暦は奇門遁甲を作盤する上で最も基本であり、重要な位置をしめています。ここでは、基本的に原書に登場するものを中心に簡潔に解説していきたいと思います。
また、可能な限り個人的な意見を付随して述べたいと思います。

 
   

奇門遁甲で使用する暦の基礎知識

奇門遁甲は暦をベースとして成り立っており、作盤のすべてを暦に依存しているといってもいいくらいです。

作盤する際はまず暦を見て局数を決めるので、まずは暦についてマスターしなくてはなりません。

では単に暦といいましてもどういうものかといいますと、

いわゆる干支暦に二十四節気を組み合わせたものと理解すればいいと思います。

さらには日干支が現在何元にあたるのかを見なくてはなりません。つまり三元を判断しなくてはいけません。

三元とは上元、中元、下元のことで、基本的に上元、中元、下元それぞれ各五日ずつ割り振られており

三元で十五日ということになります。この十五日で一つの節気もかわります。

要約すれば、一気=三元(十五日)ということです。

また、解説するまでもないと思いますが二十四節気とは、天気予報などで登場する、冬至や大寒といった季節を表す指標です。

以下三元と二十四節気をまとめます。

 

             《三元表》

上元
中元
下元
甲子
己巳
甲戌
乙丑
庚午
乙亥
丙寅
辛未
丙子
丁卯
壬申
丁丑
戊辰
癸酉
戊寅
上元
中元
下元
己卯
甲申
己丑
庚辰
乙酉
庚寅
辛巳
丙戌
辛卯
壬午
丁亥
壬辰
癸未
戊子
癸巳
上元
中元
下元
甲午
乙亥
甲辰
乙未
庚子
乙巳
丙申
辛丑
丙午
丁酉
壬寅
丁未
戊戌
癸卯
戊申
上元
中元
下元
己酉
甲寅
己未
庚戌
乙卯
庚申
辛亥
丙辰
辛酉
壬子
丁巳
壬戌
癸丑
戊午
癸亥

 

                《二十四節気と旧暦月の対応表》

正月
立春 雨水
七月
立秋 処暑
二月
啓蟄 春分
八月
白露 秋分
三月
清明 穀雨
九月
寒露 霜降
四月
立夏 小満
十月
立冬 小雪
五月
芒種 夏至
十一月
大雪 冬至
六月
小暑 大暑
十二月
小寒 大寒

 

 

 
           
   

超神接気とは

超神接気を説明する前に、暦の特性から述べねばなりません。暦の基本は陰遁と陽遁を区別することから始まります。

二十四節気の夏至〜大雪までが陰遁期間となり、冬至〜芒種までが陽遁期間となります。

暦を作成する場合にはこの夏至、冬至がとても重要になります。

上記の《三元表》をご覧ください。そこのそれぞれの上元と書かれてあるところの一番最初の干支に注目してください。

それぞれ、甲子己卯甲午己酉の四種類があると思います。これらを符頭、または符頭日といいます。

これら符頭から夏至ないしは冬至をはじめましょうというのが超神接気の大原則です。

甲子からスタートすることが一番すっきりして見た感じも気持ちいいのですが、一年は約365日とされているのに、

干支暦だと一年360日になっています。どうしてもズレを生じるので二十四節気がだんだん実暦とかけ離れていきます。

それをも調整しようよというのがこの超神接気です。

詳しい方法は黒門先生著「活盤奇門遁甲精義」に載ってますので参照されてください。

 

 
           
   

超神接気の謎

さて、この超神接気、原書的にも様々な説があります。

大きく分けて二つの方法があります。それは置閏派、無置閏派と読んで区別されています。

置閏派は、いわゆる超神接気を用いて暦を調整するという立場にあります。ただ、この超神接気もいくつか方法があり、

黒門先生の方式が最もオーソドックスだと思います。

無置閏派は文字通り、超神接気を用いずに実際の二十四節気を利用する折補法という方法です。

また、これとは別に無置閏法には折補法と超神接気の両方を用いない方法もあります。

折補法は置閏しないでいい分楽ではありますが、三元の並びがめちゃくちゃになります。

折補法と超神接気の両方用いない方法はこれこそ真の奇門遁甲の奥義と称している方もおられますが、

実際のところは諸説紛紛であると思います。

折補法は大陸では張志春先生らのグループが熱烈に推進されており、この説の支持者も多くなってきているとされています。

これに対し、劉広斌先生らのグループはは伝統的超神接気を推奨されております。

煙波釣叟歌にも接気超神という言葉がでてくるだけにやはり超神接気を用いる方が伝統的であり支持者も多いといえます。

 

 
           
   

暦と局数

二十四節気にはそれぞれ局数が対応しております。

ここでは原書式を取り上げておりますので六十時一局での局数対応表を掲載します。

               《節気局数対応表》

節気
  上   中   下  
節気
  上   中   下  
冬至
  一   七   四  
夏至
  九   三   六  
小寒
  二   八   五  
小暑
  八   二   五  
大寒
  三   九   六  
大暑
  七   一   四  
立春
  八   五   二  
立秋
  二   五   八  
雨水
  九   六   三  
処暑
  一   四   七  
啓蟄
  一   七   四  
白露
  九   三   六  
春分
  三   六   九  
秋分
  七   一   四  
清明
  四   一   七  
寒露
  六   九   三  
穀雨
  五   二   八  
霜降
  五   八   二  
立夏
  四   一   七  
立冬
  六   九   三  
小満
  五   二   八  
小雪
  五   八   二  
芒種
  六   三   九  
大雪
  四   七   一  

 

 
           
   

公伯の暦と局数放談

簡単に暦と局数との関係を見てきました。

日本国内の奇門遁甲に至っては透派の影響でしょうが、十時一局を採用される方が圧倒的多数です。

原書式や中国伝統式の六十時一局を国内でとられてるのは黒門先生達のグループくらいではないでしょうか。

私も最初、六十時一局を見たとき、国内の多くの書物はどうして十時一局を横並びに採用しているのだろうと

疑問に思ったものです。奇門遁甲のグローバルスタンダードから言えば六十時一局がそれに当たると思います。

ところが、十時一局を採用されてる中国人曰く、六十時一局は封建時代にはよかったが、複雑社会の現代では

十時一局こそ的を得ているといいます。頷けなくもないですが、私は六十時一局でもまだまだ使えると思います。

理論的にも六十時一局の方が納得いきますし。

とはいえ、流派それぞれに色々な見方が存在するのも然りですので、それぞれの流派を極めなくてはその真髄は

判らないのかも知れません。

ただ、国内の先生と呼ばれる遁甲家の多くの皆さんまでもが一様に透派の超神接気や局数を用いてるのは解せません。

そういう方は透派の遁甲しか勉強していないと聞きます。

透派自体は一つの流派なので透派が十時一局を推奨する分には何ら異論はないと思いますが

それをそっくり利用されてるのに、さも中国で弟子入りでもしてきたかのような方がおられるというのは

開いた口が塞がりません。笑

こういう先生に関するおもしろ話は結構耳にしますがHPに書けないのが残念です。(^_^;)

ま、ここら辺の詳しい事情は黒門先生著「活盤奇門遁甲精義」を参照されると確か載っていたと思います。

奇門遁甲の土台である暦ですら原書式でも多数あり、流派によっては秘伝扱いになているらしいので

私のような怠け者がその奥義に近づくのは容易ではないと思います。

やっぱり弟子入りしかないんでしょうね。(^_^;)

のんびり行きませう。笑

 

 
           
     
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