このページの背景はチューリップです。


 3月29日(火) 似たような名前
 大きな病院の眼科で診察をしてもらって、受付で支払いをするために、名前が呼ばれるまで椅子に座って待とうと、ノエルに
 「ノエちゃん、チェアは?」
 と言ったら、すぐ傍の空席に案内してくれた。
 長いすで、既に人が二人座っている。
 隣に腰を下ろすと、お母さんらしい人(私のすぐ隣)が
 「今ノエちゃんて言わなかった?」
 あまり人にやたらと犬の名前は言わないことにしているけど、確認されたんじゃしかたがない。はいと答えると、さらに追求質問だ。
 「ノエちゃんっていうんですか?」
 「いや、あの、ノエルっていうんです。」
 すると彼女はなんだか嬉しそうに、横にいる娘さんらしき人に
 「ノエルちゃんだって」
 それを聞いた娘さんがさらに喜んで
 「わぁ、一字違いや〜!」
 実はその娘さんのお名前は、のえみさんというのだったのだ!
 とても珍しいお名前だと思ったけど、同じのえちゃんで、こっちまでなんとなく嬉しくなった。
 考えてみると、ノエルと私の名前を合わせたような響きでもあるね。

 バスに乗った。
 ノエルはある種のバスが嫌いだ。
 エンジンの音が苦手らしい。
 とはいっても、いやだからと座席下から抜け出して通路にどて〜んと寝るのはみんなの迷惑。
 今日もそれをやろうとしたので座席下に戻そうとするが言うことを聞かない。
 強引に引きずり込んだ。
 「あら!盲導犬もわがまま言うことあるんだぁ?」
 と、向かい側に座ってた人に言われた。おまけに
 「あなたが優しいからじゃない?」
 だって。
 このまえは犬を叱っててかわいそうと攻められたばかりなんだけどな。
 どうも、世の中いろんな見方をする人がいるみたい。


 3月26日(土) 夜昼逆転か?
 昨日仕事その他の都合で通院を1日ずらしていたので、朝から病院に行ったら、いつも使っている一番奥の列ではなく、部屋のど真ん中のベッドを使うと言われた。
 部屋が広いので、ベッドと体重計の間で道に、迷いそう。
 隣には超犬好きのおじいさんが寝ていて、ノエルにはなしかけては嬉しそうにしている。
 通路の向こうの奥様二人組みも、なにやら、ノエルちゃんがどうのこうのと、ずっとしゃべっていた。
 かと思えば、ロッカールームに入っていったとき突然現れた犬に悲鳴をあげる人とかもいて、昼間に行くと実にハプニングいっぱいで新鮮。
 先日から私を悩ませていたひどい痒みの原因の一つは、透析に使うダイアライザー(人口腎臓)の材質が体に合わなかったせいもあるかも知れない。
 どっちみちアレルギーは出るのだけど、出るにしても軽いほうが良いので、以前使っていたものに戻してもらったら、やはりいくらか楽になったみたい。
 世の中に一つぐらい、私でもまったくアレルギーが出ずに過ごせる材質の製品がないものかしら?
 とにかく透析のときは痒み止めが手放せない。
 ああいう薬はたいてい眠気を起こすが、それでも普通は夜だから、帰ってそのまま寝てしまえばいいので問題はない。
 今日は同じ現象が昼間から起きてしまったのでたいへんだった。
 夕方から夜にかけて眠りこけてしまった。ああ困ったな。もう朝まで寝られないかも。

 ただいま午前2時半。
 3月25日(金) 真冬の寒さ!
 昨日修了式で、生徒たちは春休みに入ってしまったから、教室その他で使用していた石油ストーブは回収されたのだが、暖房器具がなくなったとたん、寒いこと!
 ストーブを片付けたとたんに寒くなるのはけっこうよくあるパターンなんだけど、それにしても今年は冷えすぎ!
 午後、外に出たら、あられみたいなものが降っていた。  さすがに雪は降らないけど、3月下旬の宮崎でこんな低い気温って?

