第59夜 「Jリーグ・プロサッカーチームをつくろう!」ダイジェストシーンの憂鬱


 この「つくろうシリーズ」の最初の作品が出たのは、もう6年前くらいになるでしょうか?

 出たのは、当時すでにプレイステーションに押されまくっていたセガサターン。
 でも、このゲームをはじめてやったときは、ほんとうに感動しました。
 当時のサッカーゲームといえば、選手になってプレイするゲームか、
監督になって選手に指示を出すゲーム(ジーコサッカー、なんてのがありましたね)。
 このゲームは、経営者としてJリーグにまったく新しいチームを創設し、
そのチームの監督や選手をどんどん入れ替えて、練習を積んでいき、
Jリーグの王者、ひいては世界に通用するクラブチームを作っていくというシステム。

 初期段階のチームは、
ほんとうに激烈に弱いです。
相手がジュビロとかアントラーズ(チーム名が実名なのも、このゲームのいいところですよね)
だと、もう負けるのほぼ確定ですから、早く終わってほしくて仕方ないのですが、
「試合を見ない」にすると実力以上にボロ負けしたり
故障者続出になったりするので、厭々ながら試合を見ていました。
 でもほんと、自分のチームが弱いときに試合を観ていくのはほんとうに辛い!
 チームは連敗地獄、観客席はガラガラ。選手の不満はたまりまくって、
チームワークも悪くなってさらに試合にも負ける。
というまさに悪循環にはまっていくのです。
 しかし、選手をなだめすかし、少しずつお金をためて
Jリーグの日本代表レベルの選手をスカウトできるようになると、状況は変わってきます。
 チームが勝っていると、選手の不満も少ないし
(いや、それでも
「不満分子」がいなくならないのは、このゲームの難しいところなのですが)、
お客さんもどんどん増えていきます。
 まあ、現実と同じで、いいときは、どんどん良くなっていくんですよね。
 こうなると、ゲームも楽しくはなるのですが、それはそれで飽きてきたりして。
 
 実は、このゲームのいちばん楽しいところは「三國志」の人材集めと同じく
スカウトによる選手集めなんです。
 カズやマラドーナを集めた、夢のチーム。
 
 まだこのときは、選手のモーションのパターンが少なくて、ダイジェストの試合シーン
(このゲームの凄いところは、最初から試合シーンが編集されたダイジェストになっている、というところ。
同じ内容でも、試合シーンがこれ以上冗長だったら、
きっとこのゲームは売れなかったことでしょう)
で自分のチームが最初に攻撃していると、
「いかん、ボール取られて点入れられる!」というように、
先の展開が読めてしまうような感じでした。
 でも、この「自分の理想のチームが創れる!」という面白さは、
当時凄く斬新だったのです。
 ほんと、当時は正月休みに徹夜でハマったものでした。
 最近のシリーズは、完成度は上がってきたのですが、
さすがに第一作ほどのインパクトはなく、やや食傷気味…