このページの背景は、ピンクのチェックにハムスターの壁紙です。

 9月30日(木)
 台風が昨日のうちに通り過ぎてくれていて本当に良かった。
 今日は農業体験の日。
 中学生7名、農業大学校の畑へさつま芋の収穫に出かけた。
 5月に1年生だけが、苗植えに行って、今回掘るのはそれが成長したものだ。
 畝に皆で並んで芋を掘り出す。
 「うわぁっ大物だぁ!」
 生徒たちの歓声が挙がる。16個のビニール袋が収穫物でいっぱいになった。
 午後は、大学校の方から、果物のハウスや大型の農業機械を見せてもらった。
 直径が人の身長ほどもあるでっかいタイヤをつけたトラクター(?)の運転台によじ登りにこにこしている子供たち。
 めったにない経験ができて、すごく充実の1日だった。
 けど、120haあるという畑地は広大で、なんだか歩き疲れてしまった。歩くのは好きだけど、運動量が増えるとどうしても健康人にはかなわないよ。
 へとへとの私をよそに、ノエルは最後までルンルンで快調な歩きをしていた。
 パパイアの畑を見た後、急な土手をよじ登って道路に出たときはちょっと驚いたな。
 ほとんど壁みたいなその斜面を、ノエちゃんはタタタッて、いとも簡単に駆け上がってしまったんだもの。
 嬉しかった。ノエちゃん、まだまだ若い!!

 9月29日(水)
 台風の九州直撃もこれで3度目になった。
 朝起きて、とりあえず出勤準備をしていたけど、だんだん外の荒れ方が激しくなってくる。
 バスは走っているようだけど、とにかく外を歩くのが怖い。
 自分の有給を使って休めばいいやという気持ちになり、学校へ連絡して、午後までずっと家に閉じこもっていた。
 965hPa、風速35m。決して小さい台風ではないのに、前に来た二つがあまりにも強烈だったので、たいしたことないみたいな気がしてくるから怖い。
 スピードも速く、あっという間に通り過ぎて、なんかあっけないなとさえ思う。が、他県では死者まで出ているという。
 午後3時、通院のため外に出たら、すっかり青空になっていた。爽やかな風が吹いてすごく気持ちいい。
 思わずノエルのお散歩を兼ねて、病院まで歩いてしまった。

 9月28日(火)
 職場関係の数名で近いうちに「お疲れ様会」をやることになった。  企画当番になっている私と他3名で、どこのお店がいいかという話をした。
 「ノエちゃんがいるから、どこでもってわけにいかないよね。入れてくれるか聞いてみないと。」
 ひさびさにこういう話し合いの流れを経験した。
 「いちいち聞くことないですよ。どこでも入れてくれることになったんですから。」
 いや、私は昔からわざわざ「盲導犬ですが入れていいですか?」なんて問い合わせたことはない。「いいですか?」と尋ねるってことは、「だめです」の答えもありという前提になり、それ以上交渉のしようがない。
 現地に行ってから断られたら、なんとか理解を求めて「迷惑かけるようならすぐに出ていきますから、とりあえず入れてくださいよ」とかなんとか言って入ってしまう。それで追い出されたことは一度もないし、たいていは話せば分かってくれるものだ。
 しかし、同僚は納得がいかないようだった。
 「いくら法律でそうなったと言ってもねぇ、向こうの事情もあるだろうし…」
 上に書いたようなことを説明すると、
 「そう言うんだったら、問題が起きないように、あなた予約入れてくれる?」
 「それはいいですけど、私はただ人数を言って予約するだけですよ。」
 なんだか気まずい沈黙。
 その昔、まだ補助犬法もなにもなかったころ、ネット仲間とオフ会をすることになって、会場が以前入店拒否されたところだったのを思い出して不安をボードに書き込んだら
 「大丈夫だよ。もし断ってきたら、そのときはさっさと出ていこうや。僕らの友達を拒否するお店なんて二度とくるもんかってね。」
 「そうだそうだ。店の前の道路に料理を運ばせて、路上でぱ〜っとやるのもいいね。放送局が近くにあるから、取材にくるかも知れんよ。」
 などと、全面的に私の味方をしてくれて、いたく感激したことがある。
 片や顔も見たことのないネット仲間。片や視覚障害教育従事者。複雑だよね、こういうの。

