今月の壁紙はクリスマスツリーです。


 12月30日(木) 「やな感じ!」&「笑える!」
 妹とホームセンターで買い物をして、レジに並んでいたら、買い残したものを思い出したので妹にとってきてもらうことにした。
 カーとを残していったのだから、並んでいることは誰にも分かりそうなものだけど、私の気づかないうちに、よそのおじさんが私の順番を越して前に並んでしまっていた。
 商品をとって戻ってきた妹が
 「ちょっと。並んでたんですけど。」
 と声をかけると、
 「ああそうなんですか。ちゃんと前の人を見てついていかないから並んでるか分からないんだよ!」
と言い放った。
 これには唖然とした。私は黙っていたけど、妹はとても我慢がならなかったらしく、
 「見えないんだからついていけないの、しかたないでしょ!?」
と言い返してくれた。
 確かにこういうとき、心ある人なら
 「前が動いたから少し進んでいいですよ」
なんて言ってくれるんだよね。ま、世の中いろんな人がいますわなぁ。

 続いては笑い話。
 夜、食事をしているとき、父がポットから、きゅうすにお湯を注いでいた。が、なかなかポットのボタンから手を離さない。
 いつまで入れるのかなと思っていると、
 「あらららら、テレ見みちょったら入れすぎた!」
 溢れそうにお湯を注ぎ込んでしまったらしい。
 ちなみに父が見入っていたテレビとは、姪が見ていた「アンパンマン」だったのだから可笑しい。
 アニメ好きなAMI父なのでありました。

 12月28日(火) 嬉しい結果
 まったく、最近行くところといえば病院関係ばかりだ。
 県立病院の眼科へ行っているので、週末にというわけにもいかず、生徒のいない今日みたいな日がちょうどいい。それに病院事態あまり込んでいなかったから、早く終わって帰ってきた。
 時間があるので、ふと思い立ってこのまえできなかったノエルの検査に行ってみることにした。
 おしっこをビニールで受けて20mlくらい採って出かける。
 動物病院のドアを開けたけど、誰も出てこないし、診察室との間のドアも閉まっている。どこかの犬か猫が手術を受けているようだった。
 後から猫をつれてやってきたご夫婦とおしゃべりをして待っていたら、先生の奥さんが出てきて、今手術中だから物だけ預かって後から調べて電話しますと言う。本当は体重も、腫れ物の具合も、耳や口の中もチェックしてほしかったけど、1時間も2時間も待つのではたまらないので、今日のところは変えることにした。
 午後7時頃、検査結果の電話があって、
 「pHが6.5以下で、とてもいい感じですよ」
と言う。太ってしまうほうが怖いのでコントロール食を7月で打ち切って以来ずっと高くて困っていたのだが、ようやく下がってきた。
 ダイエットフードとサプリメントが力を発揮し始めたのかな。
 とにかく嬉しい。このままどんどん調子良くなって、ずっとずっと元気でいてほしい。


 12月27日(月) 静かな学校
 生徒のいない学校は、いつものことながらずいぶんさびしい。
 職員もかなり休んでいて静かだった。
 と書いている私も本当は休暇にしようと思っていたんだけど、結局やり残した仕事があったので今日は出勤したのだった。
 朝のバスもがら空きだし、いよいよ2004年も終わりだな。
 年賀状を1枚も書いてない。パソコンとプリンタがいまいち協調しないので、なかなか作業が進まない。はがき事態は、妹にノエルの写真を使って作ってもらったのだけど。
 ピンクのモール毛糸でセーターを編んでいたのがさっきできあがった。ずいぶん大きい仕上がりになったけど、なかなかいい感じ。糸がたくさん余ったので、うさぎの編みぐるみを作った。ほとんど適当に、なるようになったって感じでできたものだけど、けっこうかわいい。さて次は何作ろうかな?
 出来上がったうさぎはこんな風です。
     あみぐるみ、ピンクのうさぎ

