧血になっちゃったかな?と思っていたら、やはりそのようだ。
 私たちは造血ホルモンを調整する腎臓の働きが低下しているので、その代わりになる薬でコントロールしなくてはならないのだ。
 なので貧血といっても、決して体調が悪いわけではないのである。
 1ヶ月ちょっと前、血液が濃くなりすぎたので薬を止めていたのが響いたらしい。
 かなり低い数値だった。ここまで落ちたのは透析始める前の年以来かも。
 今日からまた薬を始めた(透析ラインに注射で入れる)ので、すぐに復活するだろう。
 治療がしっかり受けられるようになり、しかもこれから歩くのにもってこいの季節なんだから、貧血でへなへなしてたらもったいないよね。


   9月12日(月)
 ☆新たに分かったこと再び
 夜間断水の話でマンションのタンクのことを書いたら、たいへん新設な友達がいて、私のマンションの水槽は20トン以上の水を蓄えられると教えてくれた。
 なにせ彼はその方面の専門家だから確かな情報に違いないが、20トンか!でっかいなぁ。
 と教えてくれた。
 さて、その水の話だけど、宮崎の隣町の水源地から、水を借りることになったらしい。
 これによって、完全断水していた地域も少しずつ水が復旧してきているみたい。
 壊れた宮崎の水源地付近は、まだまだ一帯泥水の中だ。
 今日になってようやく学校に出てきた生徒や先生もあり、屋根まで浸水した家の片付けの話など聞くと、本当に辛い。
 なにせその地域が犠牲になったために、私たちのいる街中が助かったようなものなのだから。

 ☆病院の状況
 今日は14時から4.0時間透析ができた。
 病院に着いたら、午前の患者さんが何人も残っていて、ラウンジでちょっとおしゃべりをした。皆さんお元気で良かった!
 次回は14時半からで良いとのこと。少しずつ安定した治療が受けられるようになって、感謝。おかげで身体が軽くなった感じ。
 市内の患者さんみんな同じように通院できてるのかなぁ?
 なんて、自分が少し危機を脱して初めて人のことを考えられる、未熟者な私です。


 9月11日(日)
 ☆新たに分かったこと
 宮崎市全域で、夜中1時から朝5時まで断水している。
 昨夜夜更かししたので、2時前に試しに蛇口をひねってみたら、じゃ〜っと水が出た。
 マンションのタンクに残ってる分が出ているのだろう。
 夜中だからあまり使わないだろうし、実質断水してないのと同じことだ。
 私ばっかり水に恵まれていて申し訳ないような気持ち。
 治療には膨大な水がいるのだから、普段は極力節水しようと改めて思う。
 昼間教会に行ったら、教会員のお宅でも何軒かは1日中完全断水してるとのことだった。
 夜中に起きて水を汲んだ話とか、屋根まで浸かった家を片付ける人たちの話とか、聞くほどに心が痛む。

 ☆選挙
 家の近くの小学校へ投票に行った。
 選挙の入場券が、郵便物に埋もれて行方不明。手ぶらで行ったら、住所と生年月日を聞かれて、無事投票させていただけることになった。
 点じ投票は、みんなと別な場所に、椅子に座って書けるようになっている。贅沢だなぁ。
 投票用紙の角に、点じで何の投票かという区別が記されている。たぶんこれって宮崎では初めてだと思う。
 選挙結果はどうなるか分からないけど、とりあえず無事投票できてほっと一安心。


 9月10日(土)
 ☆嬉しかった!
 登録しているいくつかのメーリングリストに、台風見舞いの投稿があったので、遅ればせながら近況報告を送信した。
 すると何人かの方から改めてお見舞い・励ましのメール。
 さらに私の投稿を見た旧友からもメールがあった。
 夜、ラブラドールを飼っている人たちのチャットで全国の人たちとおしゃべり。
 ここでもみんなが応援してくれる。
 みんなの一言一言に心が熱くなる。
 たまたまネットで知り合っただけの私に、あんなに心配したり、一緒に悩んでくれたりする人たちの暖かさが、本当に嬉しい。