 9月25日(土)
 今日こそノエルの健康チェックに行こう、というわけで家を出たとたんに雨が降り出した。
 ほんとにこの雨、いつまでこんなぐずついた空模様が続くのやら。
 体重は先月と変わらず。あれだけ苦労してダイエットフードに切り替えたのに、ちょっと残念。でも、とりあえずは現状維持、増えてはいなかったということで良しとしますか。
 pHはちょっと高めだった。石ができ易い体質ではないから、これくらいなら神経質になることはないってことだったけど。涼しくなってきて、自分からは水をあまり飲まなくなってきたから、気をつけてあげないとね。
 以前のように治療食を買って帰らないので、このごろは動物病院の帰りも身軽だ。
 雨も上がったので、そのまま街へバスで出て買い物をした後、家まで歩いて戻ることにした。
 約15分ってところかな。でもことごとく信号にひっかかった。
 三つ目の信号のところにローソンがある。ノエルが指示もしないのにお店のほうへ歩いていこうとする。
 「今日は行かないよ」
 信号のほうに向き直るがあいにく赤なのでそのまま直進できない。
 立ち止まるとノエルは、すかさずまた右を向いて尻尾を振ってきた。
 「お店行きたいの?」
 と行ったら、尻尾の振りがほぼ180度に!
 「分かった、分かった。行きますよ。」
 特別買うものもないのに、ふらりと店に入る。
 「ノエル、こんにちは〜!」
 ノエちゃんファンの店員さんに会って、ますますご機嫌。
 ノエちゃんには負けるなぁ。
 「犬に主導権を持たせてはいけません」
  なんて声がどこかから聞こえてきそうだ。

 9月24日(金)
 大忙しの1日。
 研修やら祭日やら代休やらでほとんど職場に行かない1週間だったが、実は期末テストの真っ最中で、今日は二クラスのテストをした。
 成績を来週初めまでに出さないといけないが、月曜日はまた出張だ。
 さらに、火曜日に生徒たちがS中学に学習交流に行くので、点字使用の子たちの教材点訳をしなければならない。そんなときに限ってプリントの量が半端じゃないんだよね!
 隣の席の先生に読み上げてもらうのを、猛スピードでタイプで打ち込み、なんとか2時間で仕上げたが、肩がバキバキにこって頭が痛くなった。
 テストの全日程が午前中で終わり、午後から中学生と文化祭の練習。
 すごくいいものになりそうでわくわくする。
 ちなみに宮崎盲学校文化祭は11月6日土曜日です。お暇な方はどうぞいらしてね!

 9月23日(木)
 昨日は月曜日の代休、今日は秋分の日で、連休と仕事とがとびとびにやってくる。
 東京から、高校時代のクラスメートが遊びにきた。
 彼女の旦那さんと、母校の先生も一緒だ。
 先生は実家が宮崎なので、二人を四日間案内して回るらしい。
 夕方、ノエルと二人、ご一行の泊まっているホテルを訪ねていき、しばらくお部屋でしゃべって過ごした。
 その後繁華街へ出て食事。昔の話やクラスメートたちの消息など、次から次へと話が飛び出して、すごく楽しかった。
 先月会った友達の15年ぶりには負けるけど、おそらく7,8年ぶりの再会か?
 こうして遠く離れても、私を憶えていて、会おうよと言ってくれるなんて、すごくありがたいな。

 9月20日(月)
 教職10年研の一環で、宮崎市立図書館で社会体験研修をさせていただいた。
 妙に静かな朝だなぁと思いつつバスを待ったが、なかなか来ない。
 これじゃぁもう遅刻してしまうという時間になったのでしかたなくタクシーで行ったが、よくよく考えてみたら今日は世の中休日なんだっけ。
 とりあえず、どうにか先方の職員朝礼で挨拶できる程度には間に合った。
 学生のころから、図書館という職場にはすごく興味があった。
 それは、ただたんに本が好きだからなのだけど、とにかくこんな形で体験できて嬉しい。
 図書館業務内容についての概要説明をお聞きした後、司書の女性に館内を案内してもらった。
 その後、このHPからもリンクさせていただいている「点訳なのはな」の方たちと、点訳本の校正…のつもりが、その本の内容が面白くて、思わず休憩時間まで読みふけってしまった。
 午後は点字講座の受講生がみえたので、その方々の前で盲学校のこと、自分のこと、ノエルのことなどをお話した。
 各地に点訳グループが存在するが、中には自分が点字を面白いと思うから点訳をするけど、視覚障害者の生活だとかにはまるで興味がないという人もいると聞いたことがある。
 けれど、宮崎の図書館に集まっていた人の中にそのような方はおられないようだ。皆とても熱心に私の話を聴いてくださり、すごく嬉しかった。
 「なのはな」の皆さん、今日は本当にお世話になりました。また来月もよろしくお願いします。