 3月22日(火) 転勤シーズン
 毎年この時期になると、公務員はそわそわと落ち着かなくなる。
 今年は転勤か、残留か?運命の先刻をまっている気分の人たちが毎年数人いるのだ。
 私なんかも同じ学校に10年以上も勤務しているから、本来なら当然「先刻」を待っている組に入るのだけど、私の場合はなかなかそうはいかない。
 健康状態が良いから、早いうちに一度は一般の中学校で教えてみたいけど、かれこれ7年、願いは実現せず。
 とはいえ、今年はひょっとすると?なんて少し変化を感じていたので、いつもよりは私も「そわそわ」していた。
 結局のところ、私の職場では、私を含めてほとんど移動がなさそうである。
 こんなに転勤する人が少ない年もないんじゃないかと思うほどだ。
 さ、また来年度も楽しくやりましょうっと。


 3月20日(日) 嬉しいこと
 昼前に九州北部で発生した地震は、かなり激しかったようだ。
 九州ということで、関西や関東の友達からたくさんメールが届く。
 「大丈夫?」
 「できることがあったら言ってね。」
などなど、親切な友人に恵まれている幸せを思い、みんなに感謝感謝だ。
 だが私本人はといえば、実は地震を体感していない。
 体調が悪くあまりよく眠れなかったため、すっかり寝坊して、30分遅刻で教会に行ったのだが、どうやら教会の入り口を入って靴箱をガサガサやってるころに揺れていたらしく、会堂に入ったときは、まだみんなの中にざわめきがあった。
 後で聞くと、宮崎は震度2や3だったらしい。
 とにかく九州は広いのである。
 テレビには被害を受けた博多の街が映し出されている。
 学生時代4年間暮らした、私が日本で一番好きな街。
 住んでいた付近の地名や、訪れたことのある地名を、こんな形で耳にするとは、なんとも怖い。
 きっとまた生徒から「やっぱり災いを呼ぶ人なんですね」と言われるかも。
 読者の皆さんのご無事を祈ります。

 午後から実家に行ってみた。
 妹が京都に帰って2週間。やはり毎日気になってしかたがない。
 ドアを開けると、母が飛んで出てきた。
 今日はあったかいねとか、たあいのない会話を交わす。
 たあいのない会話を自然に交わすことがこんなに嬉しいとは!
 「買い物付き合ってよ。」
 と母が言うので、スーパーへ行った。
 お肉や野菜を買い込んで、母は3時半ごろから料理にせいを出し始めた。
 結局早々と出来上がり、食事には早すぎるので舞っていたから、やたら冷たい揚げ物を食べる羽目になったんだけどね。
 母が何かと世話をやく。
 妹が帰るときに、さびしがって泣いてたというから心配してたけど、ずいぶん元気そうでほっとした。
 4月になったらまた帰るねと約束して、8時前に自宅に戻ってきた。


 3月17日(木) 季節の変わり目はちょっと苦手
 すっかり春がきたようだ。
 天気は悪いながら、昼間の気温は20度近くまで上がっている。
 花粉症の方々はたいへんそう。マスクに帽子、サングラスという完全防備でいるが、それでも鼻をグスグスさせている。
 私は花粉症ではないけど、今年はものすごい量の花粉が飛んでいるそうで、ひょっとしてニュー患者になっちゃうのではないかとビクビクしているこのごろ。
 昨日の午後などは、まじで目が痒く、鼻がムズムズするありさま。でも今日は大丈夫なので、まだ患者にはなっていないみたい。
 しかしもともと皮膚のアレルギーがあるので、かなり辛い。
 症状が落ち着いているときはけっこうスベスベ肌なのに、今は顔も手足もボコボコ。
 一番激しいのは透析中で、これはきっと皆さんには想像を絶する痒さだと思う。いえ、私がこうなるまで想像もしなかったので。
 体の中から何か針先みたいなのでチクチクされているような感じ。2,3本の髪の毛でくすぐられる感じ。草に負けたときのようなヒリヒリした感じ。これらが一度に襲ってくる。ピークに達すると、まるで100匹の蟻さんたちをお供にベッドに寝ているような気分になる。
 透析に使っているダイアライザーという浸透膜があるんだけど、それに反応しているらしい。ということまでは分かって、成分の違う膜に替えてもらったりもしたが、1,2度は症状が出なくても、3度目あたりからまた反応しだしてしまう。
 新しいものが入ってくる旅抗体を作ってしまうのか?いったいどういう体質してるんだか?
 とりあえず薬を飲んだりして、かなりごまかしていたけど、ここへ来てどうも症状が暴走している。
 早くこの不安定な気候のシーズンが終わってくれればいいのになぁ。
 と書いたものの、これが過ぎるとやってくるのは、犬の抜け毛シーズンではないか!
 実は犬の毛にも私の肌は反応してしまうのである。
 いやはやまいったね。まだまだ辛い日々は続きそうだ。


