index 2023年7月7日更新
畳部屋 フローリング化 DIY
シロアリにヤラレちゃってた編
長年、2階で寝起きしていたが、1階のほうが何かと便利なので、
10年ほど納戸に使っていた6畳の畳部屋の家具を全て運び出して掃除して、ベッドを運び込み3日ほど寝起きしたら、なんか胸の調子が悪い。
咳が止まらないしタンも出る。
掃除した後は気にならなかったのだが、他の部屋からこの部屋に入ると、なんともいえない淀んだ空気、違和感が・・・なんか憑いてるのか・・・?
畳を上げてみると、カビとか腐ってる床板が出てきました。
というわけで、DIYで畳部屋をフローリング化することにしました。
過去、2部屋ほどDIYでフローリング化したことがあるのですが、今回は余分な手間がかかって週末DIYで1ヶ月もかかってしまいました。
参考にさせていただいたサイト
吉野中央木材株式会社 フローリングの施工方法
畳を剥いだところ。
昭和30年代に立てられた、真壁作りの日本家屋。
この床材の上に根太(ねだ)を敷く予定だったが、床板の歪みがあるのと、腐ってる床材もあるので剥がすことに。
この段階で、床のカビ臭とかが匂ってきたので、建具の隙間に目貼り。
出入りは屋外に面してる縁側のみ。
ナイロンシートとかコロナマスカーとかでちゃんと養生したほうが良かったんだろうけどめんどくさい。
床板をはがしたところ。
床下にある山は、掘りゴタツのなごり。
掘りごゴタツは使わないので撤去。
この段階では、床下周りの根太、大引、束柱はそのまま使う予定だったが・・・
根太、大引の一部がボロボロと崩れる状態。
シロアリの食害が現在進行形。
状態の悪いところでは、崩れる部分を取り去ると、太さが半分になってしまう状態。
シロアリの被害画像は撮ってません。
検索すれば実例がたくさん出てきます。
というわけで、根太、大引、束、束石、全て撤去。
床下の50年分のゴミ、ホコリ等も掃除。
ついでに床下の情報収集。
床下の高さは、意外と高かった。
床下が高いと、地面からの湿気を受けにくく、風通しのためには良いこと。
レーザーレベルで屋外の庭の地面と、屋内の地面の高さを比べてみると
床下の地面と屋外の庭とほとんど高さが同じ。
床下地面が低いと湿気た空気が床下に滞留したり、地下水の流れとか考えると、床下の地面より屋外の地面が低いほうが望ましい。
床下に土砂を搬入して高くするのは、床下の空間の高さが低くなるので良くないので、将来は庭の高さを10cmほど削る計画を立てる。
部屋の内寸も計測。
古い家は歪んでて、台形だったり平行四辺形だったりするのよ。
この部屋は長辺方向に3mmほど長さが違っていたが、よく確認すると敷居がきちっと固定されなくて位置がずれていた。
歪んでいたり高さが違っていることは何らかの原因があるので確認しておいたほうがいい。
この部屋の床下が湿気てるのは風通しが悪いのも要因なので、掘りゴタツの山を撤去したのは正解。
縁側の内側の下に張ってある板も撤去する。(過去の改築で縁側の外側にも板があるので。)
DIYしてる部屋の周辺の柱等の状態を確認し、
束柱3本交換。 束柱3本新規設置。
この段階で、
この6畳部屋の周囲の根太、通し柱、基礎柱等、全ての木材部分に防腐防虫材を塗る。
シロアリスーパー21 2.5リットル クリアー色
「低臭性」じゃないほうだったので匂いがキツクて、1週間は近所迷惑になるんじゃないかと思えるレベル。
束石(つかいし)設置手順
大引のラインに水糸(みずいと)を張る。
その真下に10cmほどの深さで穴を掘る。
穴の底を、ランマーで突き固める。(コンクリートハンマーにプレート装着)
適当な高さでレーザーレベルで水平な線を飛ばしといて、
束石を仮置きして高さを見て、すべての束石をほぼ同じ高さになるよう、
穴の底の土の高さを調整しながら、水平器で束石の天面を水平にしながら、突き固めながら設置する。
位置合わせができたら、掘り出した土、石で束石の周りを埋め、ランマーで突き固める。
各束石の高さは、誤差+0mm〜−3mmぐらいで設置した。
注意することは、
大引のラインから外れないように。
束石の天面を水平に。
束石はコンクリートで固めるのが正解なんだろうけど、固まるまで時間がかかるのでやってない。
床面の高さを決める。
廊下と同じ高さにすればバリアフリーになるのだが、
建具の敷居の工事、建具も改造が必要になってるくのでDIYでは難易度が高すぎるので断念。
畳の天面の高さ(敷居の高さ)を床面の高さにすること決定。
次に使う材料を決める。
耐久性、耐防カビ性とか考えて、ヒノキの無垢材を敷きたかったけど、