 9月18日(土)
 このごろ、子供のやることをまるで見ぬふりしている母親が多くなったのはどうしてだろう?
 お店の中で騒いだり、人の迷惑になることをしていても知らん振り。
 さらに酷いのは、自分に批難の視線が向けられると、子供をハンドルしきれない自分の責任を、他人に転嫁してくる母親だ。
 百円ショップでいろいろ見て回っていると、幼稚園児くらいの男の子が近づいてきた。
 「わぁ犬だ。犬は怖いなぁ。」
 と言いつつも、その場を離れる気配はない。
 こちらが歩き出すと、きゃぁ〜とか言って逃げるが、またいつの間にか近くへ来ていて、犬が怖いとか何とか言っている。
 結局店中この調子でつきまとわれ、いいかげん我慢の限界に達したので、
 「犬が怖い怖いって、なんでそんな近くにばかりいるの?うるさい子はあっちへ行きなさい。」
と叱った。
 犬よりも飼い主のほうがよほど怖いと理解したらしいその子は、急いで母親のところへ戻っていった。
 母親は意外にも、私のすぐ近くにいた。
 ずっと見てたのになんで子供に注意してくれなかったの?と心の中で忌々しく思っていたら、彼女はもっととんでもないことを言ったのだ。
 「もうあの犬に触っちゃだめだよ。あの人にたたかれるよ。」
 むちゃくちゃ頭にきた。いっきに血圧が急上昇するのが自分で分かるくらいに。でも無言で立ち去った。あんな態度の母親に何を言ったって、まともに聞いてはもらえないことは分かりきっているからね。
 あの子はどんな大人に成長するのだろう?これから小学校、中学校と進んでいく段階で、あの母親は当然家庭ですべきしつけをせず、全てを学校に押し付けてくるのだろうか?この手の親が、このごろ本当に多いのだ。大丈夫かな?子供たちの未来は。

 9月17日(金)
 帰ってみると、郵便受けに妹からの郵便があった。
 さくや
 「とどいた?」
 と聞かれたのだけど、1日遅れたようだ。
 プレゼントはもちろんすごく嬉しいものだった。でももっと驚いたのは、同封されている点字の手紙だ。
 昔、妹が小学生・中学生だったころ、東京にいた私のところへ、点訳ボランティアをやっていた母の点字道具を借りて手紙を書いてくれることがあったが、ここ10数年はそういうこともなかったし、もちろん妹は点字の道具など持っていないはずだった。
 手紙には、京都ライトハウスへ行って道具を買ってきたと書いてあった。
 プレゼントだけ届けたのでは私にわけが分からないし、予告して送ったらつまらない、びっくりさせてあげたくて点字の手紙を入れることにしたとある。
 大感激で心がじ〜んとした。
 親も私も、こういうことのできる性格ではない。同じ親から生まれた姉妹なのに、私の妹はどうしてこんなに優しいんだろう?人を喜ばせる天才だよ、HARU ちゃんは。

   9月16日(木)
 私が地上に生まれた記念日が、今年もやってきた。
 同年代の友達の誕生日に「おめでとう」と言うと、
 「30過ぎておめでたくもないよねぇ」
 などと返ってくる。
 歳を重ねることは、おめでたくないのだろうか?
 確かに、私も堂々と自分の年齢を人に言うのはちょっと躊躇われるようになった。けれど、無事にまた1年過ごせたことには、心から感謝せずにはいられない。
 7年前の春、従兄弟が突然この世を去った。健康そのもので、若さにあふれ、バリバリ仕事をしていたのに。
 私は、ついに当時の従兄弟の歳を追い抜いてしまった。まさかこの私が彼より長く生きるなんて、10年くらい前には誰も想像できなかっただろう。
 もしも私が数十年早く生まれていたなら、私の生涯は、30年足らずで終わっていたはず。2000年4月からの私の命は、まさに神様の恵みだ。こんなにも命の尊さを思い、1日1日の重みを感じて生きていけるのは、私に与えられた特権だと思う。
 人の生涯、どれだけ長く生きたかではなく、どれだけ中身の濃い生き方をしたかが大切なのだ。許される時間の限り、全力で生きていく。踏ん張って、頑張って生きるのではなく、楽しんで、喜んで生きるのが私の目指すところだ。そして、誰かの心に、私というちっぽけな人間が留まることがあれば、すごく幸せだと思う。
 今年も今日を迎えられたことを感謝して、私は自分に「おめでとう」を言いたい。

