−その1−
夜明け前 柔らかな雲を集めて 指先に絡めて 隙間から何が見える 暗闇に茜さすもの それは残り火 まだ明日は息をひそめている 忘れたくないのに どんどん遠くなる やがて淡くかすれようと この体に いつかの温もりが 優しい言葉が 残っている限り 泣きながら笑って生きていける 朝日に照らされるまで 抱きしめていよう ひそやかに 誰にも気づかれないように まだ明日は息をひそめている |
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月日
月日は深い傷をも
想い出という甘美な過去に
変えてくれるけれど
時として
容赦なく現実を突きつける
残酷なもの
あのとき素直になれなくて
たったそれだけだったのに
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