観戦記事コーナー
 ◆◆◆ラウンドカバレージ◆◆◆

■優勝者インタビュー: 清水俊樹(山梨)
By Takuya Natume

「優勝おめでとうございます」
清水 「ありがとうございます」

− 「山梨のカードショップ・はま屋の店員をされてるんですよね」
清水 「そうですね、今は竜王店(※)で働いてます」

(※山梨在住の方以外には竜王って聞いても何それ?と思われそうですが、甲府市の西隣に(旧)竜王町という格好いい名前の町があります。)

「月並みですが、いつからMtGを始めましたか?」
清水 「メルカディアン・マスクスからなんでもう14年目になりますね。マジックはずっと続けているんですが、出不精なのであまり大会に出ないんですよね。レガシーも好きなんでよく遊んでいるんですが、やっぱり大会にはあまり出てないです」

「すると、今回は誰と練習しました?」
清水 「主に他の店員とですね。今回使った『Sneak Show』だけじゃなくて、いつもいろんなデッキを使ってみてからデッキを決めました」


「デッキ選択理由についてですが、『Sneak Show』を選択した理由を教えてください」
清水 「前々から『RUG Delver』か『Sneak Show』にしようとは思ってて、前日に『Sneak Show』に決めました。もともと『RUG Delver』以外のデッキには概ね五分以上で有利と思っていて、Delverもキチンと組めれば五分だと思っています。また、以前に比べて《真髄の針/Pithing Needle(RTR)》や《忘却の輪/Oblivion Ring(M13)》といった対策カードが減ってたように思えたので、最終的に『Sneak Show』で行くことに決めました。《スレイベンの守護者、サリア/Thalia, Guardian of Thraben(DKA)》が入っているデッキ、具体的に言うと『Death and Tax』や『Marverick』が辛いのですが、これらが最近少ないと思ったのも決め手です」

「デッキについてですが、何か工夫したところがあれば教えてください」
清水 「《ギタクシア派の調査/Gitaxian Probe(NPH)》と《猿人の指導霊/Simian Spirit Guide(PLC))》が2枚ずつ入っているのが珍しいですかね。《調査》については海外で4枚入ってるバージョンをよく見ましたが、結局支払うライフが痛いので2枚にしました。 《指導霊》については、追加の《水蓮の花びら/Lotus Petal(TMP)》です。《グリセルブランド/Griselbrand(AVR)》を出したときに《花びら》を探しに行くことが多かったので、枚数を増やそうと思いました。あと、サイドから投入する《血染めの月/Blood Moon》を、なるべく早いターンで出したいという意図もあります」

「なるほど」
清水 「逆に減らしたカードは《直観/Intuition(TMP)》と《誤った指図/Misdirection(MMQ)》です。複数枚入れるほど強くなかったので1枚ずつに減らしました」

− 「サイドボードは比較的オーソドックスですが、《大祖始/Progenitus(CON)》と《大修道士、エリシュ・ノーン/Elesh Norn, Grand Cenobite(NPH)》について教えてください」
清水 「《大祖始》は《Karakas(LEG)》対策です。《エリシュ・ノーン》はドレッジとエルフ対策です。前日に閃いて《紅蓮地獄/Pyroclasm》と交換したんですが、《紅蓮地獄》でも良かったかな…」


「2日間を通して一番強かったカードは?」
清水 「《引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn(ROE)》とか《騙し討ち/Sneak Attack(USG)》が強いのは当たり前なので…そうなると4枚積んだ《水蓮の花びら》ですね。自分の動きたいターンに使えるマナが増えますから」

「最後に一言どうぞ」
清水 「最近は山梨の大会でもレガシーをやる人が増えてきたので、これを気にもっとレガシーを始めてくれる人が増えてくれれば嬉しいです」

「ありがとうございました。来年もまたよろしくお願いします」
清水 「よろしくお願いします」

 Eternal Festival Tokyoの運営を行っていると、いろいろな地方のレガシーの実情を聞く機会がある。東京では参加者が年々増加していく一方、地方ではレガシーの大会を開くどころか、プレイヤーを探すのも難しいというところもあるのが実情のようだ。

 確かにレガシーはデュアルランドや《Force of Will》などの高額カードが必要になることがあるから、なかなか参入するのは難しいかもしれない。しかし、今回の清水のように地方のプレイヤーが結果を残してくれることで、その地方のプレイヤーがレガシーを始めるきっかけとなってくれれば幸いである。

 改めて、おめでとう清水俊樹!


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