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2015年12月26日(土曜)〜27日(日曜)開催 『Eternal Festival Tokyo 2015』カバレージページ

優勝者インタビューInterview


■『Eternal Festival Tokyo 2015』優勝者インタビュー:大石 裕(茨城)
By Takuya Natsume
− 「優勝おめでとうございます。」

大石「ありがとうございます。」

−「大石さんと言えばずっと赤単ペインターを使っていらっしゃったのですが、2015年を振り返って如何でしたか?」

大石「4月の『第3期レガシー神挑戦者決定戦』でTop8に入れましたが、その後どうしてもオムニテルがダメで、残念ながらGP京都は初日落ちでした。その後《時を越えた探索/Dig Through Time》が禁止になったことで、苦手なオムニテルがいなくなったこと、いわゆる黒緑系のデッキが増えるため《血染めの月/Blood Moon》系が強いマッチアップが増えることから有利になるのではと考え、調整を続けました。そして直後の10月の『BIGMAGIC Sunday Legacy』でTop4に入ったことで自信を付けることができました。GPはちょっともったいなかったと思いますが、今回のエタフェスで優勝できましたし、良い1年だったと思います。」

ー「《血染めの月》がメタゲーム上強いというお話がありましたが、他にこのデッキの利点はどこでしょうか。」

大石「まずメインコンボとなる《絵描きの召使い/Painter’s Servant》《丸砥石/Grindstone》が2枚コンボで決まりやすいこと、あと《帝国の徴募兵/Imperial Recruiter》から持ってこられる1枚差しのカード達で柔軟に戦えること、そして何より対戦経験のある人が極めて少なく、『わからん殺し』が決まりやすいことですね。デッキリストは見たことあっても、動きを分かっている人はまだまだ少ないと思います。

ー「確かに準決勝、《丸砥石》を起動してから《ゴブリンの溶接工/Goblin Welder》で《丸砥石》と墓地の《召使い》を交換して勝ち、という決まり手がありましたが、知らないとぎょっとしそうですね。決勝の対戦相手の青柳さんも1年半ぶりくらいに当たったと話していました。」

『Eternal Festival Tokyo 2015』優勝、大石裕(茨城・赤単ペインターコンボ)

大石「他にも《独楽》と《丸砥石》とか、《紅蓮の達人チャンドラ/Chandra, Pyromaster》とか、細かいネタはいろいろあります。使って楽しいデッキですね。」

ー「今回工夫した点はどこですか。」

大石「一時期よりかなり数が減ったとはいえ、《若き紅蓮術士/Young Pyromancer》が苦手なので、《漸増爆弾/Ratchet Bomb》を増やしました。また、《死亡+退場/Dead/Gone》については、《死亡/Dead》で《秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets》や《死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman》などの小型クリーチャーを倒せますし、《退場/Gone》は、リアニメイトのクリーチャーとか、《血染めの月》を貼った後に《タルモゴイフ/Tarmogoyf》とかをバウンスすることが出来るので有用です。
あと、ペインターは《悟りの教示者/Enlightened Tutor》《水蓮の花びら/Lotus Petal》などを入れて赤白にする形も多いのですが、私は《猿人の指導霊/Simian Spirit Guide》が強いと考えているので、赤単にして《指導霊》を増やす形にした方が強いと考えています。」

ー「今回、大石さんの他にもANTの相澤恵司、Elvesの菅原敦(ともに茨城)と水戸勢がベスト4に3人残りました。『水戸旋風』と言っても過言では無いと思います。その水戸でレガシーを広めたのは大石さんだと伺いましたが、その経緯を教えて下さい。」

大石「そうですね。もともとレガシーは好きでして、東京に出てレガシーをプレイしていたのですが、現在水戸の『カードショップ リンクス』という店舗で店長をしている谷津(トモキ)君とかに「レガシー楽しいよ!」って吹き込んだら、水戸でもレガシーが広がりました(笑)。みんな好みのデッキを使っていますけど、メタゲーム内のデッキも一通りありますし、地方都市としては環境が整っていると思います。」

ー「最後に、2016年の抱負をお聞かせ下さい。」

大石「ペインターは形に出来たので一旦置いて、今度は別のデッキに取り組んでみたいかなと考えています。単色が好きなので出来れば単色で。あとは大きい大会で勝ち進めたら良いな、と。特に11月に再びレガシーのグランプリ(GP千葉)があるので、そこでは頑張っていきたいですね。」

ー「ありがとうございました。」

2013年優勝者の清水俊樹(山梨)から1年空けて、再び地方勢が勝利した『Eternal Festival Tokyo 2015』。
大石の言うとおり、2016年は関東で初めてのレガシーのグランプリ、『GP千葉』が行われる。今後の活躍を期待したい。


『Top4に残った茨城勢3名』。左から順に、相澤恵司、大石裕、菅原敦。