ウトラマンは何処から来たのか



 ウルトラマンやスーパーマンは我々が子供の頃見たテレビのヒーローである。ウ ルトラマンは我々地球の正義を守るため、遠い何処かの星から来たことになって いる。少なくとも太陽系の惑星の中には人類のような知能を持っている生物は居 ないので、彼らの故郷は太陽系外の何処かの星なのであろう。彼らのように地球 の外に生息する生命体をET (Extra-Terrestrial Interilligence or Life)と言 い、スピルバーク監督の大ヒットした映画の題名ともなった。余談になるが、も う一つ似たような言葉にUFO (Uncertified Flying Object)があるがこれは御存 知の如く未確認飛行物体と訳し、生命の有る無しにかかわらず、ウルトラマンで あれ流星であれ第三国のロケットであれとにかくその正体が不明で地球の空を飛 んでいる飛行物体のことをUFOと言う。

 ETの話に戻って、ウルトラマンは何処か来たのかと、もう30年あまり疑問に思 っていた。ところが、最近読んだ本にET方程式という僕の疑問に答えてくれそう な数式があったので、勝手に自分なりの計算をしてみた。ET方程式とはN=R x pf x ne x f1 x fi x Lで表わされる式であり、むづかしい理論を飛ばせば、我々の 属する天の川銀河系内の生命を持つ星の数(N)=0.02x文明の持続する年月(L)とな る。我々人類の文明は現在に至るまで1万年もたっていないが、仮に20万年文明 が栄えるとするとN=0.02x200000=4000であり、銀河系内には文明を持った星が約 4000個ある事になる。これらの文明を持った星が銀河系内に均等に分布している ならば、極めて大まかな計算をすると文明を持った2つの星の距離は約3000光年 ということになる。
 ということはウルトラマンやスーパーマンが生まれて直ぐに、自分の星を旅立 ち、光と同じ速度(30万Km/秒)で地球に来たとしても、地球に到達した時には すでに3000才になっていることになる。人間ならばもう2900年以上も前に定年に なっているので、こんなお年寄の、老骨に鞭を打たせて地球の為に、怪獣等と戦 わせては申しわけない気がしてならない。

 さて視点を変えて考えると、ウルトラマン等のETの故郷となる星は水、空気、緑 の木々等生物が存在する条件がなければならない。つまり地球のような自然環境 を持った星にのみ生物(ET)が存在することになる。もしも我々の地球で温暖化現 象、酸性雨、オゾン層の破壊等で環境破壊が起こり人類が地球に生存不可能とな って、他の星に移住先を求める事態を考えると、人類が生活可能な環境を持つ星 は一番近くでも、地球から3000光年は離れていることになる。
 こんな遠い星に全人類が移住することは、SF小説に出てくる人間が冬眠する技術 や、宇宙戦艦ヤマトにでてきた空間を折曲げて移動するワープという技術が可能 とならなくてはいけない。おそらくどんなに科学が進歩しても、これらの方法は やはり夢物語で不可能であると誰しもが考えると思う。ということは我々人類が 20万年も栄えるためには、今住んでいるかけがえのない地球に優しくし、子孫 のために緑豊かな地球を保存せねばならないということになる。