Quarterfinals Kaji Tomohiro vs. Akai Satoshi
By Yui Takagi
今年の埼玉選手権が開催されている川越福祉センターは、鍛冶にとってもゆかりのある場所である。 遡ること4年前、同じく川越福祉センターで開催されたPTQニューオーリンズ埼玉予選で権利を獲得したのが鍛冶の栄光の始まりとなった。 当時の鍛冶は、限られた数人のみが名前を知っている無名のデュエリストに過ぎなかった。 あれから4年。無名のデュエリストは、今や知らぬものはいない世界のトッププレイヤーになった。 いま目立った戦績を挙げていなくとも、のちに世界に名を轟かせるデュエリストが生まれる可能性が常にある。 もしかしたら、この埼玉選手権がのちに才能を開花させるきっかけになる者がいるかもしれないのだ。 さて、鍛冶が準々決勝で対戦するのは赤井聡。 主なる戦績は残していないとのことだが、今年の埼玉選手権ではフェアリーデッキを操り見事ベスト8に食い込んできた。 果たして彼は埼玉選手権で花開くことができるのだろうか? |
埼玉の『プロツアー予選』を突破し、 『世界のKJ』と呼ばれるまでになった鍛冶 |
Game1 先手の鍛冶は《肥沃な大地/Fertile Ground(LRW)》から《調和/Harmonize(PLC)》と順調な滑り出し。 一方の赤井は《ウーナのうろつく者/Oona's Prowler(LRW)》《ウーナの末裔/Scion of Oona(LRW)》を送り出し鍛冶にプレッシャーをかけていく。 鍛冶もようやく《獣群の呼び声/Call of the Herd(TSB)》をプレイし反撃ののろしを上げると、続いてダメージレースの逆転をかけ強力装備品《ロクソドンの戦槌/Loxodon Warhammer(10E)》をプレイするがこれが《呪文づまりのスプライト/Spellstutter Sprite(LRW)》で打ち消されてしまい、航空戦力に手出しする方法がほとんどない鍛冶は進退窮まってしまう。 赤井は万全を期して2体目の《ウーナの末裔/Scion of Oona(LRW)》もプレイし、鍛冶も必死に《ウーナのうろつく者》の能力で抵抗したが、そのまま押し切って赤井が先勝。 鍛冶 0-1 赤井 |
鍛冶のサイドボーディング | |
【In】 | 【Out】 |
2《突然の死/Sudden Death(TSP)》 3《名も無き転置/Nameless Inversion(LRW)》 |
1《帰化/Naturalize(8ED)》 4《獣群の呼び声/Call of the Herd(TSB)》 |
赤井のサイドボーディング | |
【In】 | 【Out】 |
2《根絶/Extirpate(PLC)》 3《思考囲い/Thoughtseize(LRW)》 |
4《ルーンのほつれ/Rune Snag(CSP)》 1《名も無き転置/Nameless Inversion(LRW)》 |
『青黒フェアリー』、赤井 |
Game2 先手の鍛冶がマリガンのため6枚でのスタートとなる。 まず鍛冶が《思考囲い/Thoughtseize(LRW)》で赤井の手札を伺う。晒されたのは《危険な研究/Perilous Research(CSP)》《妖精の先触れ/Faerie Harbinger(LRW)》2枚、《ウーナのうろつく者》《思考囲い》。ここは《ウーナのうろつく者/Oona's Prowler(LRW)》を捨てさせクロックを遅らせる。 その返し、赤井の《思考囲い》で公開された鍛冶の手札は、土地1枚と《タルモゴイフ/Tarmogoyf(FUT)》《叫び大口/Shriekmaw(LRW)》《野生語りのガラク/Garruk Wildspeaker(LRW)》。鍛冶のマナソースは2枚しか用意されていなかったのだ。もちろん赤井は《タルモゴイフ》を捨てさせる。 そして鍛冶はマナソースを引けず展開がぴたりと止まってしまった。赤井は《ウーナのうろつく者》を送り出し、さらに鍛冶のアップキープには《やっかい児/Pestermite(LRW)》で土地を縛っていく。 ようやく鍛冶は待望のマナソース《肥沃な大地》を引き込むが、現実はかくも残酷なもので赤井の《呪文づまりのスプライト/Spellstutter Sprite(LRW)》が突き刺さる。 しかたなく《叫び大口》を想起でプレイすることで《やっかい児》を撃墜するが、赤井は4マナそろえるとエンドに《妖精の先触れ》から《霧縛りの徒党/Mistbind Clique(LRW)》につなぎ、鍛冶のターンを実質スキップさせる。鍛冶も手札からなんとか土地をプレイし《思考囲い》を放つも、赤井の手札がかなり高カロリーなことを確認すると無念そうに卓上を片付けたのだった。 鍛冶 0-2 赤井 Result:赤井聡 Wins! 準決勝進出!! |