PRC-Toolsのインストール
PRC-Toolsのインストールはちょっと面倒です 「がんばって」という言葉は好きではないのですが、ここはあえて... がんばっていきましょう
PRC-Tools(GCC開発ツール)の概要については、[palmsourceのデベロッパゾーン->開発ツール->GCC開発ツール]に記述されていますので、参考にしてください 僕は詳しいことは判らないので詳細な説明はできませんが、PRC-Toolsを使ってHackをビルドできる状態にするところまで、順を追って解説していきます
※このお話を書いている時点(2004年8月)で入手できる最新のものを利用し、PCのOSはWindows2000日本語版、PowerUserアカウントにてセットアップを行ってゆきます 適宜、ご使用の環境、入手できるツール類のバージョンに合わせて読み替えが必要な部分がありますので留意ください (WindowsXPの英語版、日本語版共に同じ手順で大丈夫です)
まず、PRC-Toolsのトップページを参照します http://prc-tools.sourceforge.net/ 英語にめげず一通り目を通します
インストールに関する記述はどこにあるのでしょうか... えーっと...
ああ、ありました [Documentation]セクションの[Installation instruction]からインストールに関するドキュメントへ飛びましょう http://prc-tools.sourceforge.net/install/
さてさて、いろいろ書いてありますが、今度は、[Prebuilt binary packages]セクションの[Microsoft Windows]から、Windows環境に対するインストールに関するドキュメントに飛びます http://prc-tools.sourceforge.net/install/cygwin.html
またまた、いろいろ書いてありますが、「PRC-Toolsの実行環境であるCygwinのインストールといっしょにPRC-Toolsをインストールできる」というようなことが書いてありますね また、「Cygwinのトップページから[Install Cygwin now]というリンクを辿ると、Cygwinのインストールができる」というようなことも書いてあります
ふむふむ、Cygwinのトップページに飛びましょう http://cygwin.com/
ここでは、[Install Cygwin now]をクリックするだけ
すると、
こんなダイアログが出てきますので、次へ
ここでは、どのような形態でインストールするのかを聞かれているので、ここでは、[Install from Internet]を選んでみましょう
次へ進むと、今度はインストール先を聞いてきます ここはそのまま[C:\PalmOSCygwin]としておきます この辺はあまりカスタマイズしないのが無難
つぎは、インストールの為にダウンロードするファイルの保存先を聞かれています ここは何でも良いのですが[C:\PalmOSCygwnDownloadFiles]としておきましょう ここはお好みで
おつぎは、インターネットへの接続方法です ここは、[Use IE5 Settings]でいいでしょう
さて、次はどこからダウンロードするのかを選ぶ所ですが、ちょっと注意が必要です
Windows環境に対するインストールに関するドキュメントに戻って、[Installing Cygwin and prc-tools]の項を見ると、ダウンロードサイトに[http://prc-tools.sourceforge.net/install]を追加しなさいと書いてありますので、一番下の[User URL:]の欄に[http://prc-tools.sourceforge.net/install]をタイプして[Add]でリストに追加します
肝心のダウンロードサイトの選択ですが、CygwinをダウンロードするミラーサイトとPRC-Toolsをダウンロードするサイト(さっき追加したやつですね)の二つを選んでおく必要があります コントロールキーを押しながらミラーサイトとPRC-Toolsをダウンロードするサイトを選択して、二つ選んだ状態にしておきましょう
次へ進むと、いったんインターネットに接続して情報を集めているようです
無事に情報収集が終わると、インストールオプションの設定に移ります
ここでは、デフォルトでインストールする設定になっているものはそのままにして、[Devel]カテゴリーの中から、PRC-Toolsに必要なものを選択します ちょっとダイアログを大きくして、[Devel]をクリック...と さらにするするっとスクロールして、[prc-tools***]と[pilrc***]の四つにチェックを入れて、次へ...
