Round6 渡辺雄也(東京) vs. 相澤恵司(東京)

By Naoaki Umesaki


  2007年度最優秀新人賞、渡辺

『グランプリ京都2007』優勝の渡辺と、その優勝デッキを共に調整した相方である相澤が4勝1敗ラインの2番テーブルで激突!

2人は『グランプリ京都』の時だけではなく、渡辺の名前が全国的に知られるキッカケとなった『The Finals2006』準優勝の時もデッキを一緒に調整しており、関東圏のスタンダード界ではよく知られた名コンビであった。

もちろん今回も一緒にデッキを調整しているかと思われたのだが、話を聞いてみると相澤の活動拠点が秋葉原に移動したことから最近はデッキを一緒に調整する機会がなくなったという。

相澤 「最近は、秋葉原で富井ちゃん(編注:GP京都Top8の富井翼)と調整してますね」

渡辺 「僕も、町田に引っ越しをして環境が変わったりしましたからね」

かつては共にデッキを調整していた名コンビの激闘を期待したい。
Game1
ダイスロールの結果、相澤が先攻。

相澤のデッキは、緑黒エルフ。
渡辺のデッキは、《大爆発の魔道士/Fulminator Mage》をメインから搭載した青黒白ヒバリだ。

相澤は初手を見て、すぐにキープを宣言。その笑みを隠せない表情から、かなり良い内容の手札であることが予想される。 対する渡辺は、1マリガン後に《反射池/Reflecting Pool》・《コイロスの洞窟》・《誘惑蒔き》2枚・《造物の学者、ヴェンセール》《入念な考慮》というハンドをキープ。

相澤は「よろしくお願いします」と礼儀正しく挨拶をすると、《ボリアルのドルイド/Boreal Druid》スタートから、《ボリアルのドルイド》《狼骨のシャーマン/Wolf-Skull Shaman》と繋げ、3ターン目には《野生語りのガラク/Garruk Wildspeaker》→土地アンタップ能力起動→《傲慢な完全者/Imperious Perfect》という猛烈な展開!

この時点で、後攻である渡辺のアクションは、セットランド2回のみ。 そして、次のターンには《野生語りのガラク》の《踏み荒らし》能力でほぼ致死圏内。
デッキの全容を見せずに次のゲームを行うほうが良いと判断したのか、渡辺は投了を宣言した。

渡辺 0-1 相澤

相澤"AKKA"恵司

赤バーン対策とかではなく
、メインレベルのカード。


エルフです

サイドボート中、相澤が渡辺に語りかける。

相澤 「まだデッキ調整中なんだけどさ。《台所の嫌がらせ屋/Kitchen Finks》がサイドボードだったのは、明らかに失敗だったよ。ここまでの5ラウンド毎回サイドインしてるし、このラウンドも次のラウンドも多分サイドインするんだよね(笑)」

渡辺 「《台所の嫌がらせ屋》は明らかにメインに入れるカードでしょ(笑) あと、なんで《安寧砦の精鋭/Safehold Elite》入ってないの? 《狼骨のシャーマン》とか、ただの《灰色熊/Grizzly Bears》じゃない?(笑)」

相澤 「全く、おっしゃる通りですね(笑) エルフに拘らず、グッドスタッフのビートダウンっていうのもありかも」

渡辺 「うんうん。 白緑のグッドスタッフビートダウンとか、サイズ大きいし、Persist/頑強で除去耐性あるから強そうだよね。僕も実際に作って回してるよ。」

どうやら、緑黒エルフも"シャドウムーア"によって中々にパワーアップしているようだ。



Game2
"ローウィン"が発売されてから、エルフデッキを一貫して調整している相澤は戦前にこう語っていた。

相澤 「昔の緑黒エルフは中速のデッキだったけど、そのチューンだと高速化した現在の環境においては勝てない。《不敬の命令/Profane Command》とか打つゲームにならないんだよね。その前に大体試合が決してるという。 だから今は、数を並べてから《ガイアの頌歌》《傲慢な完全者》で全体強化して殴る高速チューンになってるんだよね。」

そんな相澤、第1ゲームに続き、第2ゲームもデッキコンセプト通りの周りを見せる。

まずは、《レンの地の克服者/Wren's Run Vanquisher》《護民官の道探し/Civic Wayfinder》《台所の嫌がらせ屋/Kitchen Finks》とテンポよい序盤の展開。

ダブルマリガンスタートと厳しい渡辺も、相澤のフルアタックに対応して《造物の学者、ヴェンセール/Venser, Shaper Savant》で《レンの地の克服者》をバウンスして《護民官の道探し》を相打ちに討ち取るが、相澤の展開は途切れることなく、新たに《レンの地の克服者》2枚が戦線に追加される。

渡辺は《大爆発の魔道士/Fulminator Mage》を出し、相澤のフルアタックに対して《台所の嫌がらせ屋》をブロックしながら能力で《変わり谷/Mutavault》を破壊するが、《台所の嫌がらせ屋》は頑強の能力によって場に戻ってくる。

相澤の戦線には、《変わり谷》・《レンの地の克服者》2・《台所の嫌がらせ屋》と、場に見えているだけで10点ダメージ分があり、渡辺はほぼ詰みの状況。

回答策を求めて、《入念な考慮/Careful Consideration》を2連打するも............

渡辺 「ダブルマリガンで、そんなブン回り捌けないよ(笑)」

相澤 「まぁ、そうだね(笑)」

渡辺 「《叫び大口》2枚引けたら、2枚とも想起で《レン》2体とも除去して、次のターンには《その場しのぎの人形》で逆転の可能性もあったんだけどね。 見てた人達、両方事故ゲーでごめんなさい!」

是非、渡辺先生の次回作にご期待ください!

渡辺 0-2 相澤

Result : 相澤"AKKA"恵司 Win!