 3月16日 卒業式
 またこの日がやってきた。
 思えば小学校に入学した年から延々と繰り返している。
 学生時代、私は卒業式で涙を流すというような経験をしたことがない。
 盲学校では周りの多くの人が、小、中、高と何年も同じ学校にいるし、自分が高校を出るときには、私が外国で遊んでる間に同級生たちは卒業してしまっていたのだ。
 半年足らずの時間しか共に過ごしていないクラスメートとの卒業では、まるっきり涙を流すような気分にはならなかった。
 就職してからも、私は極力感賞に浸るのは避けようとしてきた。
 卒業式も仕事の一つ。クールに割り切ってその日を過ごす。
 だけれど、なぜだか今年はやたらにさびしい。
 中学3年間授業を受け持った女の子は学校を去っていく。
 彼女が学校を後にする前に手渡してくれた手紙には
 「私にとっての先生の存在は大きかったです。」
と書いてあった。彼女の夢は英語教師。かつて私が学んだ東京の学校へと旅立っていくのだ。
 もう一人の女の子は学校に残る。
 これまでずっと一緒だった友達が行ってしまい、一人きりでの高校生活だ。
 二人の未来がすばらしいものでありますように!夢を追い続け、掴まえることができますように!
 二人の去った教室がとても広く感じられる。

 3月12日(土) 極端
 気温が22度まで上がった昨日とはうって替わって、今日は最高気温8度とか9度とか言っていた。
 家から一歩外に出ると、びゅ〜〜っと強風が吹いてむちゃくちゃ寒い。
 徐々に冷えてきての8度ならそれほどでもないけど、5月なみのぽかぽかから、いきなり真冬の寒さじゃぁ体がついていかない。
 休みで、特に用事がないのをいいことに、1日家にこもりっぱなし。
 でもちょっとだけ外出した。近所のポストに手紙を入れ、コンビにで買い物をして、帰り道、歩いていたら知らない人に声をかけられた。<BR>  「すみません。このへんにバス停はありますか?」
 このごろは道聞かれて返事をするにも用心しなくちゃならない怪しい世の中だ。
 「もう少し先、あちらにありますよ。」
 指差しながら既に歩きだしていた。
 それにしても、めったに道など聞かれることはないから、とても珍しい。
 結果的に、変な人じゃなかったし、お役に立ててちょっと嬉しかった。
 ときどき道を聞かれそうになるが、こちらが見えない人だと分かると「あ、ごめんなさいね」とか言って離れていく。
 別に見えないからってぜったい道知らないわけじゃないのになと思うが、まぁそんなものだろう。
 ひょっとすると今日の人も、私をただの犬の散歩の人か何かと思ったのかも。


 3月11日(金) 送別イベント
 卒業式も近づいて、中学生も3年生を送り出す前の思い出作りに、校外で楽しく1日を過ごすことにしたのだが、今日はあいにくの雨。
 公園でやるはずだった「送る会」は学校の体育館で行い、その後市内でボーリングを楽しんだ。
 ボーリング場の2回の部屋を借りてお弁当を食べた後、四つの組に分かれて2ゲームやった。
 中学生だから、それほどボーリングの経験がない子もいるが、投げる毎にコントロールが上手くなっていく。
 どうやら一番経たなのは私だったようだ。
 なにしろバランス感覚が悪いので、ボールを持ってもふらふらしている。
 ガイドレーンをつけてもらってもさっぱりだ。
 2ゲーム目の途中で帰る時間になってしまった。
 外に出ると、なんとすばらしい天気になっている。
 気温も22度あったそうで、駅まで歩く間にみんな暑くてたまらなくなってしまった。


