昨年の秋ぐらいから「矢作は試験に受かってから遊んでばかり」と栗東の一部では噂されていたらしい。
残念ながら!?若い頃言われた”アイツは遊んでいる”とは違う意味だ。
僕は技術調教師として(JRAの指導により名義上)鮫島一歩厩舎に所属しているが、調教には乗っていないし、他の厩舎の仕事も全くしていない。実質は全くのフリーである。
それを”遊んでいる”と言われた訳だ。
旧来的な厩舎関係者としては当然とも言える発言である。
実は「遊ぶ!?」事は、調教師試験に合格するかなり前から考えていたことだ。
新人調教師は一般的に(と言うか僕以外ほとんど全員)試験に合格したら厩舎に所属して、各種業務を手伝いながら開業まで修行を積む(同期開業の河内師も2年間長浜厩舎で仕事していた)。
しかし、その仕事の内容は調教助手時代とほとんど何も変わらない。
日々の調教に乗り、事務的な仕事等で調教師の補助をする。
それではダメだと思った。
13回も落ち続けてきたおかげで、調教助手の仕事は嫌というほどこなしてきた。
そして幸か不幸か、師匠と呼べる菅谷師は既にこの世に無く(師が存命のうちに受かりたかった…不肖の弟子です)、最後にお世話になった島崎師は引退された。他に義理はなかった。
家族7人の生活、確かに1年間無収入というのは辛い。
だが、どうしても将来のために、生産その他今まで不足していた部分の勉強がしたかった。
格好付けた言い方をすれば、自分に対する投資の時期は今年1年しかないと思った。
正直、正解だったと思う。昨年、最も多くの仔馬を見た調教師は間違いなく僕である。断言できる。
開業まで1ヶ月と少し、”遊べる”時間は刻々と少なくなってきたが、この残り少ない日々も目一杯”遊んで”開業以降に繋げていきたいと考えている。
追伸
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矢作芳人
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