■決勝戦 関本 達生(大阪/UWR Mirracle Control) vs 清水 俊樹(山梨/Sneak Show)
By Takuya Natsume
Eternal Festival Tokyoはもともと「関東圏レガシー最強決定戦」というコンセプトで始まった大会だが、日本全国から腕に覚えのあるプレイヤーが集まることから、遠征勢の活躍が目立つ大会である。特に関西勢の活躍はめざましい。初年度の優勝者は大阪の服部
皓太であったし、去年も玉田 遼一(大阪)がベスト8に残り、今年もベスト8に2人を輩出した。そして今年の決勝卓に座るのは関本 達生(大阪)。「青白赤奇跡コントロール」を操る彼は、同じ新幹線で東京までやってきた桜井
滉貴(大阪)を準決勝で倒してここまで勝ち上がってきた。桜井の分まで、大阪へ3年ぶりにタイトルを持ち帰ることができるか。
(Toshiki Shimizu)
一方の清水 俊樹(山梨)。山梨のカードショップ店員である彼は地元では知られた存在なのだが、本人曰く出不精とのことで普段はあまり大会には参加していない。とはいえ、去年のEternal
Festival Tokyo 2012にも参加して6連勝したものの、7戦目、8戦目と立て続けに落とし、目前まで迫ったベスト8を逃してしまった。その悔しさをバネに練習を重ねてきた清水が駆るデッキは、去年と同じ《実物提示教育/Show
and Tell(USG)》デッキ、「Snerak Show」である。
清水は2ターン目に《古えの墳墓/Ancient Tomb(TMP)》を出したことでこのターンに《実物提示教育》をキャストすることが可能になる。対戦相手は《Force
of Will》を持っていない可能性が高く、手札を考えればあまり長期戦は望ましくないところではあるが、このターンは動かずにターンを返す。
関本はターン終了時に《独楽》を起動するが、なんと青マナどころか土地を見つけられない。しかたなく何もせずにターンを終え、終了時に清水が唱えた《直観/Intuition(TMP)》も通す。清水は《Force of Will》を2枚と《誤った指図/Misdirection(MMQ)》を持ってきて、関本の選択した《誤った指図》を手札に加える。
用意が調った清水は《実物提示教育》。関本の《呪文貫き/Spell Pierce(ZEN)》に先ほど持ってきた《誤った指図/Misdirection(MMQ)》を合わせて押し通し、《騙し討ち/Sneak Attack(USG)》を出すことに成功する。残った《Volcanic Island(3ED)》から《引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn(ROE)》を走らせ、関本のパーマネントをすべて吹き飛ばす。
しかも5枚目のここで土地を置けなかった関本は、1枚目の《騙し討ち》こそピッチ・コストの《Force of Will》で打ち消したが、2枚目の《騙し討ち》は通さざるを得ない。
無事《Force of Will》を使うこと無く《騙し討ち》を通した清水は、残った1マナを使って《エムラクール》を場に出す。《エムラクール》がアタックすればほぼ勝ちの状況ではあるのだが、関本のライフはあと16なので、勝つためにはあと1回アタックしなければならない。《実物提示教育》をすべて追放した関本は、この出てしまった《騙し討ち》さえ対処してしまえば、ライフ1からの大逆転が見えるのである。そのために《騙し討ち》へ《損耗/Tear》を。清水の手札に《Force
of Will》があるのは分かっているため、渾身の《狼狽の嵐》で対抗するが、清水の手札から飛んできたのはもう1枚の《Force of Will》。
この結果、関本のライフは1となり、すべての土地は吹き飛び、相手の場には《騙し討ち》が残った。
関本が望むべくは、清水の残り1枚の手札がクリーチャーで無いことだけだったのだが。
彼の最後の手札は残念ながら《大祖始/Progenitus(CON)》で…
…付け加えるなら、彼の最後のドローは《エムラクール》だった。
関本 0-2 清水
Eternal Festival Tokyo 2013 優勝者は 清水 俊樹(山梨)!
『Eternal Festival Tokyo 2013』
優勝者 清水 俊樹(山梨/Sneak Show)