   3月10日(木) あれこれ
 県内に住む女性から突然「盲導犬のボランティアがしたいのですが」と、学校に電話がかかってきた。
 とにかく盲導犬のこととなれば私が一手に引き受けているので、私が電話を替わって応対したのだけど、結局何かよく分からなかった。
 盲導犬のボランティアといえば、私なんかは、パピーウォーカーとか、リタイア犬飼育とか、直接犬に関わる仕事を想像してしまうが、その人はアパート住まいで犬は飼えないという。
 募金活動で街頭に立つとか、そういうことなのだろうか、話してみてもやはり焦点が見えてこなくて、結局「今のとこ何もないんですね」と、話は終わってしまった。
 このあいだも、盲導犬について聞きたいと学生さんから言ってきたので応対すると、
 「盲導犬と歩いてどう感じますか?」
 「日本の盲導犬の実態を知りたい」
 というような漠然としたもので、とても答えに困ってしまった。
 知りたい!何かしたい!という気持ちが先に立ち、いても立ってもいられなくて、とりあえず踏み出してしまわれるのだろうか?
 何をするにも、いちいち頭の中でシミュレーションして、人に話しかけるにもまず心の中で言葉を唱えてリハーサルしてからでないと行動に踏み切れない私などから見ると、とても信じがたく、羨ましいほどである。

 加入しているプロバイダが、迷惑メールのチェックをしてくれるサービスを開始するのでモニターを募集していた。
 ここ半年ほど、やたらと迷惑メールが届いてうんざりしている私は、ひとつどんなものか試してみようと、さっそくモニターに応募した。
 けど、どうもあんまり性能がいいとは言えないようである。
 迷惑メールが届くと、その迷惑確立を判定して、たとえば「score 90.00」みたいにパーセント表示してくれるのだが、明らかに迷惑な、性的なことをべらべら欠いたメールにはなにもついてないかと思えば、点訳データを送ってくださっているメールに「score 100.00」なんてついている。
 結局タイトルを良く見て確かめないととんでもないことになる。これから改善すればいいけどね。


 3月6日(日)一人でいること
 日曜日は教会に行く日。
 お昼にみんなで食事をしながら、今頃妹たちは空の上かなぁ、なんて思う。
 午後、教会に来るNちゃんとバスで街に出て、銀行の前で分かれた。
 買い物をして帰宅。部屋が妙にガランとしている感じがして、大きな音でテレビをつけた。
 ノエルはいつの間にか私のクッションを取り上げて、自分のハウス代わりにしている。
 何とも言えない空虚感を感じながらも、これが私の生活スタイルだよね、と、ほっとしている自分がいる。
 きっと一生この調子だ。にぎやかな姪っ子のおしゃべりとかが聞けなくなったから、今はこんな気分になっちゃうんだけど、本来私には、一人でいることが必要なのだ。
 おしゃべりだとか、長電話だとか、男性とのデートだとかは楽しいものではあるけれど、1年365日、誰かと生活を共にすることなんて、きっとできないんだ。
 一人の生活。でもドアを開ければ外にはいつも仲間がいる。そんなスタイルがいいな。
 自分はどんな生き方をしていくのか?数年もやもやしていたけど、なんとなく、答えにたどり着けそうな気がするこのごろ。


   3月5日(土) 最後の夜
 3月なのに、「雪が降るかも」という予報で、驚きの寒さ。でもどうせなら雪降ってくれたら、きっと観測史上初のことになるだろうから、ちょっと期待したりして。でも結局降らなかった。やっぱ宮崎平野じゃぁ無理か。
 いよいよ明日妹親子が京都に帰ることになり、妹の友達二人と私と一緒に夕食を食べに行った。
 その後私の家にみんなでやってきて、11時半頃までしゃべって過ごした。
 それは、この5ヶ月しょっちゅうやってたようなことで、これが最後だとは実感できないほどだった。
 妹は、親の面倒見るために帰ってきてたんだけど、思えば私もずいぶん世話になったし、私と過ごした時間もかなりの長さになっただろう。
 家庭を持った主婦が、5ヶ月も夫を一人残して帰ってるなんて、そうそうありえないことだ。
 うちの両親も今度は元気に平和に暮らしてくれるといいな。
 ちなみに妹が京都に持ち帰る荷物はでっかいダンボール4個分だそうだ。ちょっとした引越し荷物だね。
 荷物の半分くらいは、あーちゃんのおもちゃと思われるのだけど。