 12月25日(土) ノエルがしゃべった?
 朝から透析を受けにいって、午後2時半頃帰宅すると、なぜか家の鍵が開いている。ぎょっとして、そっとドアを開くと、姪が走り出してきた。私が病院に行ってることをすっかり忘れて、妹が来ていたのだった。
 その後実家へ行った。
 小さい子がいると、ときどきおやつなどを床に落としていたりするのでたいへん。
 何か「カリカリ」という音がするので驚いてノエるのところへ行くと、確かに何やら食べていたようだ。
 ノエるの口の先には空になったアルミの包み紙が!最悪!チョコレートの臭いがする。でもなんでチョコであんなカリカリ音がするんだろう?と思ったら、それはたまご形のチョコの中に金平糖が入れてあるお菓子だったようだ。
 それにしてもうまいこと包み紙をはずしたものだ。なんて感心している場合じゃない。チョコレートなんか食べて大丈夫かな?
 外では人から口元に差し出されたものさえ拒絶するノエるなのに、どうして家ではこうなんだか?!わざわざキッチンへ行ってゴミ箱に頭突っ込んでいたりまでする。お恥ずかしい話。
 とりあえず具合も悪くなさそうなのでほっとした。
 自宅に戻るのが遅くなり、ノエるの食事が11時頃になってしまった(普通は9時半頃)。
 嬉しさにおおはしゃぎしながら、「へ、へ」と言っている。どうやらお腹が空きすぎて、胃が気持ち悪いみたいだ。
 と、突然その「へ、へ」の音が「くれっ、くれっ」と聴こえた。
 そう聴こえたのは私だけではなかったらしく、妹も
 「ねぇ、今ノエが、くれって言わんかった?」
 可笑しくて大爆笑してしまった。ノエちゃんついに人語をしゃべったか!?

 12月24日(金) クリスマスイブ
 私にとって、クリスマスは毎年忙しい。
 友達や彼氏とどこかへ出かけるからではない。私は「本物のクリスマス」を祝うからだ。
 教会に集まり、キャンドルを灯して主イエスのお誕生を喜ぶ歌をたくさん歌う。集まった人たちと、クリスマスおめでとうの挨拶を交わす。中心に、私たちのために生まれてこられたあの方を感じながら。
 私はいつも教会ではソングリーダーという役をしているが、今日は特別讃美をやった。Nちゃんのピアノ伴奏で「アメージング・グレース」を独唱。なんかすごく緊張した。この1年、私の教会生活はかなりむちゃくちゃだった。それでもこうしてクリスマスを祝うことを許されて、嬉しいな。
 キャンドルサービスが始まろうとするころ、いきなり私の父が会堂に現れた。車椅子を転がして、大声で皆に挨拶しながらやってくる。そして妹と姪、友達のMさんも。すごく嬉しかった。皆で同じ場所でクリスマスを過ごせたことが。
 このイベントのために、私は病院の予定を明日の朝にずらしてもらった。父が
 「二日開きでちゃんと歌が歌えるか心配しちょったよ。」
と言った。ま、なんとかね、見えない手が支えていてくださったから。
 HP読んでくださってる皆さんにも、メリークリスマスを過ごされますように祈ります。

   12月23日(木) 食事をおごってもらう
 妹の友達(たびたび日記にも登場しているHさん)が、パチンコだったかゲームだったか忘れたけど、とにかくお金儲けをしたから食事をおごるよと妹に言ったというので、
 「わぁいいなぁ。私にもおごってくれないかなぁ?」
と冗談で妹に言ったら、ちゃっかり本人に伝わってしまい、Hさんも気を悪くするでもなく
 「いいよ、いいよ〜。AMIちゃんも行こうや。」
と。なんだか悪いねぇ。
 などとは思いつつ、こちらもしっかりお呼ばれしてしまった。
 休日のレストランはどこもお客だらけ。結局妹のお気に入りの喫茶店で、Hさんと妹と姪と私、それから妹の別の友達のMさんの5人で行った。
 食事はすごく美味しかったし、おしゃべりも楽しかった。
 出かけたのが遅かったので、店を出たときはもう4時だった。

