第38夜 果てしなく続く、風船の旅「バルーンファイト」


アーケード、ファミコンでの「マリオブラザース」で幕を開けた2人協力プレイの歴史なのですが、その後は任天堂に「クルクルランド」「アイスクライマー」、ナムコ「バトルシティ」のように、いささか地味めな発展をしていきました。「バルーンファイト」もその流れのなかのひとつで、2人協力プレイのゲームをそろそろ出さなきゃなあ、という任天堂の意向によって開発されたことが切実に伝わってくるゲームでした。当時は、なんとなく遊んじゃうけど、どこがおもしろいのかよくわからないゲーム、という程度の評価だったような気がします。

 ちなみに、ゲームとしてはルールは非常に単純で、風船で空に浮かぶことができる主人公が同じように風船で空を飛んで攻撃してくる敵の風船を割って倒していくというものです。
相手の風船を割るためには、上から踏み潰さないといけないので、相手の上をとるようにしていかないといけないのですが、このゲームで宙に浮かぶにはコントローラーを連打しなければならず、慣性がつくようになっているので、速く動こうとするほど、コントロールするのが難しくなります。あまり時間がかかりすぎると、無敵の「星」(当たると即死)が飛んで来るようになりますし。

さらに、最初は2つある風船が割られて1つになってしまうと浮力も落ち、安定感もなくなってしまいます。ほんとに単純極まりないゲームなのですが、ついつい遊んでしまう魅力があったんですよね。ちなみに、2人でお互いの風船を割りあうと、かなり殺伐とします。

 もうひとつ触れておきたいのが、オマケモードの「バルーントリップ」。黒の背景にウロウロ動く星が浮かんでおり、「ふぁっふぁふぁふぁ〜」という能天気なBGMにのって、それを避けながらただひたすら前に進んでいくのです。
単純・単調でスコア(到達距離)が表示されるだけなのですが、妙にハマリます。
そういえば、あんまり海面スレスレを飛び続けてると、魚に食われるんですよね。そんな設定もありました。

最近、ザウルス版が出たらしいんだけど、「バルーントリップ」も再現されているんだろうか…