欧州サッカー

欧州サッカー








〜レアル・マドリー(ESP) VS AS ローマ(ITA)〜

<レアルの象徴・ラウールの復活>

観戦必要度:★★★★   ジダンの宇宙人度:★★★★   ラウールの復活度:★★★★★

2004-5 チャンピオンズリーググループステージ第2節
レアル・マドリー(4−2)AS ローマ
Goal:ラウール(39分・72分),フィーゴ(PK)(53分),R・カルロス(79分)(以上レアル・マドリー)
   デ・ロッシ(3分),カッサーノ(21分)(以上AS ローマ)
Date:2004年9月28日  Stadium:サンディアゴ・ベルナベウ

グループリーグ第2節屈指の好カード。
両チームGL第1節を落とし。監督も早々解任と後が無い状況。どちらも勝ち点「3」が欲しい試合。
痛めた肩がまだ完治していないにもかかわらずジダンが強行出場していることからもこの試合が いかに重要な意味を持つかが感じ取れる。
しかしながら、開始わずか3分、ローマのデ・ロッシが早々と先制弾をあげる。
息上がるローマは21分にもカッサーノが追加点。元気のない今のレアルにとって
いかにホームのサンティアゴ・ベルナベウといえどもこの展開から逆転するのは難しいのでは・・・
しかし、レアルにはこの男がいた。直前のリーガ、ビルバオ戦で久々のゴールを上げ、自信を取り戻していた
レアルの象徴、ラウールである。昨年のチャンピオンズリーグでもわずか2ゴールと不信を極めていたラウール。
一説によると、ケイロス前監督がボランチの位置でプレーするようにと指示を出していたためとも言われるが・・・
とにもかくにも2点を取られてからレアルはラウールを中心に怒涛の攻撃を見せる。ローマが完全に守りを固めたこともあったが
2点目以降ローマが敵陣でプレーする機会はほとんど無かった。
前半39分、ラウールがチャンピオンズリーグ45得点目を上げ、反撃の口火を切る。
前半はこの1点に留まったが後半に入ってもレアルの勢いはとまらない。
後半開始すぐにラウールがPKを得て、フィーゴがゴール右隅に確実に決め同点。
そしてフィーゴのクロスからラウールらしい混戦を抜け出しての逆転弾。
怪我を押して強行出場のジダンもいつもながらの鮮やかなボールタッチを披露し
ローマ守備陣を混乱させる。最後はR・カルロスがらしい軌道のゴールを上げ駄目押し。
いくらローマでもメクセス・ギブを欠き、前半途中から守りに入ってはやはり無理があったといえる。
ボール支配率もレアルが67%と圧倒的なパーセンテージを占めた。
(最もレアルはホームでは常に60%程度の試合率は誇るが・・・)
この試合をきっかけに、再び銀河系の輝きを取り戻すことを期待したい。





〜デポルティボ(ESP) VS AC ミラン(ITA)〜

<リアソールに舞い降りた奇跡>

観戦必要度:★★★★★  バレロンのファンタジー:★★★★★   結果の衝撃度:★★★★★

2003-4 チャンピオンズリーグ準々決勝第2戦
デポルティボ(4−0)AC ミラン
Goal:パンディアーニ(5分),バレロン(33分),ルケ(44分),フラン(76分)(以上デポルティボ)
Date:2004年4月7日(水)  Stadium:リアソール

キリスト教三大聖地の一つ、サンチャゴ・デ・コンポストレーラに近いリアソール。
リアソールにまさに奇跡が舞い降りた瞬間だった。
ミランファンにとっては衝撃的な試合内容だったに違いない。
ミランのホーム・サンシーロでの第1戦、これほどまでに両チームの戦力に差が有るのかと感じるほど
ミランの一方的な試合内容だった。
カカのダイナミズムあふれるプレー、ピルロのフリーキック等(結果はミランの4-1)
ミランのチャンピオンズリーグ2連覇は間違いないと思わせるほどの試合内容だった。
第2戦もインザーギが故障で出ていない以外はベストともいえるメンバー。
百戦錬磨のデポルティボ・イルレタ監督もこの試合ばかりは出来るだけ点を返せればと
思っていた程度だったに違いない。しかしながら、試合内容は誰もが驚くほどデポルティボにとって
完璧な試合展開だった。終始試合の主導権を握りつづけ開始草々のパンディアーニのゴールを皮切りに
前半でなんとトータルスコア(4-4)の同点に持ち込んだ。(しかもアウェーゴールの数で勝る
デポルティボがこのままいくと準決勝進出である。)後半にも途中出場のフランがゴールを決め駄目押し
終了間際にミランはルイ・コスタを投入し、孤軍奮闘するも空しく終了のホイッスル。
チャンピオンズリーグ至上に残るこの大逆転劇は恐らく
2001-2 コパ・デル・レイ杯決勝、サンティアゴ・ベルナベウでレアル・マドリーを破った試合と同じく
近年のデポルティボの躍進を印象付ける試合だったといえる。