髪のスタイルを見ながら

平成14年8月30日



 数ヶ月前に日本はサッカーのワールドカップで話題が持ちきりで、猫も杓子も にわかサッカーファンも大いに盛り上がっていたことは皆さんの記憶に新しい と思います。
 僕は別にサッカーに興味があるわけでは無いけれど、テレビをつけるとサッ カーの話題で持ちきりだったのでなんとなくサッカーのテレビ観戦をした次第 でした。
 サッカー自体の話はさておき、サッカー選手の髪の毛のファッションには驚 くばかりでした。本来黒いはずだった日本人の髪の毛を茶色にしたり、金髪に したり、トサカのような格好にしたりで、個性的と言おうか奇抜と言おうか適 当な表現方法がみつかりません。
 正直なところ中年オヤジの僕は今の若者の髪のファッションが好きではない けれど、流行だからしかたが無いことでしょうか。

 さて、話しを35年ばかり前にさかのぼってみると、我々の中年オヤジの青 春時代というものがあってその頃の若者の髪の毛のファッションといえば無造 作に髪の毛を長くしていたものだった。ビートルズをはじめとしたグループサ ウンズのメンバーが、どれもこれも髪の毛を長くしていたのに刺激されて当時 10代から20代のちょっとおしゃれな青年達は髪の毛を長くしていました。
 そして、その当時のオヤジたちからは「今時の若い男はだらしなく髪の毛を 長くして、男だか女だか見分けがつかない」と非難されていたものでした。
 たまたま、2〜3日前に僕の好きな「フーテンの寅」をテレビで見ていたら 髪の毛の長いファッションの武田鉄也が出演していました。その当時としては、 何の違和感も無かった武田鉄也の髪型ですが、流行がすたった今みてみると何 か間の抜けた「ダサい」格好にしかうつりません。
 今から30年後の髪の毛ファッションはどうなるのでしょうか。30年後に 写真で髪の毛を色々な色に染めたり、トサカの様な髪型にした今流行のファッ ションを写真でみたら。「2000年ごろの髪のスタイルってみっともないね」 なんていう話になってしまうでしょう。
 昔し髪の毛を長くするのがカッコよかった、今は髪の毛を染めるのがカッコ いい、でも流行がすたるとカッコよかったはずの物がなんとも滑稽な間の抜け た物にしか見えてきません。
 人間誰しもちょっと流行に乗って見た目はカッコよくしたいと思いますが、 30年後に自分の写真をみて「何だこの間の抜けたカッコ悪いスタイルは!」 と嘆かない程度のカッコよさで今を過ごしたいものです。ちなみに僕は30年 後に80歳になっています。