第152夜 ただ、「祈る」しかないときもある…「サラダの国のトマト姫」


参考リンク:「サラダの国のトマト姫」完全攻略


 それまでは、クソゲー粗製濫造メーカーという印象しかなかった「ハドソンソフト」なのですが、
名作ADV「デゼニランド」で、そのブランドイメージは一挙に向上しました。
 そんな中発売されたのが、この「サラトマ」こと、「サラダの国のトマト姫」。
 正直、最初にこのゲームの画面を見たときの印象は「なんかこう、メルヘン路線に走ってて、軟弱っぽいなあ」というものでした。そりゃあ、モヒカンのダフ屋のおっさんが出てくる「デゼニ」に比べたらねえ。
 でも、実際のこのゲームは、そのメルヘンチックな画面とは裏腹に、なかなか攻略するのはハードなものだったのです。
 まあ、「理不尽」とも言いますが。
 というか、キュウリ戦士、ピーナッツの子どもは殴るは、バナナの皮で敵を転ばせるはで、やってることはけっこうせせこましかったりもするしなあ。
 例えば、弁当屋の桃の女の子に弁当をもらうためには褒めないといけないし、なんといっても、あの教会でイチゴがハリツケにされている場面は、当時のADVの中でも、メフィウスの牢屋、デゼニランドの「Polish」と並ぶ、ハマリシーンとして有名だったのです。今の時代であれば、少々理不尽な謎解きでも、「ネットで検索」も可能なのでしょうが、当時は雑誌の「質問コーナー」などに、自分がハマっているのと同じ場面の質問が来るのを、ただひたすら待っていたものです。一日中、自分が知っている限りの英語の動詞を打ちこんでは、使えるかどうか確認していたり。
 でもほんと、この参考リンクを見ていると、この「サラトマ」のグラフィックって、今見てもけっこう綺麗ですよね。構図もけっこう凝ってるし。
 そういえば、この「サラダの国のトマト姫」には、ファミコン版もあって(そういえば、「デゼニランド」は、ファミコンでは発売されませんでした。単に売れないと判断されたのか、某D社絡みでヤバイと判断されたのかはわかりませんが)、あの眞鍋かをりさんは、「サラトマのパスワードを素で言える」ほど、このゲームにハマっていたそうです。
 まあ、ゲームの内容そのものも、ファミコン版とはかなり違っているので、眞鍋さんも、パソコン版を見たらびっくりするかもしれませんけど。
 ちなみに、ファミコン版にはゲーム自体のボリュームが増え、この時期のファミコンADVの「お約束」として3Dダンジョンが加えられ(僕はあの「3Dダンジョン」って、ものすごく苦手だったんですが。マッピングとかめんどくさいし)、戦闘は「あっち向いてホイ」になっています。