英雄奇譚についてのコメント
この作品は、およそ10年前に描いた漫画です。
絵そのものや、漫画の技術はお恥ずかしいレベルですね。
しかし、今読んでも面白い(^_^;
自分としては、大好きな作品なんです。
何故かって?
自分の描きたい事が、シンプルに好く表現されているからです。
絶対普遍&不変の正義&悪など存在しない。
しかし、秩序=正義・混沌=悪や、白色&光=正義・黒色&闇=悪など、イメージとして固定化している部分はある。
本当はもっと、世の中は灰色で、混沌としたものですよね?
単純な私は、その表現方法に『闇の中の正義』や『光の中の邪悪』という、正反対である事を選択しているんです。
今作は、魔王こそ正義漢ではありませんが、勇者・救世主が極悪人、という直球です(^_^;
自分の描きたいテーマが、分かりやすく表現されている。
その点において、自己評価の高い作品なのです。
ただ、漫画としての完成度は別のお話(^_^;
エンターテインメントとして楽しめなければ、どんなに素晴らしいご高言を垂れていても問題外。
楽しんだ先に、受け手一人一人が、何かを感じる事が出来れば好し。
漫画であれ、小説であれ、映画であれ、そうあるべき、そうでありたいと、私は思っているのです。
常日頃は、受け手の一人として。
創作に関しては、創り手の一人として、です。
そういった意味では、何とも未熟(^_^;
しかし、表に表さず、後生大事に仕舞い込んでいては、いいも悪いも、好きも嫌いも、何も感じてはもらえません。
ですから、自分以外に一人でも二人でも、この作品を好きだと思って下さる方が、居られましたなら幸いです。
記、04/04/29(木)
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