 ☆病院から連絡  透析時間を30分短縮するってことは、それだけ1時間あたりに除去する水分量も増えるってことだから、水を飲むの一つだってものすごく気を遣う。
 具合が悪くなるの怖いから、食事もおそるおそるである。
 午後、病院の看護師さんから電話。
 来週月曜日はなんとか4時間透析ができそうとのこと。
 やはりしばらくは午後の授業は誰かに代わってもらうしかないが、とにかくありがたい。


 9月9日(金)
 ☆復旧の目処立たず
 水害で破壊された浄水場の復旧には、2ヶ月以上はかかるだろうと言われている。
 1週間足らずでこんなにまいってるのに、2ヶ月だなんて、気が遠くなりそうだ。
 今日からは深夜の4時間程度断水もすると言っていた。
 それでなくても夕方以降、家庭の水道使用量が増える時間には、極端に水が出にくくなる。
 その時間を避けて透析を実施するとのことで、昼の患者は朝7時半から、夜の患者は正午過ぎから病院にきてくださいと連絡があった。
 昨日の段階では2時からと言っていたので、そのつもりで早退する手続きをしていたのだ。
 あまりに急なので、今日は2時前にしか病院に行けなかったけど、来週からは時間割を変更してもらってでも、午後は通院に当てるしかなさそう。
 4時間目終了後学校を出る。
 「先生、気をつけてね。月曜日元気に学校へ来てね。」
 学級の生徒にそんな言葉をかけられて、なんだか、じ〜んときた。
 病院に駆け込んだが、やっぱり私が一番最後だった。
 できるだけ普段に近い効率で治療ができるように、みんないろいろと工夫をしてくれる。
 機械の回転数を上げて、なんとか3.5時間。身体がついていかないのでは?と不安だったけど、どうやら乗り切れた。
 貴重な水を何百リットルも使い、職場に迷惑をかけて生きている私。ふと、何か罪悪感にも似た感情に捉われてしまった。
 もちろん病気になったのは自分のせいではないし、そのことにもきっと何か意味があるのだと信じることはできる。ただ、周りの人に、これだけ支えられている自分が、いくらかでも社会に対してお返しできることがあるのだろうか?と、機械の回転音を聞きながら、そんなことを思っていた。


 9月7日(水)
 ☆爪痕
 台風14号の被害は、私の予想を超えたものだった!
 山からも川からもある程度離れた街の中で暮らしていると、それほどの被害が出ているとは想像ができないほど、今朝は普通にバスで出勤できたのだった。
 学校の中も、あちこち水が染み込んでいたり、雨漏りしたり位はあったけど、著しく破損している箇所も無かった。
 しかし、周りを見れば、来ていない人もちらほらあり、午後から家の片付けと言って帰っていく人もあり…
 交通が完全に寸断されていて登校できない生徒、家に浸水し、車や家財道具が全滅したという先生。本当に酷い。
 3時に早退して病院に行く。前回が、二日開きの3.5時間だったので、透析不足が自覚できるほど身体が重い。
 病院にたどり着き、これでようやく元気になれると、ほっと一息ついたのもつかの間、とんでもない知らせが飛び込んできた。
 「断水になるかも知れないから、できるだけ早く始めよう。」
 仕事中だった患者さんに、スタッフが電話をかけまくったらしく、いつもなら5時頃現れる人たちも、既にせいぞろいしている。
 透析治療というのは、とほうもなく大量の水を必要とするのだ。断水したらそれまでだ。
 たとえ今日無事に乗り切れたとしても、浄水場の水没したこの街の水道は、いつ完全復旧するやら分からない。
 「災害弱者」、そんな言葉が心をよぎった。今まで考えなかったわけではないけど、現実として急に目の前に突きつけられたとき、とても平静ではいられない。
 本日は4.0時間。やはり普段よりは短いが、それでも中には4時間までできず打ち切らざるを得なかった人もいるようだから、感謝しなくては。
 いったい次回からどうなるのか?
 大きなタンクを積んだ車を呼んで実施するとか、どこか他所の街の病院でするとか、いろんな声が飛び交う。どうか、水道が早く復旧しますように。
 家の1階が水浸しの人、避難所から通院してくる人…みんなとても辛い思いをしている。
 1日も早く、みんなに穏やかな生活が戻りますように。
 