 12月22日(水) 球技祭
 いよいよ授業はあさって1日を残すのみ。
 中・高等部の生徒と職員で校内球技祭を行った。
 フロアバレーボールをする6チームと、サウンド・テーブルテニス(卓球)をする4チーム。県外に進学した卒業生のE君も応援にきて楽しくプレーした。
 私は盲学校の学生だったころにはバレー部だったけど、今は怪我の危険があるのでいつもSTTのほうに参加する。
 理療科のマッサージ実技室に卓球台を運び込み、ベンチ代わりに実習用ベッドを周りに並べてゲーム開始。
 皆もえている。
 我がチームは生徒二人と私。チーム名はユズポンズ(誰がつけたんだぁ?)。
 一人2回ずつ試合をし、私たちは3人とも2勝して優勝をゲット!わ〜〜い!!
 それにしても皆すごいパワフル。中にはめちゃくちゃ見ごたえのある試合もあってすごく面白かった。
 ノエルはといえば、ピンポン球が飛び出すたび興奮して捕まえようとする。
 口を明けて飛びつくのにはまいってしまった。
 ボール遊びをさせてるわけでもないのに、やはりレトリーバーの血がそうさせるのか?
 STTが終わっても、まだバレーの試合が続いていたので、皆で体育館へ移動して見物。
 生徒のチームの一つと、職員チームが本気で戦っているところだった(先生たち、勝ったらしい。体大丈夫かぁ?)。
 球技祭りは以前は毎年行われていたけど、今は授業時間を確保するため、体育祭をやらなかった年だけやっている。
 だけどあの生徒たちの生き生きした様子見てると、年に一度くらいやってもいいんじゃ?なんて思ってしまう。
 なんて、自分が楽しいからだったりして?

 12月21日(火) 不思議な出会い
 なぜか昨日の日記の日付を大幅に間違えていた。どうしちゃったんだろう?あわてて修正。
 朝起きたらホームページのカウンターが10000を超えていた。
 皆さんに感謝感謝であります!
 本当に今年はホームページを作ったおかげでよい1年だったなぁ!

 出会いといえば、今日はもう一つ驚きの出来事があった。
 2,3年前か、近所のデパートの中にあるうどん屋の店員をしていたおばさんと親しくなった。
 たまたま道を歩いていたりすると必ず声をかけてくれる。
 今年になって、ある日たまたま出かけるために1回でエレベータを降りたところにそのおばさんが立っててて、すごくびっくりした。なんと、おばさんには、このマンションにお友達がいたのだ。
 その後うどん屋さんが別の場所へ移転したので、おばさんは店を止めて、デパートの近くにあるバッグ屋さんで働き始めた。
 なにしろ私もよく歩いてる道沿いなので、前にもまして会う機会が増え、ますます仲良しになってきた。
 「このまえ、またあなたんとこのマンションの友達んちに遊びに行ったとよ。」
 「ふ〜ん。じゃ、今度は私んとこにも寄ってよ。」
などという会話を交わしていたのだった。
 突然、彼女から職場に電話がかかってきた。いつぞやTVに出たときに、私の名前も職場もチェックしていたらしい。
 今夜行くからねと言う。
 楽しみに待っていたら、家で焼いたというクリームチーズケーキを持ってやってきた。
 大感激!
 出会いって、どこに待っているか分からないね。
 で、ケーキのほうはといえば、もんのすご〜く美味しかった!
 「ノエルちゃんの分も」なんて言って二切れおいていったのがちょっとまいっちゃうけどね。

 12月20日(月) 朝のバス
 私が通勤に使っている路線は、沿線に私立高校、養護学校、盲学校と、三つの学校があり、朝はいつもぎゅうぎゅう詰めだ。
 それほど込んでいるのに、毎朝私が乗るときには、入り口入って正面の座席(もし車椅子の人が乗ったらその椅子が畳まれる)が空いている。養護学校の生徒が私が来るのを予想して先に空けてくれているらしい。
 どうやら私のためには、その場所を空けてやらなくてはいけないと思っているようなのだ。
 まさか私が病気だということを知ってるわけはないから、きっと「目が悪い人には席を譲るべし」と考えているのだろう。
 ところが今朝、バスに乗り込むと、養護学校の生徒たちがたいへんな騒ぎになっていた。
 たまたまいつも空けてくれているその席に、知的障害の重い子が座っていたらしい。
 その子は他の軽度の子たちのような考えは持っていない。自分が座っていたいから、誰が何と言おうとガンとして動かない。
 それを他の子たちが
 「ちょっと、立ってよ!も〜ぉ!」
と怒っているのだった。
 面白いのは、そのすぐ後ろの席の子。自分はどっかと座り続けながら、前の席の彼に、さっさとどきなよなどと言う。
 とにかく席を譲るべきはその場所に座った人であって、他の席の自分は関係ないという、実に不思議なルールを勝手に作っているのだ。そして、周りの皆も一斉に、補助席の彼を攻めたてているのだった。
 こうなると居心地悪いのは私のほうだ。いや、毎日あまり居心地良くはないのだが。
 「いいから。止めなさい。」
と言って前へ移動した。さて、明日からどうなることやら…  いつも誰が席を空けていてくれるか分からないままに座っていて、なんとなく気まずい。ときには私が乗ってくるやいなや、運転手さんが
 「席を譲ってあげてくださ〜い。」
と大きな声で言ったりする。
 ちょっとプレッシャーというか、できれば乗りたくないなぁ、1本早いバスにしようかなぁとか思ってしまうこのごろ。


