雀のお宿
私の生家は群馬の養蚕農家で、
住居が蚕の飼育室も兼ねているので建物自体はかなり大きい。
2階の床は作業の便宜を図って至る所で外せるようになっており、
最盛期には屋根裏にまで蚕棚を設置していたそうである。
写真は切妻部の一番高い所で、
瓦の下の隙間は雀にとって絶好の営巣地となっている。
私が子供の頃から必ず何組かの雀が巣を作っていたのだが、
昨年に限って全く繁殖活動が見られなかった。
周囲の家は新しくなって雀が巣を作れる場所は無いので、
新たな営巣地を目指して移動してしまったのかと思っていたが、
今年は戻ってきてくれたので安心した。
この家も屋根の痛みが激しく、あと何年維持出来るのか不明である。
しかしこの家がある限り、雀には宿を提供して行こうと思っている。
写真室へ戻る
トップへ戻る