注文を受けて発注とか、納期未定とかだと工事が進められないので、近くのホームセンターで入手できるもので決めた。
床材 厚15mm無垢集成材
下地合板 厚12mm針葉樹構造用合板
根太の太さ 45mm角材
大引の太さ 3.5寸角材(約105mm)
以上、現物を調達。
(合計寸法177mm)
大引は曲がり、ねじれの無い材を選ぶ。
歪んでいると床の水平出しが大変。
床面の高さに水平レーザーを飛ばし、
部屋の周囲に床面の高さの線を引くついでに敷居の高さを確認する。
古い家屋なので、場所によって、敷居の高さが3mmほど差があった。
治したほうがいいか、そのままでいいか、建具の建てつけを確認しながら検討する。
結果として敷居の高さは調整せず、低い位置を基準に床面の高さを決めた。
一部の床材が敷居より数ミリ高くなるが、
無垢材のフローリング材なので端面を斜めにカットできる。
合板のフローリング材だと斜めにカットすると端面が弱く、見た目も醜くくなる。
束柱切り出し、設置
市販の高さ調整できる金属製、プラスチック製のものなら高さ調整が楽なのだが、
床下地面が土の地面だと固定に難がでるので、木製の束柱&束石で設置。
床面の高さから177mm(今回使用した床材の厚さ合計)低い位置が束柱の天面の高さなので、
その高さにレーザーレベルで水平の線を飛ばし、
その高さと束石の天面の高さの差を測り、束柱の高さを決める。
各束石で設置誤差があるので、束石ごとに高さを測り、束柱を切り出す。
束柱はストックしていた栗材の古材の柱3.5寸角(105mm)を使用。
栗は丈夫な材だけど、念のため防腐防虫材(アリシスワン)を塗る。
各束の、束柱の天面の誤差+0〜−1mmぐらいで束柱を設置した。
プラス方向の誤差の修正は後工程で難しいのでマイナス方向の誤差にした。
大引設置。
大引は、近くのコメリで売ってた3.5寸角杉3m材。
大引は4m材で縦に2本設置したかったけど3.5寸角4m材はコメリには在庫なし。
3寸角(90mm)では4m防腐処理角材あったけど、細いのと防腐なのにカビてたので使わず。
防腐防虫塗装2回塗り、1週間乾燥。
アリシスワン ケミプロ化成 14リットル オレンジ色
アリシスワンは結構臭います。
オレンジ色は色移りします。
大引の天面の高さをレーザーレベルで確認。
各部で、+0〜-1mm以下になるよう微調整。
プラス方向の誤差の修正は後工程で難しいのでマイナス方向の誤差。
微調整は、束柱の天面と、大引の間に、薄い板を挟む。
高さ調整できたら大引天面から束柱に向かって180mmコーススレッドを打つ。
大引側面と束柱にカスガイを打つ。
大引の端は横柱に固定。
本来なら、横柱に大入加工で接合するべきなのだが、
すでに敷居とか内装してあるので、上からハメ込むことができないので、
横柱の側面に18mmラワン合板を打ち、その上に大引を乗せてる。
加えて、下側にL字金具でも固定。
ラワン合板を使ったのは割れないから。シロアリには食われるので防腐防虫塗装。
この段階で、家屋全体の床下の状態を確認したところ、
シロアリ被害が他の部屋の床下にもあり、防除することにした。
2日間、計5時間ほど、床下を這いずり回って防除。
素人だから駆除はできてないだろな。
使った薬剤は、シロアリスーパー21 「低臭性」 15リットル2缶
防除に使った噴霧器は
工進 蓄圧式噴霧器4L ミスターオート HS-401BT
使い古しの雨合羽で全身覆い、長靴、耐油手袋で完全武装。
LED懐中電灯で前を照らしながら作業。
狭い床下を這いずり回るわけで、肘当ても使ったほうがいいと思います。
根太設置固定。
コーススレッド100mm
規定の303mmの等間隔ではない。
壁際は重量物の本棚を設置するかもしれないので狭くしてる。
根太は防腐防虫材(アリシスワン)を2度塗りして1週間乾燥してから施工。
根太の端面は、横柱に大引天面の高さと同じ高さで根太掛け(ねだがけ)として30mm厚105mm幅の板材(間柱用)を打ち、その上に根太を乗せてる。
根太の端部分は、根太の間に際根太(きわねだ)を設置。(根太掛けに固定)
際根太は、床材の端部分に荷重がかかったときの床板が下がらないための補強。
根太と敷居の間には2mm程度の隙間を開ける。(敷居と床の間でのキシミ音防止のため)
根太の高さ調整。
長い金差しを根太間に渡し、
隙間がある部分の根太のコーススレッドを緩め、根太と大引の間に、
下敷きなどの薄い樹脂板をはさみ、緩めたコーススレッドを締める。
誤差-0.5mm以下ぐらいで高さ調整。
捨て貼り合板を切り出して仮設置。
国産材使用の針葉樹構造用合板 12mm厚