 9月6日(火)
 ☆台風大暴れ!
 こんなひどい台風は、宮崎といえども、私は生まれて初めてのような気がする。
 とにかくでっかいし進みが遅いし、もういいかげんにしろよと怒鳴ってやりたくなった。
 さすがに今日は職員も自宅待機ということで、1日家に閉じこもっていたが、いったい外の世界はどんなことになってるやら、分かったものじゃない。
 明日はノエルにも靴を履かせていったほうがいいかなぁ?
 夜中、雨風の音が気になってしかたがなかったが、ようやく2時頃寝る気持ちになってきて、うとうとしていると、いきなり非常ベルが鳴り出した。
 去年も、台風のとき誤作動で「火事です!火事です!」とけたたましく鳴り出したことがあったので、また同じだろうと思い、とりあえず管理会社へ聞いてみた。
 やはり誤作動だ。
 これじゃぁ、誰も非常ベルを信じなくなっちゃうよ。
 結局これで起こされ、まともに眠れたのは、明け方の5時。
 3時間ほど眠ってから、テレビをつけて活動開始。
 とはいっても、なんにも手につかない。
 方々の友達から、「大丈夫?」とのメールが届く。
 HPの掲示板にも書き込みがいっぱい。
 こんな友達がいて、本当にありがたい。
 テレビでは、次々に被害状況が報じられる。
 行方不明の人、家を壊された人、怪我をした人…そして、あふれ出す川!
 浄水場の一つが水没したので、別の浄水場から水を送るけど、充分には供給できないので節水に努めてくださいと言う。
 これだけ「水」はあふれてるのに、節水しなくちゃならないなんて、まったく皮肉だ。
 自宅待機ではあったが、夕方近くになっても交通機関は復旧しなかったので、結局今日も1日家で過ごした。
 ノエルがしきりに「お散歩行きたい!」とうったえる。
 だめだと言っても分からないようなので、ベランダの窓を開けてみせた。
 猛烈な風と、痛いくらいにたたきつける雨が襲ってくる。
 ノエルはたちまち尻尾を巻いて後ずさった。
  もう、こんなひどい台風はたくさんだ。
 こんなにすさまじいやつが来るのも、温暖化の影響なのかな?


 9月5日(月)
 ☆いよいよやってきた!
 朝から県内全域が強風圏に入っているとのこと。
 さてどうするかな?と思っているところへ学校の緊急連絡網が回ってきた。
 生徒は自宅待機、職員は一応出勤、無理と判断した場合は自分の休暇を使って休めということのようだ。
 とりあえず担任している生徒の家に連絡を入れ、朝食をとっていたら、学校の教頭から電話。
 「どうする?無理したらいかんよ。病院にも行く日でしょ?」
 なんとお優しい気遣い。わざわざ自分のほうから電話をくださった教頭先生なんて、この人が初めて。
 台風は夕方にはだいぶ激しくなるだろうから、病院は早めに行ったほうがいい。やはりここは休みをとることにする。
 朝食を終えて、さてどうして過ごそうかと思っていたら、今度は病院から電話。
 夜の人たちは1時頃からするけど、交通機関が止まったらいけないからあなたは朝のうちにしてもいいですよと言う。
 それは願ってもない話で、さっそく「行きます」と返事をして、9時半頃病院へ行った。
 3.5時間で切り上げて帰る。いつもより1時間短いから気分的なすっきり感は少ないけど、とにかく良かった。
 2時頃帰宅したが、なんだかひどく眠い。
 透析のときに飲んでいる痒み止めの薬のせいか、あるいは低気圧のせいか?台風で家にいるときって、だいたい眠い眠いと言ってるような気がする。
 結局眠さに負けて、夕方まで昼寝。まったく、あっと言う間に日が暮れる。


