Round 8 Haraldsson Hedinn vs. 石原 隆志

by Kouichi Kudou

6−1の18点で迎えた最終戦。普通であれば、IDで決勝ラウンドへと進む道である。
が、しかし。下の16点同士のマッチの結果次第でオポネントで9位に落ちてしまう可能性があるため、彼らは戦う事を選択した。

デッキはHedinnが白赤ウィニー、石原はけちコントロール。
どちらも長いトーナメントを勝ち抜いてきた名刀である。


Game 1
両者マリガン無しでスタート。
後攻の石原の《師範の占い独楽/Sensei's Divining Top》が最初のノンランドパーマネントとなった。
Hedinnは《ボロスの速太刀/Boros Swiftblade》、《栄光の頌歌/Glorious Anthem》と展開して攻め立てるものの、《桜族の長老/Sakura-Tribe Elder》でのブロック、《化膿/Putrefy》とのらりくらりとかわされて上手く石原にダメージが与えられない。


けちコン、石原
続く《塵を飲み込むもの、放粉痢/Hokori, Dust Drinker》も《不快な群れ/Sickening Shoal》で処理し、《けちな贈り物/Gifts Ungiven》。
《花の神/Hana Kami》《魂無き蘇生/Soulless Revival》《死の否定/Death Denied》《夜の星、黒瘴/Kokusho, the Evening Star》の4枚をHedinnの前に並べ、熟考の末に《花の神/Hana Kami》と《魂無き蘇生/Soulless Revival》が手札に加わる。

そのまま石原はフルタップで《初めて苦しんだもの、影麻呂/Kagemaro, First to Suffer》召還する。この3/3の《初めて苦しんだもの、影麻呂/Kagemaro, First to Suffer》に対してHedinnは《稲妻のらせん/Lightning Helix》を打つが、これは相手の《師範の占い独楽/Sensei's Divining Top》を見逃したミスプレイ。
《初めて苦しんだもの、影麻呂/Kagemaro, First to Suffer》が生き延びたままターンは再び石原へと戻り、場は一度リセットされた。

Hedinnも再度展開を開始。石原のライフはまだ13残っている。

しかし、Hedinnは石原の《桜族の長老/Sakura-Tribe Elder》に引っかからない飛行クリーチャーを並べ続け、石原に《花の神/Hana Kami》《魂無き蘇生/Soulless Revival》エンジンを回す余裕を与えない。

たまらず《夜の星、黒瘴/Kokusho, the Evening Star》を回収し、場に出す石原。
祈るように何度デッキをシャッフルして《師範の占い独楽/Sensei's Divining Top》で未来を見るが、明るい未来はそこには無い。

最終的に《夜の星、黒瘴/Kokusho, the Evening Star》の脇をクリーチャーがすり抜け、《黒焦げ/Char》が文字通り石原をこんがりと焼き払った。

Hedinn 1-0 石原


Game 2
後攻Hedinnがテンポ良く《今田家の猟犬、勇丸/Isamaru, Hound of Konda》、《梅澤の十手/Umezawa's Jitte》と展開する。
石原は緑マナが無い初手から無事に《森/Forest》を引き当て、3ターン目に《桜族の長老/Sakura-Tribe Elder》。

Hedinnは《真髄の針/Pithing Needle》で《初めて苦しんだもの、影麻呂/Kagemaro, First to Suffer》の能力を禁止しつつ《今田家の猟犬、勇丸/Isamaru, Hound of Konda》に《梅澤の十手/Umezawa's Jitte》を纏わせて攻撃するが、これには石原の《不快な群れ/Sickening Shoal》が飛ぶ。
そして、《桜族の長老/Sakura-Tribe Elder》の力を借りて、4ターン目には石原の場に《曇り鏡のメロク/Meloku the Clouded Mirror》が降臨した。

たまらずHedinnがクリーチャーを展開するが、石原も《けちな贈り物/Gifts Ungiven》を唱える。
《引き裂く蔦/Rending Vines》《摩滅/Wear Away》《化膿/Putrefy》《忌まわしい笑い/Hideous Laughter》をHedinnの前に並べ、《化膿/Putrefy》《忌まわしい笑い/Hideous Laughter》が手札に。

