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ソ連海軍歩兵
Soviet Naval infantry



 『大祖国戦争』(ソ連側呼称。独ソ戦の事)が勃発すると、海軍の艦船乗組みの将兵達もまた、陸上戦闘に投入されます。彼らは艦隊勤務時の水兵服や防寒コートの上に野戦装備を付けて戦線に投入され、その勇猛果敢な戦いぶりから“黒い悪魔”とドイツ軍に恐れられました。
 最終的に50万人もの海軍将兵が陸上戦闘に参加し、セヴァストポリ攻防戦(黒海艦隊)やレニングラード包囲戦(バルト海艦隊)でドイツ軍を苦しめました。大戦終結後、その役目を終えて「海軍歩兵」は解体されました。
 水兵帽には所属艦隊名が入ったペンネント(リボン)が付けられており、写真のそれはバルト海艦隊(バルチック艦隊。日露戦争時、地球を半周する大航海の末、日本海海戦で連合艦隊に一方的に敗れたのは有名な話)所属です。
 バルト海艦隊はリバル撤退時の爆撃・触雷とリバル失陥(これにより事実上の艦隊機能消失)、さらに艦隊司令部があるクロンシュタット港内で戦艦マラートが撃沈される(着底状態で海面に出た砲塔でドイツ軍を撃ち続けます)等で動きを封じ込められます。バルト海艦隊は水兵を陸に揚げ、陸戦部隊を編成し、レニングラード包囲戦に投入しました。