大会趣旨
先日、MTG-JP.comのコラム内にて、構築の祭典『The Finals』が今年は開催されないことが正式に発表されました。

歴史と伝統ある年末の風物詩がなくなってしまったことが残念なのはもちろん、関東地区という観点でみると今年は夏に行われた『グランプリ横浜』の後にスタンダードやモダンの大きなお祭りイベントが無かったこともあり、何か物足りない気持ちになっていました。 そんな時、ジャッジ・プレイヤー・カバレッジライター・お店の方と様々な分野の方から色々な意見・アイディアを頂きました。

やっぱり、年末にはお祭りイベントが必要でしょう!

そこで、関東という範囲の中だけでも何か『The Finals』の代わりになるようなものが開催できないかと思い、大会形式を踏襲した『関東Finals』とでも言うべき大会をこの度企画しました。
数年前から板橋で開催を行っているレガシーの祭典『エターナル・フェスティバル』は、皆さんの支持・ご協力もあって毎年恒例のイベントとして多くのプレイヤーが集まるようになりました。 この『関東Finals』も関東の構築最強決定戦として毎年定番のイベントになればと思っています 
大会企画・主催: 梅咲 直瑛(DCI認定レベル3ジャッジ)
 
大会開催に寄せて
■渡辺 雄也
若くして世界を飛び回る日本のエース。『Finals2006』準優勝・『グランプリ京都2007』優勝をキッカケにブレイクを果たし、今年から新設された『Player Championship(アメリカ・シアトル)』では各国から集まった強豪を相手に見事優勝を飾った。
主な戦績: 『Finals2006』準優勝、『グランプリ京都2007』優勝、『日本選手権2009』準優勝、『Player Championship2012』優勝など、受賞多数。

渡辺プロのコメント:
今年は『日本選手権』と『Finals/Limits』が無いせいか、国内での大きなイベントが例年よりも少ない年になってしまいました。一応12月にGP名古屋が控えていますが、やはり日本特有の大型イベントが行われないというのはちょっと寂しいですね。

今回の『関東Finals』は、そんな状況に見かねた主催者の方が「今までのFinals/Limitsに代わるような大会を開きたい」という趣旨で開催されます。

大会の詳細を見てもらえば分かると思いますが、初日7回戦・二日目7回戦からのTOP8というGP並みの長丁場トーナメントであり、カバレージ記事有りに加えて、商品の方もかなり豪華に用意されています。
これだけ見ても主催者の本気度が伺えますね(笑)
また、主催者の呼びかけによって多くの有名プレイヤーも参戦予定とのこと。腕試しにはもってこいの機会かもしれません。当然僕も参加の予定です。

形式的には以前の『Finals』に非常に近い感じですね。
『Finals』は「若手の登竜門」と呼ばれていた大会で、実際僕の初めてのプレミアイベントのTOP8は『Finals』でした。決勝で負けたのはかなり悔しいですが、その経験があったからこそ今の自分があるのだと断言できます。
そういった意味でも『Finals』は自分にとって思い出深いトーナメントなので、その『Finals』の代わりになりうるこの大会にはできるだけ協力したいですね。

まだ最初の1回目ということで、この試みが成功するかは分かりませんが、1回目が成功すれば2回目・3回目に繋がっていきますし、そうなれば『Finals/Limits』のような年末の風物詩になってくれるかもしれません。

皆さんのご参加をお待ちしております。
■八十岡 翔太
結果が求められるプロの世界においても、他者とは一線を画した独特の自作デッキで活躍を続ける求道者。 2006年にプロツアー最優秀選手賞、2009年にはMagic Online最優秀選手賞を受賞。その次元を問わない強さに敬意を表して八十岡のデッキは「ヤソコン」と呼ばれている。『Player Championship』決勝戦における、渡辺雄也との激闘も記憶に新しい。
主な戦績:『Finals2001』第3位、『プロツアー・チャールストン2006』優勝、『グランプリ神戸2011』優勝、『日本選手権2011』Top8入賞など、受賞多数。

八十岡プロのコメント:
昔から夏の『日本選手権』、冬の『Finals』と言われており、『Finals』は「若手の登竜門」とも呼ばれていました。

かくいう自分も、初めてプレミアムイベントでTop8入賞を果たしたのは2001年の『Finals』でした。
しかし、今年から『日本選手権』がなくなり、その上に『Finals』もなくなってしまうということに。

そんな時、年末に何もイベントが無いのはよくないということでこのイベントを開きたいという話を聞き、それならば自分も出来る限りの協力をしたいと思いました。
やはり年末に何も大きな大会が無いというのはモチベーションにも関わる事ですし、何かしらの目標があった方がやりがいもあるというものです。

流石にこのイベントが『Finals』の代わりになるとは言いませんが、それでも近い存在にはなってもらえる大会になると思いますので、たくさんの人に参加してもらえればと思います。
■中村 修平
日本語版公式サイトでコラム『マジックプレイヤー的、地球の歩き方』を連載する中村は、1年の約半分を海外で暮らす国際派。何年にも亘って地球を舞台に飛び回り、2011年には日本人としては2人目となる『MTGプロツアー殿堂』入りを果たした。名実ともに、日本のMTGを象徴するトッププレイヤーである。
主な戦績:『Finals2002』優勝、『グランプリ広島2006』優勝、『日本選手権2009』優勝、『グランプリ・コスタリカ2012』優勝など、受賞多数。

中村プロのコメント:
どうやら、『Finals』が本当に無くなってしまった。それが実感できたのは、「Finalsみたいなお祭りイベントをやろう」と梅咲からこの計画を聞いた時です。

近年、『Finals』の開催には紆余曲折があったようにも見えましたが、それでも実際になくなると寂しいと感じてしまうのは思い入れがありすぎるからでしょうか。 それは、今回のイベントの発起人である梅咲にしてもそうだと思います。

『代わりとまではいかないけど、そんなイベントになれれば…』

せっかくの年末の風物詩を、このまま終わらせてしまうには忍びない。
なんのかんの言っても、私や梅咲のような人間は『Finals』という大会に対して愛着があるのです。

ですが、肩肘を張り過ぎている感がないではありません。
あの大会はあの大会であって、代わりとなるには個人という枠組みの中では厳しい部分もあるとは思います。

まあ、それはそれで別の話。
単純に、皆さんと一緒にお祭りを楽しめればということで二人での会合は終わりました。
久しぶりに日本に帰国した9月の終わりの事です。

さて。そういう事ならば、私は何をするか。
答えは解りきっています。何せ私はと言えばマジックをするのが仕事ですからね。

それでは、『関東Finals』でお会いしましょう!