 9月15日(水)
 帰りのバス停で、ときどき3人組の女性に会う。おそらくは養護学校の卒業生で、近くの作業所か何かで働いているようだ。
 皆犬好きで、私ともすっかり仲良くなっていた。
 たいていは私のほうが先にバス停に到着しているのだけれど、今日はギリギリまで学校で用事をしていて遅くなった。
 バス停の反対側の横断歩道に差し掛かると、向こうから
 「ワンちゃ〜〜ん」
 と彼女たちが呼んでいる。これには少し困ってしまう。
 横断歩道を渡り終わると、皆が、わっと集まってきた。
 「ワンちゃん、こんにちは〜」
 と、てんでに手を差し伸べてくるのを止めて
 「あのね、歩いてるときだけは声かけないでね。気が散ったら危ないんだ。バス停に着いてからにしてね。」
 本当はバス停でちやほやされるのも、あまり好ましくはないんだけど、それでは彼女たちにちょっと気の毒過ぎるかなと思いながら、できるだけ言葉を選んで、柔らかい調子で言ったつもりだったんだけど、
 「すみません…」
 小さな声でそう言うと、3人はノエルから5メートルほど離れたところにしょんぼりと固まって立ちつくしていた。
 「そんなに離れなくてもいいんだよ〜」
 声をかけてみたけど後の祭りだ。すっかり3人を傷つけてしまったらしい。
 気まずい距離を置いて、私たちはバスを待った。
 私の言ったことは間違っていたのかな?
 障害児教育に携わっていても、ときどき本当はどうしたらいいのか分からなくなる。

 9月13日(月)
 またまた虫さんの話。と言っても、今度のはそれほど怖くはないのだけど、かなりやっかいものだ。
 いつの間に?と思うすばやさで、10箇所も蚊に刺された。
 透析の後って、あちこち痒くなり易いから、初めはそれだろうと思っていたけど、それにしては痒みが激烈だ。指で触ってみると、ポチッと膨れて、だんだん大きくなっていく。
  マンションの門から、エントランスに入ってエレベーターで部屋まで上がってくるわずか2分かそこらの間に、よくもこんなに刺してくれたものだ。
 昔から「AMIと一緒にいれば刺されずにすむ」と言われたほど、私ばかりが集中攻撃を受ける。
 病気の私の貧血の血なんかどうしようもないでしょ?などと蚊をばかにしてみたり。それにしても血液臭いのか、やたらとシャントのある左腕ばかり狙ってくるようだ。もし海で溺れたら、真っ先にサメに襲われるのも私だろう。
 2分で10箇所!どう考えても蚊のやつは欲張りだね。でも私がいればノエルは刺されずにすむのかな?自分の身を捧げてフィラリアから守ってあげる…ああ美しい愛情!なんてね、しょうもな!

   9月11日(土)
 買い物に行った帰り、お店を出たところで、女性二人がこちらを見て何か言っているのに出会った。
 「ほら、盲導犬やが。」
 「ああ、あの方知ってるよ。福祉の先生。」
 福祉の先生?いったい何のことだ?聞いてみたくなったけど、知らないふりで通り過ぎた。
 ときどき「先生」という呼び名だけが一人歩きしてしまう。
 よく間違えられるのが「点字の先生」だ。
 実は点字を使ってはいるけど、教える技術は持っていない。
 4年前、入院してたときは、暇に任せて折り紙ばかりしてたので、ほんとに折り紙の先生だと思い込んでる人がいた。実際折り紙教えて食べていけるんだったら幸せだろうな。
 それにしても「福祉の先生」の意味はよく分からない。盲導犬の話などあちこちでしてるからかな。
 ようやく我が家も、インターネット繋ぎほうだいの環境になった。
 今までのプロバイダもモバイル用にとっておいて、HPもこのままにしておこう。
 それにしても、今までのプロバイダではネット側でセキュリティを守ってくれてたんだけど、今度は自分で何とかしなければならず、これが何とも、私には手におえない感じだ。
 ソフトも一般のを使うしかないから、どこまで音声化しているのか分からないし、気がついたらパソコンがネットから隔離状態になってたり。
 新しい環境で思いのままにネットをぶらぶらできる日はまだ来そうにない。

