松原次良
 私たちは、病気を、身体のエネルギー系と情報伝達系の間の複雑な相互関係の秩序の乱れとして捉え、この秩序を調えることで自己組織化が生じ、病気が治癒すると考えています。クリニカル・バイオホログラフィック・システム(Clinical Bioholographic System; CBS)は、この秩序の乱れを評価し治療するための診断・治療システムとして、松原次良(まつばら じろう・写真)が1995年に開発したものです。

 CBSとは、解剖学、生理学、経絡理論などの基礎医学を踏まえながら、身体をホログラフィック なシステムとして捉え、アプライド・キネシオロジー(Applied Kinesiology; AK)を軸に、カイロプラクティック、オステオパシー、軟部組織モビリゼーション、クラニオセイクラルセラピー(頭蓋仙骨療法)、筋膜の解放、東洋医学、食事・栄養療法、ライフスタイルの指導、ホメオパシー、薬草療法、アロマテラピー、筋スラッキング療法、電気治療、超音波療法、光線療法、サイマティクスセラピー(音響波動療法)、クライオセラピー(冷却療法)、運動療法、キネシオテーピング、カウンセリングなど様々な治療を統合して創り上げられたものです。

 CBS
で使用される検査法・調整法は、多くの現存する診断・治療の哲学、原理、技術から、安全で効果があり、科学性があり、かつ再現性のあるものから構成されています。また、独自に開発した手技、仮説も多くあります。

 しかし、CBSは数多くの治療法の単なる寄せ集めではありません。”モード”、”ポーズ・ロック”、”筋肉反応テスト”という手法を軸に、これら各種の治療法をシームレスに統合し、それらを統一的な治療体系として再構築しようとする試みです。
 世にある××流、××派、××式などといった治療法の多くが、ある特定の治療法や治療体系(カイロならカイロ、鍼なら鍼)の中の特殊な手法を指すのに対し、CBSはその点で根本的に異なるものです。

 従って、CBSでは治療手段(歯科治療、脊椎矯正、マニピュレーション、鍼(はり)・灸(きゅう)、テーピング、物理療法など)を限定しません。検査・診断のためにインジケータ筋を使った筋肉反応テストと基本的な筋肉テスト、そして”モード”と”ポーズ・ロック”をマスターする必要はありますが、治療手段はそれぞれの施術者が自由に選択することができます。

 何よりCBSは、ホリスティック医学の概念に基づき,自然医学の原則に従って、構造・化学・精神・環境の4面から自然治癒力を高め、より高いウェルネスを得るための補完医学です。

 私たちの体には、どのような状況にも対応できる無限の可能性を持つ生命エネルギーがあります。治療の立場から言うと自然治癒力です。この自然治癒力を適切に作動させるため、患者の置かれている状況を、固定観念を持たずに見、患者主体の診断・治療が行えるシステム−−CBSが目指すものは、そこにあるのです。

コンセプト