 12月16日(木) 風邪大流行
 例年に比べるとずいぶん暖かい12月なのだけど、なぜか学校では風邪が大流行している。
 中学生はほとんどが鼻をグスグスさせているし、日替わりで誰かが休んでいる。
 授業をしている間にも、こちらが具合悪くなりそうだ。
 なにしろ英語教師はしゃべりっぱなし、生徒にもひっきりなしにしゃべらせているからね。
 他の教科の先生はマスクをしたりして、ボソボソしゃべっててもそこそこ授業はできるようだが、英語の先生や音楽の先生はそういうわけにもいかないだろう。
 今回は、熱が出るタイプと、お腹にくるタイプがあるようで、どうやら私もお腹にくるやつをもらってしまったらしい。
 病院で薬をもらったけど、どうにか今朝には元気になっていたので一安心。
 市内の某小学校から、2月に盲導犬のお話をしてほしいと依頼の電話。いよいよまたお話シーズンが近くなってきたなぁ。
 小学校3年の国語の教科書に「盲導犬の訓練」という文が載っている。
 宮崎市郡の、おそらく全ての小学校が同じ教科書を使っているので、だいたい同じくらいの時期に公演依頼が集中するのだ。
 今年なんて、2月の木曜日の午後は毎回どこかへ出かけていた。
 またまたそういう状態になるのかな。


 12月14日(火)
 風邪が流行りはじめている。たった7名しかいない中学生が一人か二人欠席すると、もうなんだかやたらに寂しい。
 月に一度のALT来校の日。今回は小学生がクリスマス会をすると言ってはりきっていた。彼女を取り囲みめちゃくちゃ盛り上がっている。こんな無邪気さが中学生になっても続けばいいのにと思うが、彼らも中学に来たら、英単語一つ発するのにもじもじするような恥ずかしがりやになるのかなぁ?
 昼休み、そのALTの彼女と、高等部の生徒二人とでサウンド・テーブルテニス(視覚障害者用の卓球)をやった。わいわいと楽しくボールを打ち合っている。英語の授業を離れたところでこんな自然な交流が生まれるのは、すごく嬉しい。

 12月11日(土)
 あまり変化のない1週間だった。日記にもこれといって書くことがなくて、「ほぼ毎日更新しています」なんて表示は大嘘になってしまった。
 このまえから母が私のことを心配していたらしいので、久しぶりに顔を見せに行った。
 前回見舞ったときよりはかなり調子が良さそうで、ベッドから降りて歩き回り、わりとはっきりした口調でしゃべっていた。
 「なんにも憶えていられない」といらいらする様子を見せる。憶えていられないと自覚できること自体が進歩なのだが。
 私に向かって
 「いいねぇ、あんたは溌剌として〜」
と言う。

 買い物をしてから実家に行った。
 夜、姪と遊んでいたら、姪のふざけが過ぎて私の腕をペシッとたたいてきた。
 普段から触ることさえ許していない、透析に使うほうの手だ。
 姪をおもいっきり叱りつけた。普段から私は怖いおばちゃんなので、私に怒られることなんか、なんとも思ってないはずの彼女が、たちまちシュンとなってしまった。
 妹もやってきて、
 「そこ触ったらだめって言ってるでしょ?たたいたらおばちゃん死んじゃうかも知れないよ!」
と言う。姪は泣き声になって
 「やだ〜。生きてるほうがいい〜!」
と叫んだ。そして自分から
 「ごめんなさい」
と言う。いつもママから
と。<いつもならBR>  「悪いことしたら何て言うの?!」
ってママから言われてようやく機械的に言うだけなのに。なんか、心がキュンって感じになった。子供はこんな風にして大きくなっていくんだね。