   9月4日(日) 
 ☆挨拶大好き犬
 日曜日、教会へ行く。
 朝の礼拝では、まず皆で讃美歌を歌った後、そこに集った人全員が握手を交わして挨拶をする時間を設けている。
 初めのうち、この挨拶の間、ノエルは私の席の傍でじっと待っていたのだが、いつの頃からか、自分も挨拶に加わることにしたらしい。
 しかも、このごろでは、この時間を何よりも楽しみにし、誰よりも真っ先に席を立っていくのだ。
 新しくみえた方があると、まずその人のところへ行き熱烈大歓迎する。
 盲導犬改め「伝道犬」!
 新しくみえた人が犬の苦手な方だったりするとたいへんなので注意はしているが、静止されると何だか不満そうでもある。
 今日もるんるんで「挨拶の時間」を満喫したノエル、私の足元におとなしく伏せていたのだが、ちょっとしたプログラムの勘違いで、牧師先生が
 「では朝の挨拶をしましょう」
 とおっしゃった。
 「もうやりましたよ」
 と誰かが言う。ノエルはといえば、しっかり牧師先生の言葉に反応して、挨拶しに行こうと張り切って立ち上がっていた。
 「ノエちゃん、違うよ。挨拶ないよ。」
 と私が言ったらがっかりしたように一旦は腰を下ろしたが、一度その気になった心を、どうにも収めきれなかったらしい。
 再び立ち上がって尻尾を振り回す。「挨拶って言うたやんかぁ!」と抗議してるみたいだ。
 私の手を振り切り、向かい側に座っていた方一人にだけご挨拶して戻ってきた。
 それでようやく落ち着いたのか、その後はおとなしくお話を聞いて(?)いた。

 ☆台風接近  今年は8月まで台風が1個も九州にやってこなかったが、やはりまったく無しってことはないみたいで、ついに今度は逃れられないようだ。
 しかもこの台風ときたら、やたらでっかくて、やたらパワフル。
 まだ沖縄にも到達してないというのに、雨風激しく、間もなく上陸するんじゃないかと思うほどだ。  なにせ強風域が半径1000キロというから、ちょっと想像もつかないほど。いやはや、これからどうなるのか?三日三晩荒れ狂うのか、本当に恐ろしい。
 きっと授業は二日ぐらい休校になるだろう。職員はそうもいかないが、まぁそのときは有給使って休むにしても、とにかく病院だけは行かなきゃならないし、病院は病院で、停電とかなっちゃったらどうするのかな?
 機械に頼るしか生き延びる術がないものは、災害が本当に恐怖だ。
 午後、姉が食料を買って届けてくれるというので、ありがたくお願いした。
 姪(姉の娘)が届けにきてくれたので、ノエルが大興奮。
 外の台風に負けない大騒ぎだ。
 とにかく、何があってもいいように、これからたくさんご飯を炊いて、水を汲み置きしておこう。
 こういうときは、マンションはわりと安心。おんぼろ家の実家が心配だな。


 9月1日(木) 
 ☆授業再開  8月26日以来のノートになってしまった。
 パソコンの調子が悪いせいか、ページが長すぎるせいか、どうもきちんとHP上に表示されなくなってしまい、やる気がなくなっていた。
 あまり長くなるときは同じ月でもファイルを二つに分けたほうがいいのかも。

 いよいよ夏休みが終わって、生徒たちがやってきた。
 授業が始まったとたん、やたらと忙しい。
 防災の日ということで、1時間目から防災(地震)訓練。
 すごい効果音を伴った校内放送が流れる。
 しばらく机の下に隠れていると、
 「揺れが収まりましたので運動場へ集まってください」と言う。
 そこでかんかん照りの太陽の下、みんな汗をだらだら流しながら校長の話を聞く。
 私は作や体から水分引いたばかりなので、流す汗もないって感じで、完全オーバーヒート状態。立っているのもきついくらい頭痛と気分の悪さが襲ってきた。
 いかん!もう倒れる!と思ったころ、ようやく話が終わって解散となる。ほとんど命からがら状態で職員室に駆け込み、身体をクールダウンして、なんとか授業に臨むことができた。

 3・4時間目、総合学習の時間。
 久しぶりに生徒のいる風景に興奮したのか、ノエルはやたらとそわそわしている。
 せわしなく自分の居場所を換え、しまいには日のあたるベランダへ出てしまった。
 熱い日向で、物好きにも寝転んでいる。大丈夫かな?と思ったけど、いやなら戻ってくるはずだからとそのままにしておいたら、ずいぶん経ってから教卓の前の私のところへ戻ってきた。
 しきりには〜は〜している。
 私がノエルのほうを見ると、よけいには〜は〜して、暑いよとうったえる。
 暑いのは私のせいじゃないよ。自分でベランダで昼ねしといて、そりゃないでしょ。
 そうしてかれこれ30分ほどもは〜は〜言い続けて、ようやく静かになった。
 とても不思議なノエちゃんでした。


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