第44夜 幻想伝説は、同士討ちから始まった…
 「ファイナルファンタジー2」



 まさに鳴り物入りで発売されたファイナルファンタジー2。
 発売時は、どこの店でも売り切れまくりで入手するのは本当に大変でした。
 ファイナルファンタジー1は、「飛空艇」の高速スクロール天野喜孝画伯の絵が話題先行という感じで、良質だけど、たくさんあるRPGのひとつという評価だったのですが。
 それに、セーブが一箇所でしかできないという致命的な弱点があり
僕は「1」はほとんどやってないんですよね(姉のデータに占拠されたため)。
 でも、「2」は発売日にかなり頑張って入手しました。
 このゲームの特徴は、まずはその高いストーリー性
(自由度が低いとかいう批判もありましたが)、
そして美しい音楽とグラフィック。さらに、画期的な成長システム。
 どういうものかというと、魔法を使うたびに、
その魔法についての経験値がたまっていき、
ケアル〜ケアルラ〜ケアルガのように魔法が成長し、効果も高くなっていきます。
 さらに、ヒットポイントも、敵に殴られてヒットポイントが減っていくたびに
経験値がたまり、最大ヒットポイントが増えていくというシステムなのです。
 確かに、魔法を使うと、より効果が上がっていったり、
敵に殴られるたびに耐久力が上がっていくというのは、
リーズナブルな感じがしたのです。実際にやるまでは。

 しかし、現実に、このシステムでどういうことが起こったかというと、
「仲間同士で殴り合って、ヒットポイントの最大値や魔法のレベルを上げていく」
ということだったのです。
 敵とは全然戦わずに、パーティ同士での殴り合いの日々。
やっぱり、なんだか不毛ではありますよねえ。
でも、そうしないとあまりの難しさに、クリアー不能だったのです。
 結構あわただしく発売されたせいか、ゲームバランスにちょっと問題が…

 ちなみに、ストーリーは、なかなか素晴らしかったです。
自ら石化してパーティを守る兄弟。知恵者ミンウが命を賭して解放した
古代魔法アルテマ(ただし、アルテマ全然使えません、もう泣きそうでした)。
 ちなみに、何かのインタビューで「アルテマ使えませんね〜」と
突っ込まれたスクウェアの坂口氏が、
まあ、人生にはそんなこともありますよ」と答えてました。
 そんな人生観、ゲームに反映させるなってーの。

 正直、これほど人気とクレームを集めたゲームは、
他にあまりないんじゃないかと思います。
ファイナルファンタジーって、粒ぞろいのドラクエと比べると、
けっこう当たり外れが作品によって激しいですよね。

 でも、なんのかんの言っても「記憶に残るゲーム」であることは間違いないと思います。