ついにインタヴューを奪取
事前にメールで取材の依頼をしていたのと、自分で名刺を作っていたのでスタッフの方に声をかけるのはちょっと緊張したものの、その旨を話すと対応していただいた高橋さんが早速インタヴューに答えてくれた。
インタヴューの内容はどのNGOにも共通する質問と、それぞれの団体で取り組んでいる内容から別々の質問を考えていた。まず訊きたかったことは、どういった人たちがNGOに参加しているのかといったことだった。「多くの人がボランティアで参加しています。主婦の方や、学生の方、フリーランスの方などさまざまな人が参加しています。フリーランスの方などが警察への許認可の届け出をしてくれています」なるほど、やはり時間的に融通のきく人たちが多く参加しているようだ。まあ、予想通りではあるが、一体どんなことからこの団体が生まれ、そこに参加されたのだろうか。「9.11.の事件以降小林一朗さんの呼びかけでメーリングリストがアッという間に1000人以上になり、1週間たらずでピースウォークが実現しました。当初は週に1回、今でも月に一度はピースウォークを開催しています」「このチャンスは組織ではなく、各プロジェクトがベースになって活動しています。ピースウォーク以外にも翻訳のプロジェクトや有事法制に関するもの、アフガンに関するもの、スタディー・ツアーを企画し、アフガンとパキスタンの国境付近まで行きました。また、オオツカモスクさんと提携をし、衣料支援なども行いました。また、亡命でつかまった人の支援キャンペーンなどさまざまなプロジェクトが動いています」矢継ぎ早に自分たちの活動を紹介してくれた。その熱弁といったらこちらが圧倒されてしまうほど真剣そのもので、自分の活動にとても熱心であることが僕にもすごく伝わってきた。
音楽の話
フジロックでの取材ということで、音楽の話も訊いてみが、「皆音楽好きで、時間があればそれぞれがステージに足を運んでライヴをみていますよ」といった答えが返ってきた。無人島に持っていくなら誰のアルバムなんていうちょっと陳腐な質問もしてみた。「坂本龍一のピアノ曲を集めたオペラのアルバム」最近のロックが社会に貢献したこととして「坂本龍一のZeroLandMine」を挙げていた彼女はどうやら坂本龍一の大ファンのようだ。
グリーンステージからピースウォーク
グリーンステージでのアピールについても訊いてみたが、彼女のそばに座っていた男性が実際にグリーンステージに立っていたようで「前の方の人たちは反応してくれたし、後ろの方の人たちも聞いてくれていたと思うよ。グリーンステージのアピールの後、アヴァロン・フィールドに戻る時にジョン・レノンの「ギヴ・ピース・ア・チャンスを歌いながらピースウォークをしたけれど、その間手を振ったり一緒に歌ってくれる人もいたりとすごくいい雰囲気でアヴァロンに戻ってくることができた」と観衆のその反応ぶりにすごく手応えを感じているようだった。
自分の周りにある問題は?
9.11がきっかけで生まれたこのチャンス、やはり9.11についてどう思っているか訊かずにはいられなかった。「テロ行為もその後アメリカが行った、報復の名のもとの戦争もあってはならないものだと思います。いづれも犠牲者の多くが民間人だからです。特にアメリカの行動に対して世界が支持しているのを見ると世界がヒステリックになっているんじゃないかといった感がする」中国の審陽での事件に関しては「日本の島国根性を感じますね。カナダなどは一定期間で永住権が貰えるのだけれど、それと比べてあまりにも差がありすぎる」と日本の亡命者への対応を批判していた。 |