第63夜 こんなの解けるか!「オルリー空港殺人事件」


 もう20年くらい前の推理アドベンチャーゲーム。
 ちなみに、僕が遊んだのは、シャープX1のテープ版でした。
 オルリー空港は、フランスに実在する空港の名前です。  
 「ポートピア連続殺人事件」で推理アドベンチャーに目覚めた僕は、 すごく期待してこのゲームを買いました。
だって、神戸vsフランスなら、そりゃフランスのほうが スケールが大きいドラマが楽しめるのではないかと…
 ゲームの内容については、詳細はもう記憶にないのですが、 パリに来ていた日本人が殺されて、捜査が難航。
そこで、敏腕刑事である主人公が、この事件の謎を解き明かす、 というような話だったと思います。

<以下ネタバレあり、たぶん、これからこのゲームをやる人はいないだろうけれど…>  
 事件現場やら、パリの観光地やら、いろんなところを回っても、全然手がかり無し。  
まるで「惑星メフィウス」の牢屋です。
 しかも、当時のゲームですから、 画面切り替えの間にカップラーメンが作れるくらい時間がかかりましたし
(信じられないかもしれないが、当時のアドベンチャーゲームは、 場面が切り替わるたびに、線を引いたり、
色を塗ったりするのを プレイヤーはボーっと眺めていたのです。「ザナドゥ」の日本ファルコムが、
「デーモンズ・リング」というゲームで超高速描写をやってみせるまで、 これが常識だったのです。長い註だ…)  
 しかし、悩みぬいていた僕に、悪魔の囁きが… 「リスト見ればいいんじゃない?」  
 当時のプログラムは、けっこうBASICで書かれていたものが多く、
ひと工夫すればリストが見られる場合が多かったのです。  
 そして、ついに僕は、正解のコマンドを発見!  それは「ニオイ カグ」
 このゲームの鍵は、ディオールの香水で、 事件現場ではディオールの残り香がする(らしい)のです。
  そして、犯人の女も、ディオールをつけている。  という理由で、その女を追求すれば、自白してゲームクリア!!

 なんじゃそりゃ!

  いくらなんでも、ゲームで「匂い」のトリックはあんまりだよ。  
しかも、それじゃあまりに「証拠不十分」なのでは。  同じ香水つけてる人なんて、いっぱい居そうなのに。  
 
 本当に、昔のゲームって、強引だったよなあ…