Round 7:寺澤 和也(新潟) vs. 大竹 達也(東京)
By Daisuke Kawasaki 


さて、ついに予選も最終戦。通常であれば、ここで全勝プレイヤー同士がIDをし、そろって決勝進出を決める…というのがスイスドロー的にも2名である以上十分な展開なのだが…なんと、上位に引き分けが続出した結果、全勝が1人のみとなってしまい、全勝同士でのIDができなくなってしまったのだ。

それどころか、最終戦で敗北すると、1敗に多くのプレイヤーが並ぶこととなり、オポーネントマッチパーセンテージで勝負することとなってしまうのだ!

そんな不遇なプレイヤーが、寺澤 和也(新潟)である。

ここまでの快進撃が無駄になってしまっては…と寺澤が考えるのも当たり前の話。勝利すれば、当然確定で抜けるのだが、負けてしまうと、一気に1敗の海にだいぶすることになってしまうのだ。

というわけで、IDを希望する寺澤であり、さらに対戦する1分の大竹 達也(東京)は、いわゆる参加権獲得のためのカードを持たないプレイヤーである以上、IDをするのにやぶさかではないだろう、と寺澤は読んだのだった。

しかし、大竹は、多くの15点プレイヤーの期待に応えるべく…かどうかはちょっと筆者からは判断がつかないが、とにかく、とりあえずGame 1を開始しようという展開となったのだった。

寺澤ピンチ!

使用するデックは、寺澤が、環境の帝王、青黒フェアリー。対する大竹は、赤白ビートダウンである。

はたして、ここまで全勝できた寺澤は、見事権利獲得なるのだろうか。



Game 1
先手の大竹は1ターン目に《運命の大立者》をキャストするものの、その後の後続である《幽体の行列》《イーオスのレインジャー》を続けて《砕けた野望》でカウンターされてしまう。

さらに、《運命の大立者》を4/4に昇格させたところで、《恐怖》され、後続の《モグの狂信者》までも《呪文づまりのスプライト》でカウンターされてしまう。

この《呪文づまりのスプライト》《霧縛りの徒党》に覇権されてしまうと、攻守が入れ替わってしまう。

大竹は、攻勢に回るべく《白蘭の騎士》《幽体の行列》とキャストし、これを通すのだが、《モグの狂信者》のチャンプアタック+能力で除去しようとした《変わり谷》はきっちり《ウーナの末裔》でかわされてしまう。 《幽体の行列》による総攻撃も、《苦悶のねじれ》と、それによってパワーを下げたトークンを《ウーナの末裔》でブロックすることでトークンを1体にまで減らす。

しかし、大竹には秘密兵器があった。 そう《風立ての高地》に秘匿されている《復讐のアジャニ》だ。

フェアリー、寺澤

この《復讐のアジャニ》の能力が《ウーナの末裔》に火を噴く!

そして、この《復讐のアジャニ》の能力に、2枚目の《ウーナの末裔》が火を噴く!

2枚の《ウーナの末裔》が並んだことで、飛行でのダメージが大竹の9を超える10点となったのだった。


寺澤 1-0 大竹


ここで、お互いから「やはりIDにしないか?」という意見がでる。

IDすることで、The Finalsの参加権を確定させられる寺澤は「私はかまわないですよ」といい、また、参加権そのものには関与しない大竹も、デッキ相性などを考慮して、IDに同意することとなった。
これによって、寺澤が、The Finals参加権獲得の一人目となったのだった。

なお、ちなみに、Game 1を《苦花》無しで勝利した寺澤であったが、ID後におこなったサイドボーディングを使用したフリーデュエルでも、寺澤は《苦花》をひくことなく勝利していることを付け加えておこう。

寺澤 「《苦花》をひかずして勝つ!」

是非とも、来週のこの場所でも、《苦花》をひかずして勝つ寺澤の姿を期待したいものだ。