 3月4日(金) あーちゃんとノエル
 一昨日私が病院に行くとき、ノエルを妹に預けておいたことを書いたが、実はそのことをめちゃくちゃ喜んでたやつがいたのだ。
 そう、姪のあーちゃんだ。
 「あーちゃんね、ノエルを育てるの〜!」と張り切っていた。
 そりゃいいけど、あーちゃんにあれこれ世話をやかれちゃ、ノエルはかえって休養にならないんじゃないの?と、ちょっと心配になった。
 結局はノエルが一緒にいることに満足して、あーちゃんはやたらに手を出すようなことはしなかったようで、ノエルもおもいっきり眠って過ごしたらしい。
 そして今日。妹が学校まで迎えにきて、いつものように病院へ行った。
 病院に着いて車のドアを開けると、すかさずあーちゃんが
 「ノエルはつれていくの〜?」
 「うん。もう元気だからつれていくよ。」
 と答えると、さも残念そうに
 「え〜え?!あーちゃん、ノエルを育てたいのに〜。」
 彼女にとっては、一緒にいてあげることがイコール「育てる」なのだろう。
 妹が
 「でもノエはあーちゃんに育てられるより病院にいるほうが嬉しいはず。」
と言った。実際ノエルは他所の犬たちほど小さい子供が得意ではなさそうだ。
 あーちゃんを無視して車から降りてくるノエル。いつまでも残念そうなあーちゃん。
 10月に帰ってきたときはノエルのこと怖がっていたのにね。時間の流れと、子供の成長を思い、あらためて驚いてしまう。

   3月3日(木) ノエルのその後
 ノエルはすっかり元気になったようだ。
 朝、尻尾ふりふりやってきたノエルを見て、職員室の先生たちが口々に
 「ノエちゃん具合はどう?」
 「何だったの?」
 などと声をかけてくれた。
 「元気になって良かったなぁ〜。」
 と、しみじみ言ってくれた人も。
 本犬は、みんなの心配や気遣いなんかどこ吹く風と、いつものおてんば娘に戻っている。
 処方食を朝からこまごま軽量して準備するのも、けっこうたいへんだ。
 キッチンを粉だらけにしながらがんばる私。待ち遠しくてつい鼻を鳴らしてしまうノエル。
 あと数日これが続くのか〜…。
 めったにお腹なんて壊さないノエルだし、一部の食品を除いてはアレルギーらしいものもないので、あまり食事作りに苦労したことがない。
 常にトラブルを抱えたワンちゃんの飼い主さんはたいへんだな。


 3月2日(水) ノエルお腹を壊す
 4時間目。空き時間だったので職員室で仕事をしていた。
 ふと気がつくと、ノエルが向かい側の席の先生のところへ行って、座って顔を見上げている。
 「どうしたの?」と先生が聞いても、じっと見つめていて動かない。
 しばらくすると今度は別な先生のところに行って同じことをする。
 何かおかしいなと思い、ワンツーに行きたいの?と聞くと動きがあった。
 それにしても、なぜ主人にでなく、他人様にうったえるんだろう?
 急いでワンツーの場所へ走ったが間に合わず、校舎の廊下を汚してしまった。
 さらに、ツーをビニール袋で拾ってトイレに流しにいっている間に、今度はトイレの前で嘔吐していたのだ。
 目が潤んで、耳も熱い。風邪か?嘔吐下痢症か?
 ちょうど自分の用事で午後から休みをいただくことになっていたので、動物病院につれていくことにした。
 迎えにきた妹と行ったが、獣医さんは大手術の真っ最中で夕方まで終わらないと言う。
 とりあえず様子を見て、明日になっても具合が悪ければまた来ますと言って帰った。
 が、やはり耳が熱く、鼻水も垂らしている。
 私は夕方から透析にいくけど、ノエルがベッドの下で吐いたりしたらたいへんだし、なによりノエルが苦痛だろう。
 妹が、終わるまで実家で見てくれる、夕方またもう一度獣医さんに見せにもいってくれると言うので、お願いして一人で病院に行くと、スタッフがみんなで心配してくれた。
 結局ノエルは胃腸がちょっと弱っているらしい。処方食をもらってきてくれたが、これがノエさんにはものすごく美味しかったみたい。
 朝食べたものは全部戻してしまってお腹は空っぽだし、夢中でむさぼり食っていた。
 午後9時に透析室の前で再会したときのノエルったら、何10年ぶりで会うような喜び方だった。
 入院したときに、黙ってそっとおいていったことが原因でいまだに私を信用してくれないノエルだけど、今日はしっかりしっかり言い聞かせて行ったから、きっと大丈夫だと思うけれど。
 とりあえず、今は元気なノエルに戻っている。ほんとびっくりしたけど、よかったよかった!


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