Round 5  Mihara makihito vs. Nakamura Keisuke

Writeen by Takahashi Jyunya 


世界チャンピョン三原

三原槙人、紹介は無粋だろう。 みなさんご存知のとおり、「2006年度世界チャンピオン」である。

いつの間にか関東に拠点を移して、更には五竜杯のディフェンディングチャンピオンになっていた。そんな九州男児のこの度のお供は『プロジェクトX』。メインボードから搭載されている《石覆い/Stonecloaker》がチャームポイント。

筆者「石覆いはクリーチャー守れるし、マナあれば何回でも墓地のカードを1枚リムーブできるからね、おもしろそうですね」
三原「え?1まいだけだろ」
中村「いや、石覆い自身を戻せば・・・」
三原「おおーーー、すごいすごい。初めて知ったわー。」

・・・なんだか心配になってきた。

そんな三原の対戦相手となる中村は、五竜杯の常連であり優勝経験もある東京のプレイヤーである。今回使用しているデッキは『UGW GOODSTAFF』。余り見慣れないデッキだが、「ブリンカーズ アンド モフ」のエンジンを中心に、《きらめく願い/Glittering Wish》によるユーティリティーで脇を固めた綺麗なデッキだ。

Game1
ダイスロールにより、先手は三原。
手札が相当いいのか、三原は手札を見るや否やのキープ宣言。
中村も飛び切り良くも無いが悪くはない、といった感じで落ち着いてキープする。
互いに緑を中心としたデッキなため、定石である1ターン目《極楽鳥/Birds of Paradise》というスタート。

更に《根の壁/Wall of Roots》を経由して《サッフィー・エリクスドッター/Saffi Eriksdotter》を場に送り込む三原に対して、《根の壁/Wall of Roots》を2体プレイして迎え撃つ中村。ここまでは鏡打ちに近い展開だが、事態は急転する。
三原が《きらめく願い》から《夜明けの集会》を持ってきて、《闇の腹心/Dark Confidant》《墓所の勇者/Crypt Champion》《本質の管理人/Essence Warden》といった3枚をライブラリトップに積みこんだのだ。
中村は、それを見受けてやや困りながら《繁殖池/Breeding Pool》セットから変異をプレイして、ターン終了を宣言。

三原「あれ?青?同系かと思ったよ。」
中村「ほとんど同じ動きでしたからね」

先ほどライブラリートップに積んである《闇の腹心》をプレイしてターンを返す三原に対して、中村は先ほどプレイした変異を表替えして、その正体である《ヴェズーヴァの多相の戦士/Vesuvan Shapeshifter》が《闇の腹心》のコピーになり、自身もドローを進めにかかる。

アップキープに裏返しながら捲られた中村のカードは《制圧の輝き/Glare of Subdual》。 どうやら、中村の手札は思わしくないようで、そのまま《制圧の輝き》を場に出すのみの展開でターンエンド。

そして返しの三原のターン。 待ってましたと三原は約束されている2枚を手札に加えてコンボ成立に向かう。

三原「本質の管理人を場に出して、墓所の勇者を出して、無限ライフで。」
中村「じゃあ、多層の戦士で管理人コピーして僕も無限で」
三原「そーーじゃん。みてるじゃん。」
中村「もうライフ書かなくていいですよね?」
三原「そうだね」

こうして《闇の腹心》でドローを進める三原に対して、変異を2体展開する中村。2ターンの間膠着が続くも、三原が《きらめく願い》で《オルゾフの御曹子、テイサ/Teysa, Orzhov Scion》を持ってきたところで再びゲームは動き出す。

【三原の場】マナたくさん、《サッフィー・エリクスドッター》、《闇の腹心》2
【中村の場】マナたくさん、変異3(1体は多層の戦士とバレてる)

ここで三原は、《オルゾフの御曹子、テイサ》を場に出して、再び《墓所の勇者》をプレイ。
中村は、スタックで変異(多層の戦士)を表替えらせてレジェンドルールで《オルゾフの御曹子、テイサ》を墓地に落とす。
三原は負けじと《墓所の勇者》の帰還能力で《オルゾフの御曹子、テイサ》を場に帰すも、変異2号の正体も《ヴェズーヴァの多相の戦士》で、三原の無限トークン生産作戦は失敗と相成る様相。

その後、またもや膠着が続いて三原が《墓所の勇者》を。 中村が《きらめく願い》か《サッフィー・エリクスドッター》を求める引き合いになるが、言うなれば3度目の正直。
三原が《召喚の調べ/Chord of Calling》をドローし、ゲームを終わらせた。

三原 1-0 中村
願いからアクセス!

【サイドボード】
基本的に構造の根幹は似ているため、サイドに落ちていくカード達も《ロクソドンの教主/Loxodon Hierarch》を始めとしてダメージレースに関するカードである。しかし、投入されるのは三原はコンボの阻害を防ぐためのカード、中村はコンボを阻害するカード。はてさて、三原が押し出すか、中村がうっちゃるか。


オリジナルデッキの完成度に定評のある中村
Game2
ところがここで、後が無い中村にダブルマリガンという不運が襲い掛かる。
そんな中村を尻目に三原は好調をそのままに7枚の手札を抱えてゲームをスタートすることに。

3ターン目まで土地を置くだけに留まる不調な中村に対して、《極楽鳥》→《本質の管理人》+《闇の腹心》と調子よさそうに回る三原のデッキ。

しかし、中村も「簡単には往かせない」と腹心の攻撃に対して《エイヴンの思考検閲者/Aven Mindcensor》をプレイして腹心を討ち取ることに成功する。
めげずに三原も《シミアの死霊/Shimian Specter》を戦線に追加するも、おかわりの《エイヴンの思考検閲者》がその攻撃を阻む。

それでも攻撃の手を緩めない三原は、《根の壁》《サッフィー・エリクスドッター》《夜明けの集会》と連打!

万事休すとなった中村は《夜明けの集会》で《石覆い》と《サッフィー・エリクスドッター》に一縷の希望を求めるも、またしても半歩の差で三原の《召喚の調べ》がその希望を刈り取った。



三原 2-0 中村

Result: 三原槙人 win!