1380年九月十六日勅令

D. F. Secousse, Les ordonnances des roys de France de la troisième race, t. vii, pp. 710-711, Paris 1745

 

 シャルル、神の恩寵によりフランス国王たる朕は、この文面を目にする皆に敬意を表す。朕は以下のごとく知らしめる、つまり、朕の臣民と領民が、朕の戦争を遂行するために、今まで支えてきており、今もなお、様々に形を変えたやり方で支え続けている莫大な負担のことを考慮し記憶にとどめており、朕が彼ら、つまり朕の臣民と領民、それが朕に忠実な都市であれその周りの農村部であれ、同じようにそこに住む彼らに対して抱いている憐憫と同情の念から、このような理由で彼らに課されて来た如何なる種類の援助金からも彼らを解放したいと望んでいる朕は、以下のことを免除し廃止する、そしてもし必要があるならば、朕の確固たる識見、権能の全て、そして特別の雅量を持ってこの手紙を、以下のごとく布告する、つまり、彼らが任意のやり方で支えさせられたに違いない全ての負担、つまり前述の国王都市やその周りの農村部が、前述の朕の戦争の遂行のための戸別税のためにこれまでの間ずっと彼らに課されて来たそれを、免除し廃止することを。

 

 朕の言う雅量を拡大し、かの戸別税を廃止し放棄する。朕はかの税が朕の王国において二度と課されない事を良きことと考え、この文面によって望み、勅命する。また、将来において朕の言う住民そして臣民はその税の如何なる一部分も払わず、まさにそれを解放され免除され、その状態に留まるべし。戦争の為の前述の援助金に関する、この命令書によって朕のこの雅量と勅令を朕が、朕の親愛にして忠実な筆頭顧問官、あるいはパリのプレヴォ、朕の裁判官達の全て、つまり彼らのそれぞれに伝えたように、銘々の所轄の地域の至るところで、この喜びを朕の言う臣民と住民に布告し、公表するべし。 そして、この事は温和に適用され、彼らを苦しめることなく、彼らが苦しめられることによって如何なる苦難をも味あわせることなかるべし。このことを証明するために、朕の玉璽をこの令状に捺印する。朕のボテ=シュール=マルヌ城《ボテ城、マルヌ川沿いのBeautyな城ぐらいの意味》にて、九月の十六日、キリスト紀元1380年、そして朕の治世の第十七年目に。