無事にインストールが始まりました
あとは待つばかり...
ここはお好みで...
ふう、一段落
次は、[Palm OS SDK]のインストールです
PalmSourceのデベロッパゾーンからSDKのダウンロードページに飛びましょう
[PALMSOURCE END USER LICENSE AGREEMENT]に目を通して次へ
いろいろ選択肢がありますが、今回はPRC-Toolsを対象にしているので、[Unsupported Palm OS Garnet SDK (68K) R3 for PRC-Tools]セクションの中の[Tar archive containing the SDK header files and static libraries suitable for any Unix-like operating system.]のアーカイブを選びます [**.tar.gz]
ダウンロードしたアーカイブはWinZipなどのエクストラクタを利用して解凍しましょう
今回は[sdk-5r3]というフォルダ以下に解凍されますので、Cドライブのルートに[PalmDev]というフォルダを作成して、その下に移動します
こんなかんじで...
※この[C:\PalmDev]というフォルダは、PRC-Toolsが[Palm OS SDK]が置いてあるだろうと思って探しに行くフォルダで、後で触れますが、Cygwin環境では[/PalmDev]にマウントされます
これで、SDKのインストールは一段落 ここは簡単でしたね
お次は環境設定です
まず、WindowsのDOS環境からCygwinを起動するために、Windowsの環境変数のPathにCygwinのインストール先のパスを追加します
[コントロールパネル]->[システム]->[詳細]タブ->[環境変数]と進んでください すると、
こんなダイアログが出てきますので、[新規]をクリックして [変数名]に[Path]、[変数値]に[c:\PalmOSCygwin]とタイプして[OK]と
きちんと追加されました?
次は、Cygwinの設定です
PRC-Toolsが[Palm OS SDK]を探しに行くマウントポイントの設定をします
まず、Cygwinを起動しましょう コマンドプロンプトから[cygwin]、もしくはデスクトップに作成したショートカットをダブルクリック
無事Cygwinが起動しましたか?
まずはマウントポイントの確認です [mount]とタイプしてください すると...
こんなふうに、現在マウントされているポイントの一覧が表示されます mountコマンドの出力結果の上から4行目
[c:\PalmDev on /PalmDev type system (textmode)]
これは、「[c:\PalmDev]というフォルダを[/PalmDev]というポイントにマウントしていますよ」という意味ですが、このマウントポイントが[c:\PalmDev]になっていない場合は変更が必要です ([c:\PalmDev]は先ほど[Palm OS SDK]を置いたフォルダです)
変更の必要があった場合は、まずアンマウントしてから正しいポイントをマウントします
[umount /PalmDev] -> [mount -tf "c:\PalmDev" /PalmDev]
※このアンマウント、マウントの操作はルート権限が必要なので、Windows2000の場合はアドミ権限でWindowsにログインしなおしてから上記操作を行ってください
↓は変更の必要があった場合の一例
Cygwinの設定はこれでおしまい 次はPRC-Toolsの設定です
ここは簡単 ここまでの設定がきちんとできていれば、コマンド一発です
[palmdev-prep]とタイプ
エラーが出ていなければ大丈夫
これで、一通りの設定が終わりました いちおう確認してみましょうね
[YAHM Dev Info.]から、SDKをダウンロードして、cドライブのルートに置きましょう [c:\yahm_dev]
次はCygwinを起動して... [/yahm_dev]に移動 ためしに[BrokenJog]をビルドしてみましょう
[/BrokenJog]に移動...と
フォルダの中身を見ると... ([ls]コマンドで一覧表示されます)
[compile.sh]ってありますね これはバッチファイルのようなものなので、[sh compile.sh]とタイプすると実行されます
どうなりました? 何も怒られなければうまくいっています
いくつかのファイルと共に、[BrokenJog.prc]が生成されていますね
さてさて、一安心 Hack講座に戻りましょうか
質問、感想などはPalmHackersSalonのBBSへ