   12月8日(水)
 病院に行ったら、ベッドの上がけが分厚いものに変わっていた。
 12月なので変えたんだと思うけど、なんだかまだ早いような感じ。
 おまけに空気が乾燥して、全身が痒い。
 もともとアレルギーとかアトピーなんかの類とは無縁だったけど、この2年あまり、これにはとても悩まされている。
 昔から冬は得意じゃないけど、ここへきてますます苦手になっている。

 12月5日(日) 博物館のユニバーサルデザイン
 実に博物館ざんまいな週末になってしまった。
 昨年オープンした「西都原(さいとばる)考古博物館」で、博物館のユニバーサルデザインを考えるシンポジウムが行われ、パネリストとして参加した。
 私は自分が博物館好きということもあり、ここのUD化に関しては、試作検証の段階から参加させてもらったりしていたが、やはり実際にオープンして、展示物を見ながら回ってみると、模型や模擬展示室では気づかなかったことも見えてくるものだ。
 せっかく時間をかけ、お金をかけて作ってくださった使節ではあるが、まだまだ問題と感じる点もあり、率直に印象や意見を述べさせていただいた。
 とは言うものの、この博物館、さすがに見ごたえがある。
 展示物のほとんどがケース無しにディスプレイされているので、目が不自由な人はもちろんだが、一般の人でも手にとって、質感や重さを感じることができる。
   こんな施設が、全国のあちこちに増えてくれればと思う。
古代の埋葬の方法で、南九州特有の地下式横穴というのがあるそうだが、それを再現している部屋があった。
 暗くてかなり怖いその部屋は、足元をガラスばりにして、横穴を見下ろす形になっている。
 私自身怖かったけど(実はちょっと閉所恐怖症気味なAMIなのだ)、ノエルの怖がり方は半端じゃなかった。
 ガラスの上にはぜったい足を踏み入れようとせず、腰を落としたまま、かろうじて私についてくる。ちっとも盲導犬になってない。別の博物館でもこんなことがあったけど、励ませばなんとか歩けたのに、今日はまるでだめだった。本当に地底に落ち込むとでも思ったのかな。
 今回のイベント参加で、思いがけない人たちとの再会があった。
 お一人は、中学・高校時代の恩師で、視覚障害者の理科の授業、ことに観察や実験については第一人者のT先生。現在は大学で教えておられるそうだ。
 理科は得意じゃなかったけど、もともと好奇心おおせいの私は、いつもいつもこの先生の授業を楽しみにしていたし、現在博物館なんかに興味があるのも、あの授業の影響があるのかも知れない。
 もう一人は私の高校の先輩にあたる女性で、アメリカ留学中、同じ街の美術館の研修生(?)をしていた。
 彼女とは10数年ぶりの再会を喜び合い、メールの交換を約束して分かれた。
 さらには、母校であるS大学の先生がみえていたり、なんだかとても嬉しいイベントだった。
 午後、急いで東京へ帰られた数名を除いたメンバーで、昼食をとりながらいろんな話をした。
 その後、県立博物館を見学したいという二人の方に同行。なんと二日連続の訪問。本当に博物館ざんまいの土日だった。