 9月10日(金)
 同じ時期に訓練を受けた友達から、パートナーの具合が悪いのでリタイアを考えなくちゃならないとメールが来た。
 同じ時期の卒業なのだから、もちろん犬の歳も近い。ノエルのほうが半年若いだけ。
 その子の病気が腎臓結石から来る腎不全らしいと聞いてますますショック。
 ノエルが結石予備軍だからということもあるけど、やはり自分が経験した辛さを思い返せば、それが人間以外の生き物のことであっても胸が締め付けられるみたいだ。
 いや、人間以外の生き物だからこそ、よほどせつないよね。だって、腎臓の機能が限りなく0に近づいても、私は現代医療のおかげでこんなにピンピンしている。でも動物はそうはいかないもの。
 犬の血液透析だとか、猫の腹膜透析だとかの話も聞かないではない。でもそうした医療を受けさせてやれる経済的余裕のある人って、そんなにいないだろうし、いたとしても、そうして動物本人にとってはわけが分からず苦痛以外の何でもない治療をして生き延びさせることがはたして幸せだろうか?
 急なことで、友達もリタイア先のことなど悩んでいるようだ。早く解決するといいのだけど…。数年前会ったことのあるその犬は、賢くおっとりとした雰囲気の子だった。どうか、あの子が長く楽しく生きられますように!

 9月6日(火)
 職員は出勤するようにとのことだったが、県内全ての公共交通機関がストップしてしまってはどうにも身動きがとれない。念のためバス会社に尋ねてみると、やはり市内でもバスは完全ストップだと言う。
 復旧したら出勤すればいいやと、ときどきバス会社のHPを覗きつつ、でもなんだか落ち着かない。
 結局バスは12時半に復旧したので、1時に家を出た。まだ風がかなりあるので、何かが飛んできてはたいへん。この暑いのに、けっこう厚めの上着をかけて出発。
 私の乗る路線は一番最後のほうで復旧したのか、結局50分もバス停で待ってしまった。2時まで待って来なければもう出勤しないで帰ろうと思っていたら、あと5分のところでやってきた
 しかもバスの乗客は私とノエルだけだ。運転手さんもたいへんだよね。
 もう、台風も今年はここらで終わりにしてほしいな。
 帰ってきて、自分の部屋へ上がるためにエレベーターに乗った。上へと動き出したところで妙な音に気づいてしまった。
 なんと、虫君が一緒に乗っているではないか!天井のライトに、ブーンブーンとたわむれている。
 この世に昆虫くらい嫌なものはない私。たちまち体中鳥肌が立ってしまった。
 なぜ虫が嫌いになったのか?いつから?考えてもよく分からない。小学校いっぱい位までは平気で触ってたんだから。
 突然こっちに向かって飛んできたり、あの気持ち悪い足で這い回ったり、想像するだけで怖い。姿が見えれば避けようもあるけど、不意打ちみたいに表れるからよけい恐ろしい。
 エレベーターが我が家のある2階(でも高さは3階分あるかな)に到着するまで5秒とかからない。でも今日はそれがものすごく長く感じられた。次に乗るときは、お願いだから虫君エレベーターから降りていてね。

 9月5日(月)
 昨日妹が京都へ帰ったことを書いたけど、妹は帰宅したその夜に大地震に遇ってしまったらしい。
 テレビのニュースや友達からのメールで地震のことを知って妹にメールを送ってみると、かなり激しかった様子。
 聞けば妹夫婦が恐怖に固まっている最中、3歳の子供は余裕でぐっすり寝ていたらしい。きっとあの子は大物になるね。
 とにかく妹の一家が無事で良かった。
 さて一方こちらはと言えば、あのすさまじい台風から1週間しか経っていないのに、またまた台風18号が接近している。
 学校も明日は生徒を自宅待機とするようだ(職員は別)。
 夕方職場からバス停に向かって歩いていたら、いきなりビニル袋に入ったごみ(ほとんど紙くず)が私に突進してきた。
 いくら胸に飛び込まれても、ヒシと抱きしめるにはあまりにも魅力のない相手だったから、再び風の中へ押し返すと、そのまま道路を横切っていった。
 それにしてもこの風、紙くず入りのビニル袋が飛んでくるぐらいはどうってことないけど、もっと硬いもの、とがったものなんかだったら怖いなぁ。
 私の左腕は透析用シャントになってて、皮膚のすぐ下に動脈が流れてるみたいな構造なんだから。怪我したらたちまち大出血で命を失いかねない。
 さて明日はどうしたものか??

