Round3 Okabe Manabu vs. Kaji Tomohiro
By Yui Takagi
『プロツアーチャールストン2006』 優勝チーム、『KajiHaru80』 |
みなさん御存知、『世界のKJ』の登場だ! 2003年にPTQを勝ち抜いて以来、4年にわたりずっとマジックの最前線で戦い続けた一流の中の一流デュエリストである。 2005年にはPTアトランタでベスト4入賞、その年のグランプリ北九州では念願の初優勝。 翌年のPTチャールストンで「kajiharu80」の一員として栄冠を手にしたりと、その活躍は枚挙に遑がない。 ただ、最近は学業のほうも忙しいため以前ほど精力的に遠征することはできなくなったとのこと。 とはいえ、プレイスタイルはいまだに精密でクールなままだ。 今日は、友人から借りた『緑黒アグロコントロール』で順当に勝ち上がっている。 対して、「挑戦者」という立場になる岡部学は、宮原(さいたま市)のデュエルスペースでマジックを楽しむプレイヤーである。 「あまりトーナメントに出場したことがない」との本人の弁だが、『赤緑ビートダウン』を駆りここまで2連勝と素晴らしい立ち上がりを見せている。 果たしてビッグネームにどこまで堂々と渡り合えるか、注目していこう! |
Game1 岡部は第1ターン《モグの狂信者/Mogg Fanatic(10E)》の立ち上がり。 一方の鍛冶も第1ターンに《思考囲い/Thoughtseize(LRW)》をキャストし、岡部の手札を伺う。 明るみになったのは《ロクソドンの戦槌/Loxodon Warhammer(10E)》《野生語りのガラク/Garruk Wildspeaker(LRW)》《裂け目の稲妻/Rift Bolt(TSP)》《大いなるガルガドン/Greater Gargadon(TSP)》で、鍛冶は《ロクソドンの戦槌》を捨てさせる。 岡部は2体目の《モグの狂信者》を自軍に追加。 鍛冶は《タルモゴイフ/Tarmogoyf(FUT)》(この時点で2/3)でモグ達の進攻を阻まんとするが、これには《裂け目の稲妻》が直撃。 しかしそのことは《思考囲い》ですでに予測済み。鍛冶は《タルモゴイフ》2号を追加。 さすがに2体目をどうにかするカードを岡部は持ちあわせていなかったようで、この先の展望をどうするか熟考に入る。 そして彼の決断は…捨て身のフルアタックで鍛冶のライフを削る方針に! 岡部は《トロールの苦行者/Troll Ascetic(10E)》を追加するが、土地が3枚で止まってしまい苦しい。 一方の鍛冶は《調和/Harmonize(PLC)》で悠々と手札補充。 岡部は《トロールの苦行者》で攻撃し、鍛冶が《タルモゴイフ》でブロックしたのを見計らい《モグの狂信者》との合わせ技で除去する。 しかし鍛冶の場に現れる3体目の《タルモゴイフ》! 1点でもライフを削ろうと決死の全軍アタックを繰り返すが、《タルモゴイフ》の壁を超えられない。土地もまだ引き込むことができず盤面の展開もままならない。 その間に鍛冶は《野生語りのガラク》《獣群の呼び声/Call of the Herd(TSB)》《叫び大口/Shriekmaw(LRW)》と強力なカードを盤上に送り出し、まず鍛冶が第1ゲームを制する。 岡部 0-1 鍛冶 |
『赤緑ビートダウン』岡部 |
岡部のサイドボーディング | |
【In】 | 【Out】 |
3《脅しつけ/Threaten(10E)》 3《ファイレクシアの鉄足/Phyrexian Ironfoot(CSP)》 1《剃刀毛のマスティコア/Razormane Masticore(10E)》 |
4《モグの戦争司令官/Mogg War Marshal(TSP)》 1《タール火/Tarfire(LRW)》 1《裂け目の稲妻/Rift Bolt(TSP)》 1《モグの狂信者/Mogg Fanatic(10E)》 |
鍛冶のサイドボーディング | |
【In】 | 【Out】 |
3《名も無き転置/Nameless Inversion(LRW)》 2《光り葉のナース/Nath of the Gilt-Leaf(LRW)》 2《突然の死/Sudden Death(TSP)》 1《帰化/Naturalize(8ED)》 |
4《調和/Harmonize(PLC)》 4《思考囲い/Thoughtseize(LRW)》 |
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Game2 後手の鍛冶が《樹上の村/Treetop Village(10E)》セットから《肥沃な大地》と順調な展開。 岡部は《トロールの苦行者》《タルモゴイフ》と展開するが、これらは鍛冶の《滅び/Damnation(PLC)》で墓地送り。 しかし岡部はあらためて《トロールの苦行者》2号を場へ。一方の鍛冶はクリーチャーカードを引けず、淡々と《樹上の村》での攻撃を繰り返す。 そして岡部の場に《剃刀毛のマスティコア/Razormane Masticore(10E)》が舞い降りる。 鍛冶が追加の《樹上の村》をセットするのみにとどまり、岡部はこれをみてチャンスとみて《剃刀毛のマスティコア》を攻撃に送り出す。 しかし鍛冶は落ち着いて《突然の死/Sudden Death(TSP)》と《樹上の村》ブロックでこれを返り討ちにする。 岡部はさらに《タルモゴイフ》を2体追加するが、鍛冶の場の豊潤なマナにサポートされた《樹上の村》3枚がにらみを利かせており攻撃できない。 鍛冶もなかなか有効なカードを引き込めず、しばらく場は静寂がただよう。 この静寂を引き裂いたのが、ようやく鍛冶がこのゲーム初のクリーチャー《光り葉のナース/Nath of the Gilt-Leaf(LRW)》をプレイ! さらに鍛冶は《ロクソドンの戦槌/Loxodon Warhammer(10E)》をプレイし、そして満を持して《剃刀毛のマスティコア》を降臨! 《光り葉のナース》の能力のためにライブラリートップのみでの勝負を強いられた岡部も必死に抵抗するが、さすがに先制8点攻撃を止める術は見つからず、鍛冶がプロとしての貫禄を見せつける結果となった。 岡部 0-2 鍛冶 result:鍛冶友浩 Wins! |