 12月4日(土) 博物館イベント
 ようやく調子も良くなってきたし、週末のスケジュールは予定どおりこなせそう。良かった!
 まだ顔が腫れてて恥ずかしいけど、いつまでもうだうだやってるわけにはいかない。
 それにしても出かける予定が多いときに限ってたくさん雨が降る。
 県立博物館の一部になっている民家園で、視覚障害者のための体験イベントが行われた。
 重要文化財指定の民家に濡れ犬をつれていくのも申し訳なく、博物館までタクシーで乗りつけたけど、そこからが長い。結局べちょべちょになり、タクシーはまったくの無駄に終わった。
 私は博物館でのイベントを毎年とても楽しみにしている。これで3回目だ。
 昨年は宮崎の動植物、その前は江戸時代の生活体験と、毎回わくわくするようなことばかり。
 今年は、1830年代に立てられたという民家に入り、まずはいろいろな民具に触らせてもらった。
 民家の作りは、土間に続く台所、畳敷きの居間やその他の部屋。部屋の真中に囲炉裏。
 印象としては、つい10年くらい前まで母の実家の人たちが住んでた家とあまり変わらないなって感じ。
母の実家は、おそらくその民家よりは100年も後に立てられたものだが、その間、一般に、人々の生活スタイルというのは、あまり変わっていなかったのだろうか。いや、母の家は貧乏だったから、周りよりも現代化に遅れたのかな。
 ま、それはともかく、昔の人というのは、なんと器用にいろんなものを作っていたのだろう。
 風の力で米と籾殻を分ける機械とか、糸つむぎ機とか、魚を捕獲する装置とか、触って、動かしてみると思わず「へぇ〜っ!」と感嘆してしまうものばかりだ。
 民具を触れた後、囲炉裏に火を起こし、語り部さんたちに昔話しをしていただいた。
 あったかい囲炉裏に、宮崎弁で語られる民話がなんともいい雰囲気。
 さぁ、次はどんな体験が待っているのかな?
 博物館大すきなAMIは、イベントが終わるやいなや、もう次の企画を楽しみにしているのであった。。


 12月3日(金) 不調
 久しぶりに体調不良で仕事を休んでしまった。
 夜中に目覚めて、あまりの気分の悪さに血圧を測ると、190~108もある!いくら血圧不安定の私でも、こんな数値はめったにあるものじゃない。おまけに脈がすごく速い。
 さては飲んではいけない薬だったのかな?などと思いつつ朝を待った。
 そもそも、ことの始まりは、一昨日の透析中、なんだか顔の左側が痛いなぁと思っていたんだけど、やがて激烈な歯痛が襲ってきたのだ。
 ついこのまえ、歯はどこも悪くないと言われたばかりなのに、どういうことよ。
 なんとか昨日の施設訪問まで乗り切り歯医者へ行ったら、
 「これは難しいねぇ」
 何年も前に別の歯科医に治療してもらってたのが、実は中が完全にきれいになってない状態で仕上げてしまってたらしい。だからこんな酷いことになるまで、悪いところがあるようには見えないというわけだ。
 とりあえず抗生剤と消炎剤を飲んでみてということで、昨日はそのまま帰ったんだけど、痛みは増すばかり。ほっぺは腫れてしまってとんでもない。
 透析の主治医に、これこれの薬で血圧が上がったりすることがありますかと電話で尋ねると、
 「そういうことはないよ。痛みを我慢したからだね。」 との返事。
 痛みを我慢しただけで190にもなっちゃうものか。まぁ、それだけとんでもない痛みだったということか。
 再度歯医者へ行き穴を開けてもらったらかなり楽になったけど、いっこうに体調は戻らないので、家に帰ってぐうたらしていた。
 幸い今日はイベントがあって授業のほとんどない日だったけど、中間テストの問題作らないといけないのに、困っちゃうな。
 明後日日曜日は、またお話依頼を受けてるのに、片側だけ膨れたこの顔、それまでに治るんだろうか?

 12月2日(木) 施設訪問
 先週に引き続き、施設訪問2回目。
 今回は高校生も一人加わって、生徒8名、教師9名で、知的障害者の施設へ行った。
 そこには本校の卒業生もたくさん入所している。知的障害に加えて視覚障害もあると、なかなか受け入れてくれる施設がないので、結果としてそこに集中してしまうのだ。
 そんな入所者の中に、音楽の才に恵まれたメンバーがいて、「グレープフルーツ」というバンドを作って、あちこちでコンサートをしたりなどして活躍している。
 今回は、本校のメンバーと、グレープフルーツのメンバーとで音楽の交換をした。
 グレープフルーツのメンバーの中には、昔私が小学生だったころに中学や高校の先輩だった方も何名かおられる。
 嬉しそうに近づいてきて、私を頭から撫で回し
 「AMIちゃん、元気?○○先生は元気?」
 などと言う。とっくに転勤や退職をされた先生の名前ばかりで困ってしまうのだけど。
 つい1年半ほど前に高校を中退して入所したY君は、私たちを見ると大興奮。そのまま学校についてくるんじゃないかと思ってしまった。
 これでついに今年のステージ発表は終わりだ。充実感とともに、なんとなくさびしいかも。


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