 9月4日(日)
 昨日は妹と姪っ子と最後の1日を過ごした。今日のお昼の飛行機で二人は京都に帰ってしまった。1ヶ月近くにわたって、私と両親のために、すごくいろいろやってくれた。実家の問題はまだまだ解決してないし、妹がいないと、とたんに心細くさびしい。両親だって、妹を全面的に頼っているし、私では何の役にも立たないんだからね。結局私ができることなんて、できるだけ人に迷惑かけないように暮らすことだけなんだ。空しいよね、こういうの。
 それにしても、もっととるに足りないことでいらいらさせられることがある。
 教会で皆でお昼ご飯を食べて、片付けをしていると、後から入ってきたご婦人が
 「あら、AMIちゃんまで片付けしてるの?まぁまぁ…」
 って言ったのだ。「まで」とはどういう意味なんだろう?目が悪いのが台所の手伝いなんかしてどうすんのよ?ってことか?
 「どういう意味ですか?までって?」
 と尋ねたが、笑って交わされてしまった。
 どこへ行っても最初はそんな感じだ。お手伝いさせてほしいと言っても
 「いいよ、いいよ。あなたはそっちで座っとき」
 まさか「邪魔だから手伝わなくていい」って意味ではないと思う。不自由で動きにくいのにわざわざ手伝わなくたっていいということなのだろう。が、その言葉がどれほど私たちを無力感、疎外感でいっぱいにするか、考えてみてほしいと思う。
 自分のいる場所、ものの置いてある場所さえ把握できれば、それなりに仕事はできるのだから、いつまでもお客さんみたいにしているのは辛いのだ。
 今日の場合は特に、長年出入りしている場所での出来事だっただけに(と言っても体調が良くなかったり、人手がいっぱいあるときは引っ込んでるので、今日は久しぶりではあったのだけど)よけいいやな気持ちになった。  教会の話、もう一つ。
 ノエルは新しい方が教会にみえると、誰よりも真っ先にご挨拶にいこうとする。
 今日もまた、向こうに新来者が座っているのを発見。たちまちお尻が浮き上がってしまった。
 盲導犬は、教会では「伝道犬」に変身するらしい。

 9月2日(木)
 ノエルの体重増加が激しいので先月からダイエットに効果的とされているフードに切り替えた。pHが上がらないように、ミネラルの多すぎないものが良いのでメーカーに相談したら、蛋白源を魚で作った製品を薦めてくれた。
 確かに良いフードみたいなんだけど、ノエルが食べてくれなくなった。与え初めて1週間くらいは、いやいやながらも食べていたのに、そのうちまったく受け付けなくなってしまった。
 困り果ててまたまたメーカーに相談すると、缶詰フードをちょっと混ぜると食べるかもと言う。
 それはそうなんだけど、その手で慣れさせてしまうと、いざ旅行なんてときに困るんだなぁ。缶詰持っていくの重いし、一食に混ぜる量はたかが知れてるから、缶を開けてしまった状態で残りを持ち歩くことになる。もっと軽く、保存しやすい混ぜ物はないんだろうか?と更に尋ねると、面白いものを教えてくださった。
 これは言ってみれば、犬用出汁の元ってところか?肉類のうまみ成分を粉末にしたもので、確かにすごくいい匂い。手作り食をあげてらっしゃる方なら、ベースとして使うといいらしい。
 さっそくこの粉を水で溶いてから、例のフードを入れて与えてみた。すごい!食べるではないか!魔法にかかったみたいに食べてくれた。これから必需品になるかな。

 9月1日(水)
 授業再開。2学期制なので始業式というようなものはない。とりあえず教室周辺を掃除して、ちょこっとお話をして、すぐに授業だ。
 初日だというのに体調が悪い。やっぱり二日開きだし、いつもより条件厳しいからね。給食を見ても気持ち悪い。もちろん夕方透析をすればスパッと治りますんで心配は無用ですが。
 久しぶりにやってきたALTのお姉さん(ニュージーランド出身)にノエルが大興奮。ダッシュで走っていってジャ〜ンプ!
 彼女が英語でペラペラ話しかけてもなんにも分からないはずなのに、やたらとるんるん状態でご機嫌だった。

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