仮設置した捨て貼り合板を作業足場にして、
断熱材 カネライトフォーム25mm厚を設置。
専用オメガピンで落下防止。
オメガピンの間隔は長さ1800mmの両側に各3カ所ぐらい。
根太を規定の303mmピッチにすれば、寸法通りに作られてる市販の断熱材が使えるんだけど、
根太の間隔を狭くしてるので、カネライトフォームをあてがい大工で寸法取りしながら切り出し。
断熱材と捨て貼り合板の間に、防湿シートを敷く。
防湿シート0.1mm厚2m幅は50m巻きで売られてて多すぎ。
2m幅を2枚部屋の縦方向に敷くと1mほど重なるが、10cmほどの重なりで切り取る。
重なりが広いと、何かの事故で水が入り込んだりするとシートの重なり部分に毛細管現象で水が浸み込んで長期間滞留してしまうかも。
捨て貼り合板を敷き、根太の中心線にケガキ線を入れる。
コーススレッドを打つ 長さ51mm 約30cm間隔
捨て貼り合板の表面から1〜2mmめり込むぐらいの締め方。
インパクトドライバーで締めると仕事は速いけど、締めすぎたり騒音で近所迷惑になるので、
電動ドリルドライバーで低速回転で締めすぎにならないよう慎重に締め付け。
コーススレッドを打つとバリが出る。
スクレパーで削り取る。 ゴミは掃除機で吸い取る。
各、捨て貼り合板の間には、1〜2mmの隙間を開けてる。
部屋の端との間にも1〜2mmの隙間を開け、隙間風が入らないようコーキング。
フローリング貼り作業開始。
フローリング材は、あてがい大工で寸法取りしながら貼っていく。
右側のフローリング材を定位置に置き、ザネの凹んだ方を右の壁に合わせる。
壁際に1mm程度の隙間を開けるため紙を挟む。
左側のフローリング材は「左側にザネの凹んだ方」を壁に当て、隙間をあけるため紙を挟む。
(定向きとは逆向き。側面のザネの出っ張りが向う側)
ザネの側面出っ張った側同士を合わせてるわけ。
直角定規で線を引く
線を引いた位置
丸ノコでカット。
切断面の角をやすりでバリ取り。
左側の材を左右逆にするとザネの凸凹も合わさり、寸法もぴったり。
カットして余った材は次の段の右端に使う。
下穴あけ加工。
薄い無垢材のフローリング材で下穴をあけずに釘を打つと、高頻度でザネの出っ張りを割ってしまう。
カットした材を定位置に置き、根太の位置に目印を入れる。
ゴミが出るので部屋の中では下穴開け作業はせず別の場所に移動。
ザネの根本部分に斜め45度で、2mm径の下穴あけ。貫通。
裏面にバリが出るのでスクレパーで削る。
フローリング材のゴミはキレイに掃除する。
捨て貼り合板とフローリング材の間にゴミが入るとフローリング材が浮いたり、接着剤の効きが悪くなったり。
裏にフローリング用接着剤を塗る。
コニシ 床職人KU928C-Xアプリパック 6畳部屋に3本半
接着剤は
ザネ部分にはみ出てくるほど多く塗らないようように。
でも、「ケチらないように。」
定位置に置いて、右端に1mm厚ほどの紙、
フローリング材の間に0.3mmほどの紙を挟む。
当て板を当て、金槌でたたく。
フロア用釘を打つ。 径2.1mm 長さ38mm
最後はポンチで打ち込む。
打った状態。
1日目 午前中3時間
壁際は1〜2mm程度開けて固定。
釘が、下地とか根太を固定したコーススレッドとかにぶつかって途中から打ち込めない場合、
曲がってしまうような深刻な事態になる前に打つのを諦める。
フローリング用釘は回転しながら打たれていくので、抜くのは難しいので、
ウォーターポンププライヤー等で挟んで何度も曲げて根本で折り取り、
1cmほどずらした位置に下穴をあけ、新たな釘を打つ。
1日目終わり。 約半分
2日目 半日。
フローリング貼り3日目でほぼ完成。
フローリング材は部屋の長辺方向に貼ったほうがよかったんだけど、
大引の向きでフローリング材がこの向きになってしまった。
大引と直行する方向で根太
根太と直行する方向でフローリング材
最後の1通りは、隙間に合わせてあてがい大工で根性で削り出し。
カットアンドトライで、最後の1通りの設置に2時間。
ザネの下側の出っ張りを削り取り、接着剤をたっぷり塗って、上から釘打ち。
壁、敷居等からは1mm程度開け、隙間をコーキング。
この部分の右側はフローリング材の端が敷居より高くなるので斜めに削り取る。
斜めに削るのは、敷いてからでは難しいので、フローリング材をカットした段階で加工。
斜めに削るのはカンナではなく、ディスクグラインダーで削った。
敷いてから電動サンダーで整える。
フローリン貼りで使った工具いろいろ
以後、
壁にヒノキ羽目板を貼る予定。
2014年10月12日ページ作成