■Round 6: 大久保 雄輝(神奈川) vs. 伊藤 瞬(東京)
By Yuugo Tsuda
ここまでを4勝1敗で来た両者、このマッチの勝者はまた一歩Top8へと近づく一方で敗者は残りの試合を全勝して望みを託すほか無くなってしまう。 大久保は『Sneak Show』をずっと使い続けているプレイヤーで、第1回の『エタフェス2010』でのTop4入賞や、今年のエタフェストライアルでも優勝し1Byeを獲得するなどこのデッキを相棒に結果を残し続けている。 対する伊藤は『SMC』という新宿で深夜に行われているレガシー大会を中心に活動しており、その大会で結果を残した『Omen Valakut』を調整したものを今日も持ち込んでいる。 コンボデッキ同士のぶつかりあいとなったこの戦い、はたしてどちらのコンボが多く炸裂するだろうか。 ●Game 1 先手の大久保は一度マリガンをした後の6枚の手札を見て考える。その内容は《古えの墳墓/Ancient Tomb》《引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn》《実物提示教育/Show and Tell》《思案/Ponder》《呪文貫き/Spell Pierce》《Force of Will》というもの。土地が1枚しかなくしかも無色マナしか出せないが、青マナ絡みの土地または《水蓮の花びら/Lotus Petal》を引ければコンボを仕掛けられる内容だ。大久保はこの手札をキープ、対する後手の伊藤は7枚の手札をみてすぐにキープを宣言した。 大久保が《古えの墳墓》を置きターンを返し、伊藤は《樹木茂る山麓/Wooded から《森/Forest》をサーチして《踏査/Exploration》、追加で《Volcanic Island》を置いてマナブーストを図る。 |
『Omen Valakut』、伊藤 |
大久保のドローは《水蓮の花びら/Lotus Petal》、これを見て小さく頷き《実物提示教育/Show and Tell》を唱える。これに対して伊藤のアクションはなく、大久保の場には《引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn》、伊藤の場には《Volcanic Island》が場に出る。 伊藤はドローしたカードを見て対処方法が無いことを確認した後に投了した。 大久保 1-0 伊藤 ・大久保のサイドボード 【In】 2《拭い捨て/Wipe Away》 1《古えの遺恨/Ancient Grudge》 1《裂け目の突破/Through the Breach》 【Out】 2《誤った指図/Misdirection》 1《引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn》 1《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》 |
・伊藤のサイドボード 【In】 3《金粉のドレイク/Gilded Drake》 2《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》 2《狼狽の嵐/Flusterstorm》 【Out】 3《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》 3《壌土からの生命/Life from the Loam》 1《Maze of Ith》 ●Game 2 伊藤は初手を見てすぐにマリガンを宣言して手札をライブラリーに戻す。6枚になった手札の内容は十分な土地に加えて、コンボ要素の片方《風景の変容/Scapeshift》と攻防に使えるカウンターの《マナ漏出/Mana Leak》がある良いハンドだ。 対する大久保の手札は、 《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》 《沸騰する小湖/Scalding Tarn》 《Karakas》 《裏切り者の都/City of Traitors》 《騙し討ち/Sneak Attack》 《Force of Will》×2 こちらも、マナは十分にあり、生物を引ければ早いターンに仕掛けることができる手札だ。 |
『Sneak Show』、大久保 |
先程のGame1とは異なり、お互いに土地を置き合うだけの静かな立ち上がり。ファーストアクションは5枚目の土地を置いた伊藤の《虹色の前兆/Prismatic Omen》でこれが着地する。 土地を置く以外に動きの無い大久保に対して、伊藤は次のターンに6枚目の土地を置いて《風景の変容/Scapeshift》。大久保は《Force of Will》で対抗するが、これにはもちろん伊藤も《Force of Will》を合わせてこの呪文を通す。これを受けて大久保は投了した。 大久保 1-1 伊藤 ・ 大久保のサイドボード 【In】 2《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》 1《赤霊破/Red Elemental Blast》 【Out】 《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》 《古えの遺恨/Ancient Grudge》 《Karakas》 |
・ 伊藤のサイドボード 【In】 1《狼狽の嵐/Flusterstorm》 【Out】 1《踏査/Exploration》 ●Game 3 先の2ゲームでお互いの持ち味を発揮した両者、次にコンボを決めるのはどちらか。 両者とも土地とドロースペルが豊富な手札をキープし、それぞれが土地を置きながら手札を整えていく。 先に仕掛けたのは大久保で、伊藤のドロー後に《ヴェンディリオン三人衆》。伊藤は大久保の手札の枚数を確認した後に《Force of Will》でこれをカウンター。 お返しとばかりに大久保のターン終了時に伊藤も《ヴェンディリオン三人衆》を唱える。これに対し、大久保はこの時に手に入れていた《拭い捨て/Wipe Away》をライブラリーの上に避難させるために《渦まく知識/Brainstorm》で対応。このドローで《Force of Will》を見つけ、カウンターできたことで相手にクロックを用意させずに済んだ。 |
お互いの手札が減りこれをチャンスとみた伊藤は自分のターンに入り《虹色の前兆》を置く。さらに手札に《風景の変容》と土地を抱えているため、次のターンにはコンボを開始可能な状態だ。 しかし先にコンボをスタートしたのは大久保だった。2枚目の《渦まく知識》で《騙し討ち/Sneak Attack》を発見し、これによって《引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn》が走る。滅殺によって伊藤のパーマネントを全て奪い去った。 まもなく大久保が《定業/Preordain》で《ヴェンディリオン三人衆》を見つけて伊藤の残りのライフを削りきった。 大久保 2-1 伊藤 大久保Win |