Hedinnは石原の《曇り鏡のメロク/Meloku the Clouded Mirror》を《レオニンの空狩人/Leonin Skyhunter》と《梅澤の十手/Umezawa's Jitte》の能力の合わせ技で除去するが、これによって《梅澤の十手/Umezawa's Jitte》の上のカウンターの数は0。
戦場に《忌まわしい笑い/Hideous Laughter》が吹き荒れる…が、なんとか《来世への旅/Otherworldly Journey》の力で《名誉の手/Hand of Honor》は生き残る。

石原は《梅澤の十手/Umezawa's Jitte》こそ《化膿/Putrefy》で叩き割るが、4/4となった《名誉の手/Hand of Honor》に中々対処出来ず苦しい。
が、ここで《曇り鏡のメロク/Meloku the Clouded Mirror》(能力は禁止済)のブロックと《忌まわしい笑い/Hideous Laughter》の合わせ技で場を一掃。

石原は墓地から回収した《曇り鏡のメロク/Meloku the Clouded Mirror》を、Hedinnは《レオニンの空狩人/Leonin Skyhunter》と《梅澤の十手/Umezawa's Jitte》を場に出す。
Ravnica: City of Guilds
けちコンがラヴニカによって得た力

そして次のターン、Hedinnが《栄光の頌歌/Glorious Anthem》の2枚目を唱えたのに対応して石原は再び《けちな贈り物/Gifts Ungiven》。
《花の神/Hana Kami》《夜の星、黒瘴/Kokusho, the Evening Star》《化膿/Putrefy》《最後の喘ぎ/Last Gasp》と並べ、《花の神/Hana Kami》《夜の星、黒瘴/Kokusho, the Evening Star》が手札に。《レオニンの空狩人/Leonin Skyhunter》(4/4)の攻撃は《曇り鏡のメロク/Meloku the Clouded Mirror》でチャンプブロック。

《花の神/Hana Kami》で《引き裂く蔦/Rending Vines》を回収し《梅澤の十手/Umezawa's Jitte》は処理したものの、《レオニンの空狩人/Leonin Skyhunter》の攻撃でもはや残りライフは4。《夜の星、黒瘴/Kokusho, the Evening Star》を呼んで耐えるが、Hedinnは2匹目の《レオニンの空狩人/Leonin Skyhunter》。
が、これを石原は《木霊の手の内/Kodama's Reach》連繋《忌まわしい笑い/Hideous Laughter》、《忌まわしい笑い/Hideous Laughter》と唱えてまとめて薙ぎ払い、ついに攻撃開始。
Hedinnもなんとかライブラリトップから《灯籠の神/Lantern Kami》を引き当てるものの、《師範の占い独楽/Sensei's Divining Top》にめぐり合った石原は、3枚目の《けちな贈り物/Gifts Ungiven》を詠唱。カードアドバンテージを重ね、そのまま二転三転のシーソーゲームを押し切った。

Hedinn 1-1 石原


残り時間は、10分弱…。


Game 3

先攻のHedinnが《灯籠の神/Lantern Kami》、石原が《師範の占い独楽/Sensei's Divining Top》と展開した所で、Hedinnは数ある選択肢の中から《真髄の針/Pithing Needle》をキャストする事を選択。《師範の占い独楽/Sensei's Divining Top》を禁止する。

Hedinnのクリーチャーの群れを、石原は《最後の喘ぎ/Last Gasp》、《忌まわしい笑い/Hideous Laughter》で捌き、《梅澤の十手/Umezawa's Jitte》は《化膿/Putrefy》で叩き割る。
そして《師範の占い独楽/Sensei's Divining Top》を禁止していた《真髄の針/Pithing Needle》を《引き裂く蔦/Rending Vines》で割り、アドバンテージ獲得へと動く。

《忌まわしい笑い/Hideous Laughter》で盤上を一掃し、《木霊の手の内/Kodama's Reach》でシャッフルしどんどんアドバンテージを得ていく石原。

だが、しかし。

石原が勝つには、時間が足りなさ過ぎた。

時間内にフィニッシャーにめぐり合えなかった石原は、Hedinnのクリーチャーを除去し尽すものの、残念ながら勝つには至らないのであった。


Draw Game

ヘディン


…そして、熾烈なオポネント勝負の結果、両者ともに決勝ラウンドに進出する事となった。
この決着は、決勝ラウンドで。


Result: Draw Game