ソウル
社稷壇
사직단 Sajikdan



社稷壇
 


 ソウルの北西にある社稷壇 (サジクダン) は、あまり訪れる人もない閑静とした地である。仁王山(イナンサン)の麓に位置し、自然にも囲まれている。
 社稷壇はもともとは李氏朝鮮の開祖・李成桂(太祖/1335〜1408/在位1393〜98)が、都をソウルと定めた際に、土地の神である「社」と五穀の神である「稷」を祀った場所である。
 



社稷壇の祭壇
 

  
 公園の中心には「社稷壇」がある。1980年代に再建されたものだが、文化財保護施設として指定されているため、中に入ることはできない。壁越しに祭壇を見るだけである。
 鳥居のような赤い門が見えるが、これはホンサルムンという。
  



公園内の銅像
 

  
 公園内には2つの銅像が建っている。男性と女性のようである。
  
 

栗谷李珥像
 


申師任堂
 
 
 男性のほうは「栗谷李珥(ユルゴッイイ)」像。李珥(1536〜84)は朝鮮時代の偉大な儒学者・政治家で5000ウォン札の肖像画。女性はその母である「申師任堂(シンサイムダン)」像。申師任堂(1504〜51)は良妻賢母のシンボルとして知られ、やはり5万ウォン札の肖像画となっている。

 さらに西側には檀君(タングン)を祀った檀君聖殿(タングンソンジョン)などもあるそうだが、今回はそこまで行かなかった。機会を改めて行くことにしたい。
  
(追記)



ゲートボールに興じる人たち
(2012年8月29日)
 


 2012年8月。久しぶりに社稷壇を訪ねた。前回は雪が積もり人もまばらだったが、夏のこの場所は、スポーツを楽しむ人たちで賑わっている。
  



檀君聖殿入口
(2012年8月29日)
 


 今回は檀君聖殿にも行ってみた。
 2つの銅像のすぐ脇の階段を上ったところにあった。2年前は雪のため、そこまで行く元気が無かっただけのことである。
  



檀君聖殿
(2012年8月29日)
 


 檀君聖殿は、古代朝鮮を建国した初代王・檀君王倹を祀った祠堂である。檀君王倹は天神・桓因の子桓雄と、熊との間に生まれたと伝えられる伝説上の人物で、日本で言えば神武天皇に当たる。ちなみに、北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)では、1993年に檀君の墓が発掘され、檀君陵として整備されているそうである。
 ちなみに、今回檀君聖殿についたのは17時直前でちょうど閉まったところだった。またしても中を観ることはできなかった。
  
 

(2011年2月11日)

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