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理想のフジ・ロック・フェスティバルとは

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盛りだくさんのフジ・ロック

今まで紹介した以外にも、フジ・ロックはさらにたくさんの遊び場を提供してくれる。
子供のためのキッズ・ランドや無名のミュージシャンを集めたルーキー・ア・ゴーゴー、カジノのコーナーではルーレットやバカラもやっていた。
ジョー・ストラマーもやっていたキャンプファイヤーに雨に濡れた人が集まり、その横ではトン汁をすする人がいる。ジョーのために作られたモニュメントも飾られているパレス・オブ・ワンダー。
ますます膨れ上がる会場にもかかわらず、チケット代は変わっていないのも嬉しいね。
チケットを買う人の身体は一つしかないから、これ以上遊び場を増やしても全て周りきるのはムリだろう。1日14,500円は決して安い買い物ではないので、遊び場を増やしたからという理由でチケット代が高くなるということはやめてもらいたい。
それだったら、値段据え置きでいいからこれ以上余分な場所はいらないって思う人もいるんじゃないだろうか。交通費やチケット代を考えるとかなりの出費になるために行くのを諦めている人はまだまだたくさんいるようだから。
スマッシュの日高氏は理想に近づいているとはいえ、まだ30〜40%ぐらい実現したい事が残っているらしい。
1週間のフェスにして、月曜から木曜までは無料で開放するといったことも考えているようだ。

もうこれ以上人は増やせないのか

今年はトータルで10万人が参加して、特に土曜日は37,000人もの人が苗場に足を運んだ。この調子だと、来年は3日ともソールドになるかもしれない。今年は新たにオレンジ・コートを増設したり、ボードウォークやホワイト・ステージ前の橋を広げて、人の流れを良くしたり、ウッドチップをまいて砂埃対策にしたりと主宰側の努力を色々なところで感じたのは確かだ。
ただ、グリーン・ステージがこれ以上広がらない限りやはり40,000人を一日で入れるのは厳しいかもしれない。グリーン・ステージに入場制限をかけるわけにもいかないだろうし。
グリーン・ステージ前でテントを張っている人や前の方の位置でレジャー・シートを敷いている人にかなりの不満の声が聞こえたのも、参加者が多くなっていることと繋がっているだろう。
キャンプサイトもかなり上の方までテントが張られているし、参加する人が増えるのは嬉しいことだとは思うが、増えたならそれなりの対策を練ってもらいたいものだ。
地元の人たちと一緒にここまでにしたフジ・ロックだけに簡単に会場を代えることも出来ないだろうし、まだまだ理想のフェスにはなっていないんだろうな、日高氏の中では。
僕なんかはもう十分楽しんでるけど。

人と人が繋がる場所として

これだけの人がわざわざ全国から来るその魅力とは一体なんだろうか。もちろん音楽がメインである事は間違いないのだろうが、この苗場に足を運ぶ本当の理由とは? 自然や自由、都会にはないものを求めている人もいるだろう。でも僕は人と人が繋がる場所として苗場があるんじゃないだろうかと思う。
ここで会った人、ここに行くために知り合った人、色々なレベルで人と人が繋がり合っていく場としてフジ・ロックは存在しているような気がしてならない。そして自然や自由を3日間楽しんでいく。
一人ひとりにそれぞれのフジ・ロックが存在している。僕がレポートしているのはその中の一つに過ぎない。そういったいろんな要素が組み合わさってこのフジ・ロックを特別なものにしているんじゃないだろうか。
来年またどんなことが起こるのか、そう考えるだけで来年の7月が待ち遠しい。


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